Let's Kiwi time! #6
行けばわかるさ
Contributed by HARU and ASKA
Trip / 2023.10.19
#6
ケリケリに着いてまず私たちがstruggleしていたのは、銀行口座の開設。
大手の銀行に口座開設の予約を申し込んでいたが、なかなか連絡がこず。ケリケリの支店に行っても『メールが来るまでここでは何もできない』と言われてしまった。
キウイフルーツの仕事もまだ始まらない様子で、同じ求人を見てやってきた他のバックパッカーたちは、ホステルのオーナーから日払いの仕事を紹介してもらっていた。
もうすでに仕事をしている他のバックパッカー達は、
•ワイナリー
•フルーツピッキング
•ガーデニング
•ランドスケープ
•カフェ
各々がいろんな仕事に就いていた。皆んな朝早くに家を出て、3時から5時までには帰ってくるような感じ。
キウイのシーズン、いつ始まる? と尋ねると
オーナーが毎週言うセリフ
"Hope it will begin this weekend"
どうやら、ワークホステルのオーナーはケリケリの色んな農園と繋がっていて、仕事が始まる時期に合わせて労働者を斡旋している様子。だから、オーナーにも正確な時期はわからないのだ。
来たら仕事がすぐあるのだと思っていた。
みんな同じキウイの仕事だと思っていた。
予想外❗️こんな感じなんだね。
まぁまぁ、まだ来たばかりだし、気長に待つか。ということで、はじめの1週間はこんな感じだった。
街を散策。良さそうなカフェを見つけてケリケリではじめての外食。働いている人も素敵だった。
部屋は女の子の4人部屋。着いて翌日は、挨拶も込めて部屋のお掃除からスタート。
みんな車やバンを持っていて、バックパッカーっぽくてわくわく!! ザックのバンにちょっとだけ乗せてもらった。
ホステルから徒歩2分の近所の公園でサッカー。スポーツをすると勝手に皆との距離が縮まった気分になる。みんなの名前も性格もなんとなく分かってきて、楽しかった。写真は公園に向かっている時、ボールが木に引っ掛かっちゃった!
日曜にやってるマーケットへ歩いて向かう。ファームで使うためにオークランドで買った、この宇宙人のようなサングラスをかけて、2人ともハイテンション⭐︎
暇すぎてバックパックにワッペンを縫い付けた。いいかんじ♪
夕飯を食べた後のお散歩。高い建物がないから、夕陽がしっかり見える。
スケボーパークに学校終わりに集まる子どもたち。奇想天外な遊び方をするので、見ているだけで楽しい。
はじめこそ楽しかったが、どんどん時間が過ぎていき、約2週間が過ぎる頃には貯金も減っていった。給料のない2週間って、こんなに不安な気持ちになるのか。そういえば、日本を出てから数えると社会人になってはじめての1ヶ月のフリータイムだった。
この旅を始める前に、頭の中で旅の大まかなプランを立てていた。大体これぐらい自由に楽しんで、現地に着いて1週間以内に家と仕事を見つけて、そしたらお金もこれぐらい残っていて……。
なーんて、そんなにうまくいかないんだよね。
オークランドにいる間に口座を開けておくべきだった。
ホステルのみんなに相談していると、NZへラグビーをしに来ているアメリカ人のオリバーがこんなことを言ってくれた。
「待っているだけじゃなくてもう一度ケリケリにある全部の銀行に行ってみたら? 月曜日ならオレも休みだから、良かったらついていくよ」
救世主現る!🦸
メールで申し込みした銀行の中で、ASBという銀行からの返信をよくよく見ると、アクティベートができれば口座が開設できると1週間前に返事が来ていたので、ASBのケリケリ支店に行ってみることに。
なんだ! ちゃんとメールきてたんだ。
オリバーの一言で、マイナス思考に陥っていた私たちの気持ちも前向きに。手当たり次第に色々な銀行に申し込んだのに、返ってきたメールもよくよく読んでいなかった。焦っているときって落ちているヒントや情報も見落としてしまうみたいだ。
そして次の月曜日、みんなでASBへ。
「本当は予約がないといけないんだけど……」と言われギクッ!
「今日の2:30だったら時間があるからその時間に来れる?」と言ってくれたので、「YES! オフコース!」と元気よくお返事。
オリバーが"Much appreciated"だって。
私たちの銀行口座なんてオリバーに関係ないのに、そうやって言ってくれるなんて素敵だな。私たちの英語力は彼がカバーしてくれたし、心強かった。
その日の午後には無事、あっさり、銀行口座を開設。
担当してくれたマリアも、十数年前にワーホリでNZにやってきたらしく、この辺で求人してそうな場所をメモに書いてくれた。すごくフレンドリーで、私たちはこの後も何かあるたびに彼女に挨拶しに行った。良い気分で銀行を後にした。
ふぅ。
またひとつ勉強になったこの数週間。
うまくいく前提で物事を考えていたから、うまくいかなかった時のやるせなさといったら!
物事が停滞したときは、誰かに聞いてみる、話してみる、直接そこへ行ってみる、というのが良いみたい。
いろんな人に困ってますとアピールすることで前進できることもある。海外に出たら尚更かもしれないね。オリバーの優しさに救われた。
つづく。
HARU
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HARU and ASKA
うちなんちゅと関西人、時間の流れの違う世界で生まれ育った2人。英語を学び、旅に出た、コーヒーを通していろんな人生と出会った、そしてまた旅に出た。異なるふたりの、ひとつひとつの共通点が一つの線になっていく軌跡を書き連ねる。