MOMA PS1

SEASON 2 #9

MOMA PS1

Contributed by Yuumi Saigusa

Trip / 2021.09.14

25年越しで「NYに住む!」という夢を果たし、理想と現実の生活に日々苦戦しながらも、今まで感じていたNYCのイメージとは違う、新しいNYCで自分の現在地を探すYuumi Saigusaの旅連載!

#9

久々に美術館に行きたい気分になり、クイーンズにあるMOMAの別館、“MOMA PS1”に行って来ました。MOMAは何回も行った事があるけれど、場所がクイーンズという響きからなのか、タイミングをずっと逃していてPS1は今回が初だった。(と思ったけれども意外に近かった!)
PS1とは何だろうと誰もが密かに思う疑問。調べたところ、かつてここは小学校だった建物をそのまま使用している為“Public school no1”の略だった。なので館内もMOMAのコンテンポラリー部門とマッチした雰囲気でした。


CityにあるMOMA美術館とはまた違った雰囲気で個人的にはこちらの方が好きだな。



待ち合わせまで少々時間があったのでひとまず場所を確認してから。近くにあったダイナーでお茶をする事にした。店内はお昼時を過ぎていたのにローカルの常連さん、労働者の人、近所で働くビジネスマンでほぼ満席でした。ダイナーと言えばブース席、机の上には瓶の底を叩かないとなかなか出て来ないうえ、出たと思ったらなだれのように中身が飛び出すケチャップがお決まりで、フライドポテトがケチャップだらけになってしまう経験がある人もおおいのではないでしょうか? 私にとってはそれも醍醐味のひとつ。




そうそうダイナーと言えばこの感じのメニュー表。



ここはちょっとオシャレバージョンだったけれども、アメリカのダイナーのこういう雰囲気が大好き。こういう感じのダイナーのメニューを見ているだけでワクワクしてしまう私ですが、昼食は食べてしまっていたのでコーヒーだけを頼み、人間ウォッチングをしているとあっという間に時間が過ぎた。(いつかダイナーツアーをしたいと思っています!)



待ち合わせ場所に到着して、予約をしていたQRコードを見せて館内へ。
今回の展示会のメイン作家は直島や彫刻の森美術でも見た事があった「ニキ・ド・サンファル(画家、彫刻家)」彼女は環境、個人、社会を変革することを目的として作品を創り出す。で、一番最初に迎えてくれた作品も当然インパクト大、どんなショーが見られるのか期待ができそう!

彼女の作品のほとんどは大作なので会場はそのフィギアでしたが、自由奔放、大胆不敵な作品群はそれでも伝わって来ました。ニキがアートを始めたきっかけはモデルとして演劇の学校に通っていた時に精神的に不安定な状態になって、治療の一環として絵やコラージュをはじめた事だったらしい。何がきっかけで新たな道に繋がるかわかりませんね。







かなり見応えのある展示会で、しかも市民は無料で入場できるのでアートに対してやはり寛大な国だとつくづく思いつつ、自らの創作意欲が増した充実した日でもありました!

小学校だった余韻が残っている館内。




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