New Year’s Eve

Flohmarkt am Wochenende!! #11

New Year’s Eve

Contributed by Kyogo Hidaka

Trip / 2023.10.23

日本から飛び出したくて2週間後に行くと決めたドイツ・ベルリンの街。肌で感じた現地の“mood”、そこには自分が知らずに求めていた“余白と自由”があった。フォトグラファー・Kyogo Hidakaさんが今でも大切に持ち続けている、あの頃の色褪せない記憶たち。

#11


冬のドイツはクリスマスマーケットが各所で行われ、賑わう場所も増える。ベルリンでも公園や遊園地、宮殿前の広場などでたくさんの屋台が並び、大きなクリスマスツリーの周りを囲んでホットワインを飲む人たちをよく見かけた。
寒い日の夜に、ワインを飲みながらクリスマスツリーを眺める。少し酔いも回って身体も熱ってきて、キラキラと輝くツリーの装飾が滲んでぼんやりと見え始める。幻想的で綺麗な景色にサンタクロースの存在を感じたりもした。






マーケットの時期が終わると、年明けのカウントダウンに向けて花火がたくさん売られるようになる。
31日の夜は、ブランデンブルク門でカウントダウンが行われ、大々的に打ち上げ花火が上がると聞いていたが、人の多さを恐れて日本からの知り合いの先輩の家で過ごすことにした。
大晦日の日、スーパーで丸鶏を買ってきて、お尻側からお腹を開いてトマトやパプリカ、ジャガイモなど野菜をいっぱい敷き詰める。
パンパンになった丸鶏の開いたお腹を綴じて、上からオリーブオイルを沢山かけてオーブンで焼いた。
しっかり焼けたローストチキンを食べながら、これまでのベルリンでの生活をお互いに話し合ったりして充実した時間を過ごした。
カウントダウンが近づいてきた頃、僕らは外に出て年越しを迎えることにした。家の近くの少し広めの通りに出ると近所の人達が集まってきている。みんな花火片手に年明けを待っているみたいだった。




ドイツでは年末年始の数日間だけ、街で自由に花火を上げても良いことになっていて、年明けとともに街中の人たちが打ち上げ花火を夜空に飛ばす光景は少し異様で危なっかしいが、ベルリンらしい新しい年の迎え方に思えた。







アーカイブはこちら

Tag

Writer