Greenfields I'm in love #17
パリへ その2
まりかと念願の再会!(2週間ぶり)
Contributed by Aya Ueno
Trip / 2020.09.25
#17
今日は、わたしがロンドン留学中、親友のまりかに会いに訪れたパリについて。
前回の渡航編の続き。
まりかの家は、パリのはずれにある。駅の近くにはパン屋、カフェバーとフランプリ(パリのスーパー)が一軒ずつある。私が到着した頃は早朝ということもあり、ゴーストタウンみたいだった。
程なくしてまりかがやってきて、寮へと向かった。2週間前のロンドンぶりの再会なので、たいして久しぶりでもない。だけど、今度はパリだからウキウキ。ロンドンの私が通う学校にもいくつか寮があり、たくさんの友達が住んでいて遊びに行ったり、泊まったりすることがあったけど、パリのそれとはまったく違うことに驚いた。わたしの知っている寮は、ロビーにみんなで遊ぶ空間があるし、寮に住んでいる人たちだけじゃなくて、ホームステイやフラットシェアしてる子、そもそも語学学校へ通っていない子も出入りして、仲良くなったりする場所でもあった(みんなが集まるので、慣れ親しんで寮のことをHomeless accommodationと呼んでいた位!笑)。
対してまりかのパリの寮はいろんな人が住んでいて、学校が生徒に提供しているスタイル。そこの住民と関わる事はまずなくて、普通のアパートメントみたいな感じ。現にまりかも住人の中に誰一人友達がいなかった。部屋の構造は同じような感じだけど、そもそもの概念が違ったのだ。まりかの学校は、駐在員の奥さんなどなんらかの理由で渡仏している人が多く、フランス語の語学勉強の為に来る学生が少ない。学校にもよると思うけど、生徒の語学留学のメジャーな用途と異なる事があるのかもしれない。
とりあえず、部屋にお邪魔した。当たり前だけど、完全にまりかの空間だった。彼女の"好き"が溢れていて、彼女らしい色合いが詰まっている。日本では実家暮らしだった彼女が、ごはんや身の回りのことを自分でしながら、一人暮らしを満喫しているのが感じられる素敵な空間だった。
まだ朝も早かったし、まりかは学校へ(ゆっくり用意して朝ごはんを食べ、盛大に遅刻していった 笑)、私はシャワーを浴びて疲れた体を少し休めた。
彼女のもとには数日前まで彼女のお母さんが訪れていて、そのタイミングで母が私宛に荷物を預けてくれていた。受け取った荷物を開けると、約束していた水着やサングラス、カメラのフィルムなどの他にも、大好きな柿ピーやコスメが入っていて嬉しかった。
母から届いた荷物。
入っていたネイルをしたり、ゆったりまったりしていたら、あっという間に学校を終えたまりかが帰ってきた。今日のランチは前々から決めていた、フランスの郷土料理、アリゴだ。学校の近くにあって、たまたま入ってみたら美味しかったらしい。電車に乗って、お店へ着くと、席へそのまま案内された。メニューはもちろんフランス語なので、わたしにはさっぱりわからなくて、まりかが訳してくれた。私たちは鴨肉のアリゴ添えと、オムレツを注文した。程なくして陽気な店員さんが、鴨肉だけが乗ったプレートと大きな鍋を持って席に来た。そしてその大きな鍋から、サイドメニューとは言い難い量のアリゴをこれでもかというほどお皿に盛ってくれた。
いつまでもお皿に流れてくるアリゴにびっくり。
そういえば、日本でもアリゴが流行っていたのを覚えてる? じゃがりこにさけるチーズと熱湯を入れ、かき混ぜれば簡単にアリゴが再現できる! と一時期大流行した。(あの時はじゃがりこやさけるチーズがどこへ行っても見事に完売していた)
フランスで食べるアリゴは、確かにそのじゃがりこで作るアリゴと基本的には同じ味で、驚いた。でも食感は全然違い、ねっとりしていて、とてもよく伸びる。
アリゴ! 食べることが大好きな私たちもさすがに完食できなかった。
ランチの後は、ヴィンテージショップが並ぶマレへ。あちこち歩き回ってヴィンテージショップを巡った。残念ながらなにもゲットできなかったけれど、1年前に行った色んなお店に訪れることができて、懐かしかった。そういえば、わたしはダニアレルギーなのかもしれない。パリのヴィンテージショップをめぐるといつも少し具合が悪くなる。それでも行きたくなってしまうから…仕方がない。
パリではお馴染み、グラムで測るビンテージショップ、kilo shop。
近くにEATALYがあり、立ち寄った。ロンドンにはないので羨ましい。ここにはイタリアの食材や、キッチン用品はなんでも揃うし、ワインバーやレストランもある。最近知ったのだけど、日本にもかつて代官山にあったらしい! わたしは料理が大好きだから、一人暮らしをしたらキッチン用品を色々買い揃えてみたい!
EATALYは吹き抜けになっていて、建物の作りも素敵だ。
その後も色んなお店をぶらぶら散策した。マレには可愛くてお洒落なお店がたくさんある。
虹色の傘が敷き詰められた通り。
行列のできていたお店でクレープを食べた。調子に乗って、現地人っぽくサクレ(砂糖のみ)のクレープをたべると、思った以上に素朴な味わいだった。
次はヌテラを絶対入れよう。
散策を満喫して、まりかがよく遊ぶ韓国人に教わったソットクソットクという韓国料理に使うトッポギを手に入れる為、アジアンスーパーへ寄って寮へ戻る。はじめてのソットクソットクは簡単だし、甘辛くてとてもおいしい! その後はアイスを食べながら、お気に入りのイギリス映画、ノッティングヒルの恋人を観た。まりかもきっと気にいるはずだと思っていたら、ジュリアロバーツの演じるアンナスコットが「自己中すぎる!」と怒りだした。わたしはこの映画はもちろん、ジュリアロバーツが大好きなので、そんなこと考えたこともなかったが、言われてみれば確かにその見解も理解できて、ちょっと面白かった。
クリームシチューはまりかが前の晩に作ったもの。優しい味付けで美味しい。
ゆったりと過ごした1日目、まりかがロンドンに住んでいるからこそできる、普段とは違った旅のスタイルだ。
パリ日記、続く。
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Aya Ueno
兵庫県神戸出身、東京在住のWriter/Photographer。学生時代に渡ったイギリス留学を機に、人や、取り巻く空間を魅せる表現に興味を持ち、現在Containerをはじめ、カルチャー、フードメディアにて発信中。
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