車から降りちゃダメだよ

GET BACK YOUR "RAW" ! #6

車から降りちゃダメだよ

Contributed by ERI

Trip / 2020.09.25

モノにあふれる現代に疑問を持ち、着飾らない自然体でいるスタイルの美しさをアートを通してメッセージし続けているアーティストERIの連載GET BACK YOUR "RAW" ! アートにルールは無い。その壁をこえてゆけ! アーティストERIとしての生き方探しの記録 in ロサンゼルス。

#6

こんにちは!
今週もGET BACK YOUR RAWを開いてくださってありがとうございます!
ここまで読んでいただけたら、会ったことの無い人でもERIがどんな人か分かってきたのでは無いでしょうか?(笑)
日々、コメディのような人生を歩んでいます。
さあ、今週も「迷子」スタートです。



私にとって迷子は日常茶飯事。
マップを見ても、逆方向に進んでしまう。

でも歩いてればなんとかなるもの。

……と言ってもLAX空港は広すぎる。
端っこの方に来てみたけど、ここは一体どこですか?

とりあえずお腹が空いたからコーヒーを買うためのお金を両替しておきましょう。
両替所のお兄さんにダウンタウンまでの交通機関が出発する場所を聞いた。
教えてもらった方向に歩いてみたけど、なんにも無いので
結局、最終手段、インフォメーションセンターの人に助けてもらった。
ここまで合計5分間。

迷子を楽しんでいた感じもあるけど、いま思うと自分ポンコツすぎた(笑)。

ようやく空港の外に出て、ダウンタウンまでのバスが出ている停留所に到着。
いつもなら、どれだけ安くいけるかの交通機関探しをするところだけど、
今回は友達を待たせているから仕方ない。いかにも観光客用のバスに乗ることにしよう。
Wi-Fiもあるし。
ちょっと悔しいけど。

バスに揺られること、30〜40分。
セントラルに着いて、友達の迎えの車を探すことに。
あれ、出口が2つあったみたい。どこにいるのー???

しばらく経って、ようやく待ち合わせに成功!
「お久しぶりです!!!」
友達のSさん、何年ぶりでしたっけ?
大学の時のバイト先が同じで、それ以来会ってなかったから5年ぶりぐらい。
こんなに期間が空いても、ちゃんと会ってくれるなんて優しすぎます。

車に乗ってから、LAの街をしばらくドライブした。
道が広いし、なによりも久々に英語圏の国に来たから、字が読める! 最高!

映画の中にいる気分だ。
テレビや雑誌などでよくアメリカの街に触れる機会が多かったからか、
街の雰囲気はすぐ飲み込めたような気がする。
馴染みやすかった。「スン」って体の中に入ってきた感じ。
違和感なし。問題なーし。

まず初めに向かった場所は、私が行きたかったStumptown Coffee Roasters。
ドキドキしちゃうよね。
車を適当な場所に止めて、いざ。

店内は天井が高くて、腰の高さくらいのカウンターにレジとスイーツ。
右手に進むと、立派なマシンがある。
何連あったかな、多分3口あった。(エスプレッソ抽出口の数)
マシンの表面には、Stumptown Coffee Roastersの文字が刻み込まれていた。
店員さんは男女1名ずつ。
ガラス越しに見える奥の部屋は、焙煎所となっていた。
デシャップの奥にさりげなく置いてあるレコード。
夜になると店員さんが選んだレコードを流してくれるのかな。

頼んだものは、ホットラテとチリビーンズのブリトー。
ラテは意外とライトだった。
でもミルクとしっかりまとまっている。
フードも一緒に食べられるくらい、口当たりは軽めでとても美味しかった。
空港で買ったコーヒーとは、申し訳ないけど比べようが無いくらい。
大満足です。

オススメです。

Stumptown Coffee Roasters
806 S Santa Fe Ave, Los Angeles, CA 90021



さて、次の目的地!
は、別に無いんだけど、せっかく車があるということで
「街をクルージングしながら少し危ないエリアも見せてあげるね」
と、Sさん。
連れてきてくれたのが、ダウンタウンのとあるストリート。
通る前に一言。
「通るだけだから、絶対車から降りないようにね」
「?」

答えはすぐに分かった。
ホームレスが住むストリートだったのだ。
住んでいると言っていいのかも謎だけど…。

数十メートルにもわたるそのストリートは、ずらりと一面テントだらけ。
正常とはいえない人もたくさんいるみたいだった。
フラフラとして明らかにピントが合ってない人に、
見たことたことのないファッションセンスの蛍光ピンクのド派手で露出多めのドレスを着てどこかに出掛けていく婦人。ん? 男性?

うーん、なかなか。
確かに私みたいなちんちくりんが外に出たら、確かにタダでは帰って来れなさそうだ。

このストリートみたいな場所は、ここだけでなく、街の色々なところに点在していた。
車から見ることしかできなかったけれど、それでもいい経験になった。

私は今、働いて貯めたお金で飛行機に乗ってここに来ている。
けれど彼らはどうだったのかな?

同じ時間が流れているのに、ここまでも過ごし方が違う。
そもそも仕事はあるのかな、なにを楽しみに生きているのかな。
昔はなにをしていたんだろうか。

ホームレスの生活が良くないとか、そういうことは一切思わない。
私はただ、ホームレス生活をしている人を一人の人間として単純に興味を持ったし、
話してみたかったんだ。
きっと政治とか経済も関係しているのだろうし、いろいろ勉強不足だったな。

Sさんとのドライブは続く!
次は雑貨屋と、日本でも有名なあのカフェが出てくるから、お楽しみに!


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