To Me, Somewhere in the World #3

田舎に帰って気付いたこと

Contributed by Ai

Trip / 2020.06.05

2020年3月、会社を辞めて世界一周の旅に出る……はずだったAiがいつか夢を叶えるお話。笑いあり涙あり(?) 、蛇行しまくりな人生を連載「To Me, Somewhere in the World」にてシェアしていきます。ここからどう起死回生していくのか、ぜひ見届けたい。乞うご期待!

#3

皆さんこんにちは、Aiです!

ここ数日で緊急事態宣言が全面的に解除され、世の中が少しずつ動きを取り戻しつつありますね。
これからのライフスタイルがどんな新しいものに進化していくのか、ちょっとワクワクしています。

今、東京はどんな様子なんだろう。
なんだかんだ、10年以上も都会生活をしていたので、あの人ごみに想いを馳せずにはいられません。


意外と東京の街並みを撮影していなかった。上京して10年、昨年初めて訪れた東京タワー(登ってない)

1回も登らなかった東京スカイツリーを通勤途中に撮影。すでに懐かしい。

瀬戸内海に戻ってきてから、暫く経ちました。

私が子どもの頃に比べると人口が減ってしまったので、本当に静かで流れる時間がゆっくり。ここで毎日どう過ごしていたのか思い出すのが難しいくらい、山と海しかないです。

お天気の日にはPCとWi-Fiを持って、散歩がてら山の上まで歩きます。
そんな私の現在の職場を大公開します!

山の上の公園で。草むしりでもしようと思います。

瀬戸内海を眺めながら、ここでひとりPCをカタカタしています。
少し不便なことと言えば、よく船に電波を遮られて圏外になることくらいです。

遠くに見える大きな船が電波を遮ってきます。

田舎に戻ってきて最初に気付いたのは、自然の音でした。
鳥の鳴き声や虫の音、風で葉っぱが揺れる音や波の音がやたらと耳に入ってくるんです。
仕事をするのに、とってもいいBGM。

「ホーホケキョって……うぐいすの鳴き声なんて聴いたのいつぶりだろう」

ふとそう思い、ずいぶん長い間、都会の忙しさや楽しさにまみれて自然の音に意識を向けるのを忘れていたことに気付きました。

東京の街を歩くときは、常にイヤフォンを付けてSpotifyの音楽を聴き、iPhoneで仕事のメールを打ちつつもう1台のiPhoneでSNSやニュースアプリの記事をチェックしながら足早に歩いていました。

でも島にいると、それはなんだかもったいなくて、イヤフォンを外して空を見ながら歩いています。

もちろんあの忙しない大都会・東京も大好きですけどね。
うーん……私の中で永遠に繰り広げられる【地方vs東京vs海外】。
やっぱり将来どこに住むのかは、まだ決めたくない。

あと場所も大事だけど、どこにいても自分に関わってくれる人を大事にしたいなと思います。色んな意味で、自分の環境を整えていきたい。


船の数も昔と比べるとだいぶ減りました。

子どもの頃から大好きな鯖寿司。この「今さばきました!」感が最高ですよね。

そうそう、先日は前職の同僚たちとZoom飲みやインスタライブをしました。

普段SNSでは、瀬戸内海の絶景とともに「私、のびのびやってまーす!」的なキラキラ投稿をしているのですが、ひとりでPCを開いてもくもくと仕事をするのは少し孤独を感じてしまいます。そんな中、退職後もこうして声をかけてくれる元同僚たち、改め友人たちがいてくれることは本当にありがたいです。

巷では「オフィス要らない議論」が流行っていますが、理解できる部分もありつつ、やはり誰かと同じ時と空間を共有することや人との触れ合いに意義がありましたよね。
今は、そう思います。

最近、「誰と一緒にいるか」は最も重要だと考えるようになりました。

やっぱり1秒でも長く、明るくポジティブでいたいから、一緒にいたら自信が湧いてくるような人たちとともに過ごした方が良い。

私がリスクを取ってチャレンジできたのも、周りの人の存在が大きかったと思います。
日本で安定したキャリアを捨てて海外に行きたいと言う私に対して、わりと根拠のないポジティブな言葉をかけてくれる人が多かったんです。

上司は、「人生一回きりだから、後悔してほしくない。もし行ってみて、やっぱり違ったと思えば、また戻ってくればいい」と仰ってくださいました。
未熟なひよっこ部下に、なかなかこんな言葉はかけられないと思います。
本当に戻れるかは別として(笑)、そういう気持ちで送り出してもらえることが嬉しかった。

副社長はすごくかっこいい素敵な女性で、「これからは、ひとつの会社でなにかができることよりも、世界のどこででも生きていける力の方が大事よ」と。

他にも、「寂しくなったり、道間違えたかな? と時々感じたりすることもあるかもしれないけど、あいさん自身で決めたことは絶対に正しい道だよ」と言ってくれた先輩や、「あいちゃんならどこに行っても大丈夫」と言ってくれる同僚たちなど。

極めつけに「飛び回ってる方があいちゃんらしいよ」と、私の家族。


抽選で当たった坂田ミギーさんの旅本。私のことを知ってて選んでくれたんじゃないかと思うくらい、今の私に必要な本でした。すべての悩めるアラサー女性たちへ。

ぶっちゃけ、これらの言葉はなんの根拠もないですよね。
でも、私はこうしたアドバイスを積極的に聞くようにしています。

だって、「やめておけ」というのはとても簡単で、誰でも言える言葉だと思うから。
上手くいくかなんてやってみるまで誰にも分からないので、安全を取るなら「やるな」と言っておいた方が無難なはずなんです。
だから、誰かの背中を押せる人は強いなと思います。

本音を言うと私はポジティブなばかりではなく、一日に何度もキーボードを打つ指を止めては「本当にやっていけるのか……」と考えます。
実際、この原稿を書いている間にも何度か考えました(笑)
でも、そのたびに頭をよぎるのは先ほど紹介した”根拠なき温かなアドバイス”たちです。
そして、再び得意な高速タイピングに拍車がかかります。

世の中がまた動き出そうとしている今、何か新しいことにチャレンジしたい人は”根拠なき温かなアドバイザー”を周りに探してみることをおススメします。
きっと、自信が湧いてくると思います。

道端に咲く可愛い花に気付ける余裕も出てきました。

今回は、もっと島の暮らしとか風景とか、宝箱みたいな実家の部屋を大公開しようと思っていたのですが、私の頭の中を大公開してしまいました。

また、次回以降にとっておくことにします。

くれぐれも気を緩めすぎず、適度にリフレッシュしながら日常生活を送りましょうね!


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