ハマっているもの

As I Like It #18

ハマっているもの

Contributed by Utano Katayama

Trip / 2024.04.01

子供の頃から漠然と「海外に留学したい」と考えていたUtano Katayamaさん。そんな彼女が綴るイギリス、Brightonでの留学日記。憧れの海外生活をスタートした彼女の、小さいけれどずっと大切にし続けたい思い出。

#18


トルコ旅行も終わり、私たちの住む街ブライトンに帰ってきた。やっぱりここへ帰ってくるとホッと一息つけるし、居心地のよさを感じられる。駅に着いた瞬間に見える、アーチ状になった青色のプラットフォーム。この見覚えのある景色がとっても好き。

学校も普段通り始まる中、ここイギリスで私たちがハマっているものがある。
それは何かというと......
「花札」!!

花札といえば、昔からある日本特有のかるた遊びだ。私は、日本で正月によくおばあちゃんや親戚と遊んでいたから好きだったけれど、やった事のない人も多いんじゃないかな?

ハマるきっかけは韓国人の友達がなぜか花札を持っていたことから始まった。友達の家に遊びに行くと、たまたま花札が机の上にポツンと置いてあったのだ。
ここにあるのが不思議でたまらなくて、友達に聞くと韓国でも花札は若者の中で流行っているのだという。その友達も大学生になって先輩から教えてもらったらしい。夜な夜な部活仲間と、チャミスルを飲みながら花札をするのがブームらしく、イギリスにも連れてきたらしい。

私たちは意外な共通点に盛り上がって、早速韓国式ルールを教えてもらった。
実際にやってみると、日本よりももっと複雑な気がする。ポイントを貯めていくシステムで、相手の手札をよくよく観察しなければいけない。少し難しいけれど、その分後半にもっと盛り上がって面白い!



日本の遊びを、韓国人の友人とイギリスですることに、みんなで「カオスだね」と笑い合った。日本の文化をこうしてイギリスでも楽しめると思ってもいなかった。
何だかすごく嬉しい。


夜までずっと花札で遊ぶ私たち。


今回のご飯も友達がサムギョプサルを作ってくれた。
銀のスプーンとお箸があると、一気に韓国気分になる。
本場の味付けはやっぱり美味しい。そして何よりもみんなで食卓を囲んで、たわいもない話をするのが楽しくて幸せな時間だ。

そう、もう一つハマっているものがあった。韓国料理だ。
韓国の友達が多いせいか、イギリスへ来てからというものの、韓国料理を食べる機会が格段に増えた。日本で食べる韓国料理は、チキンやサムギョプサルというイメージが強かったけれど、その他の家庭料理も本当に美味しくて、どれも日本人の口に合うのだ。



この日の休日も韓国料理を作る予定の私たち。
もちろんこの日も友達は、花札をしっかり持参してくれている(笑)。

早速オンニが本格的なキンパの作り方を伝授してくれた。


キンパ教室。


作り方は日本の巻き寿司と一緒だ。中身は卵やハムにたくわん、にんじんなど具沢山。ご飯は酢飯じゃなくて、塩とごま油を混ぜるみたい。
最後に表面にたっぷりのごま油を塗る。
テカテカして、少し丸々としたキンパはどこか可愛く見える。


あっという間にオンニ特製キンパの出来上がり!




私たちがキンパを作っている間に、オンニは他にもビビン麺と冷麺をササっと用意してくれた。驚くべき手際のよさにはいつも見惚れる。

私もみんながよそ見しているうちに、パパッと作って「完成したよ〜!」と言えるような、料理上手な人になりたいな。イギリスに居るうちに、料理をもっと勉強しよう。

そしてオンニがいるうちに韓国料理をもっと教えてもらわないと。


みんなが買ってきたフルーツでデザートまで。


ご飯を食べたあとのフルーツは格別だ。一気に爽やかな気分になる。

どうやら韓国料理にハマったのはオンニのおかげみたい。
もちろんその後も花札をして、1日で2つもハマっていることを堪能できた!
これからもこの幸せなブームが続くといいな。


つづく。



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