A wonderful trip in USA. #3

自分ごとになれない初仕事。

Contributed by Kana Mizoguchi

Trip / 2018.07.25

撮影初日。
スタートはフリーマーケットでの撮影。
一度は行ってみたかったカリフォルニアのフリーマーケット!
朝から興奮していた。
ホテルのロビーでコーディネーターのピックアップを待って、いざ出発。
車の中で、カメラマンと初仕事の挨拶。



同郷で、同い年の女の子。
昔偶然知り合って以来、ずっと一緒に仕事をしてみたかったひと。
うん、特別な撮影になりそうだ。





大好きな古着屋のバイヤーさんから、アメリカのフリーマーケットでの発掘記を何度も聞いていた私は、いつかアメリカのフリーマーケットやらに行きたいと思っていた。それも日曜の朝に。
この日運良く、日曜日だった。
初仕事を行きたかった場所で迎えられて、さらに興奮気味の自分に気づく。
スタイリストの女の子のライフスタイル取材の撮影だった。
上品でチャーミングな彼女があれこれと買い物する姿を目で追いながら、まわりをチラチラと気にする私。落ち着かない。
“ずっと一緒に仕事をしたかった人たちと、今、アメリカで仕事をしている!”
きっといい撮影になる。
スタートからそう確信した。

撮影は順調に進み、ほんの少しだけ自由時間があった。




「空気を集めて簡単にベッドになるんだよ」
自慢げに教えてくれるおじさんに釘付け。

いやいや、せっかくの自由時間。少し自分もショッピングできたらラッキーと足早に会場を見て回る。アメリアに到着した時はあんなに緊張したのに、いつの間にかひとりで行動するのも平気になっていた。買い物だってできた。
ビニール袋を下げて集合場所に戻ってきた私をまるで子どものはじめてのお使いを見守るように、スタッフは笑顔で迎えてくれた。
私もなかなかやるじゃない!笑



おしゃれなテラスでヘルシーバイキングのランチ。
「これを食べた方がいい」
「あれを食べたほうがいい」とおすすめだけをプレートに載せる。
はじめてのマカロニチーズに感動。
「lemonade」というお店の名前の通り、レモネードが最高に美味しかった。





シルバーレイクに移動する。
おしゃれな街では、歩いている人も画になる。
車に乗っていても、パシャパシャ。はじめてのアメリカで記録写真は止まらなかった。

レコードショップでミュージシャンの女の子を撮影する。
店員の目を気にしながらも、スムーズに撮影は進んで行く。
入口にレコードBOXが置いてあった。
記念に、2枚購入。
“記念に”が止まらない。







その日最後の撮影は、かわいいカップルを自宅で撮影。
キュートなモンスターが出迎えてくれた。



アーティストの女の子。とても素敵な2人で、どんなオーダーでも笑顔で対応してくれる。





自宅を見せてもらう機会なんてなかなかないこともあって、若いカップルのおしゃれな暮らしにニヤけ顔の私。“ドラマみたいだな”なんて、勝手に遠い世界の物語を妄想をしたりした。





帰りがけに、LAらしい景色を撮影しようと、高台に向かう。
一方には高いビルが立ちならぶダウンタウンのラウンドスケープが広がり、反対側には「あの」ハリウッドサインが。
仕事を忘れて、観光客のひとりになっている自分がいた。

“おつかれさまでした”
車の後部座席から見たロサンゼルスのサンセットは、今日の一日を満足させてくれる最高の締めくくりだった。




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