Que Será, Será #4
パワーチャージ
Contributed by Sara
Trip / 2023.10.10
バックパッカー、1人旅、そして留学。現地に足を運んだからこそ見えてきた、それぞれの国でのそれぞれの暮らしかた。「なるようになる!」をモットーに旅をし続ける大学生saraさんの、「旅の記憶」をシェア。
#4
ついに10ヶ月のスウェーデン留学生活が始まった! 留学中は国際学生寮で暮らす。入寮日、40以上の国と地域からやってきた留学生たちと空港で合流して寮に向かった。
どんよりとした天気の中出発
わずか2、3時間のフライトで到着するヨーロッパの留学生たちは、私が日本から来たと伝えると距離の遠さに驚いていた。フライト何時間? ロストバゲージしてない? 時差ボケは? と質問攻め。心配してくれて、興味も持ってくれて、彼らの優しさが嬉しかった。
でも私は、ヨーロッパを旅した足でスウェーデンに来た。だからフライトも時差ボケも大丈夫! こう伝えると、それならいいね! どこに行ったの? 何日くらい? とこれまた質問攻め。楽しい日々が始まる予感がした。
20:40の夕暮れ
そう、私はスウェーデンに到着する前イタリアとポルトガルを訪れた。そこでの記録を残したい。イタリアは、現地に留学中の友達に会うために。ポルトガルは、同じ時期に他の国へ留学する仲間たちとの決起集会。
イタリアにいる彼女は小中高12年間同じ学校に通って、中高にいたっては同じ部活だった。昔からパワフルで、ユーモアも愛もたっぷりある素敵な子! 1人でミラノを回った後ヴェネツィアで合流して、彼女がホームステイしているフィレンツェに向かった。全部で1週間のイタリア滞在。
イタリア初ごはん!アスパラとチキンのパッケリ
私にとってイタリアは、特別で憧れ続けた場所。東京ではイタリアンレストランでアルバイトしているから、メニューや電車の放送、タクシードライバーの言うことも、ちょっとだけど理解できて嬉しかった!
ミラノからヴェネツィアへ。駅で朝ごはん
友達との待ち合わせは、ヴェネツィア駅。久しぶりの再会というだけでウキウキするのに、ヴェネツィアを一緒に歩いている。小学生だった私たちにこの再会を伝えられたとしても、信じてくれないだろうな。ヴェネツィアは迷路みたいな小道が続く本島はもちろん、離島巡りも最高に楽しい。ゴンドラと橋、ビビッドな家、ガラスやレースの伝統品、そして海鮮料理とお酒にジェラート。いくらなんでも、幸せすぎる。
いちばんビビッドなブラーノ島。ブルーの壁とポロシャツがぴったり
浜辺に浮かぶレストランでantipast di pesce(魚の前菜)
イタリア最後の目的地はフィレンツェ。今回の旅でいちばんのお気に入り! 歴史も自然も、人の温かさや情熱にも溢れた街。そんな素敵な街を、すっかりイタリア語をマスターした友達にガイドしてもらった。ホームステイ先に泊まらせてもらって、フィレンツェで暮らしている地元の人々に溶け込んだ気分だった。
ホストマザーがイタリア語の名前辞典で「サラ」の語源を調べてくれた
黒猫のザック
この5日間では最近の出来事、留学生活のこと、これからの人生のこと、いろんなことを話した。関係性は変わっていないけれどお互いたくさんの変化があって不思議だった。でもそれ以上に嬉しい気持ち。これからも変化を楽しんで、応援し合える仲でいたいな。
次はどこで会えるかな。楽しみ
イタリアからポルトガルのリスボンに移動した。リスボンは大学の仲間との3人旅。インドネシアやエジプトをバックパッカーしてきた、頼もしくて楽しい2人との、3日間限定、現地集合、現地解散の旅!
リスボンを拠点に海岸地域のナザレ(Nazaré)、カスカイス(Cas cais)、世界遺産があるシントラ(Sintra)を回った。タイルの繊細な模様とカラフルな外壁、海との距離が近い街は何より海鮮が最高に美味しいところ……あげ出したらキリがないけれど、街を歩く度にリスボンに惚れ込んでしまった。また絶対に行きたい! 行く!!
リスボンといえば路面電車! 遭遇率が低くてちょっと寂しかった
ナザレの展望台から見ろした絶景
ビーチにいる人がミニチュアみたい
この旅でも、3人でいろんな話をした。留学のこと、家族のこと、それぞれの性格とか、ものの見方まで。しょうもないことで笑ったり、夜遅くに電車を逃したりもしながら、特別な3日間を過ごした。旅に出ると、本当に自分がその場所にいるのか、実感がわかないまま時が過ぎてしまうことがよくある。忘れないと誓った景色も、あれほど感動した味も、頭を抱えたハプニングも、幻のように感じる。だからこそ、いつもその瞬間を握りしめて、ぎゅっと掴んでそのまましまっておきたい。そう強く思うのも、旅に出るとよくあること。
最後の晩餐。いちばん奥のタコが感動もの。
新しい生活が始まる前に、たくさんパワーをもらった10日間だった。しかもヨーロッパの地で……!! 世界の色々な場所で会える仲間がいること、今がいちばん! と心から思える瞬間があること、感謝してもしきれない。
こうして振り返っていたら、みんなに会いたくなってきた。再会したら話したいことを溜めておかなくちゃ。それまでにパワーアップした自分でいよう。
それでは、またね!
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Sara
東京で暮らす21歳の大学生。バックパッカー、1人旅、スウェーデン留学…どんな場所にいても「なるようになる!」と信じて強くてハッピーな気持ちで旅を続けている。旅雑誌の編集経験もあり、一眼レフやフィルムカメラも大好き。異国のごはんを食べることも大好き。