Mamma mia! #172
-Marbella_01- 歌詞から始まる夏のバカンス
Contributed by Aco Hirai
Trip / 2023.08.16
旅の始まりはいつも些細なことだったりする。
今回は、ラテンポップなスペイン語の曲だった。
ちょうど春から夏に季節が変わろうとする頃。
ふと流れてきたスペイン語の曲。
それは、ラテンポップなリズムで、女性シンガーの声が美しく響き、まさに夏のリラックスタイムに聴きたくなるような曲。聴き終わった後も私の耳に心地よく残り、隣で口ずさむ彼もきっと同じ気持ちだったのだろう。
序盤に流れてくる「Marbellaで撮った写真を送るよ」というリリック。
心地良さそうにリズムに乗る彼を横目で見ながら、私はスマホを取ってGoogleマップを開く。
マルベーリャは、スペイン・アンダルシア地方の地名で、マラガの近くだった。
今思うと、まさに「予感」という言葉がぴったりだっただろう。
この時からだ、南スペインで過ごすバカンスを想像するようになったのは。
まるで見えない何かに引き寄せられるように、すぐさまフライトを予約し、ホテルを取った。
マルベーリャまでは、ミラノから飛行機でマラガ空港を目指し、マラガからバスや車を使って50分程で街の中心部へ辿り着く。マラガが既に有名な観光地であるため、ここでストップする人も少なくない。
ただ、少し足を延ばせば、延ばしただけの価値に出会えると思う。
例えば、白い壁の家にカラフルなお花が咲き誇るファンシーな街並みや、美しいハーバーの眺め、海と街との程よい距離感、美味しいハモン・イベリコ(生ハム)のお店、海を見ながらのんびりできるオーシャンフロントのカフェなど、ぜひ訪れてほしい場所なので、今回は私が足を運んだマルベーリャの街並みの一部をお届けしたいと思う。
今回のバカンスの目的は、「美味しいもの」と「リラックス」というところだろうか。
ブランチを食べてはホテルへ戻り、まったり過ごし、ディナーやアペリティーボに備える。
意外にも広いマルベーリャだが、行動範囲は比較的狭く、食に特化したバカンスだ。
マラガ空港でバスチケットを購入しマルベーリャへ。時間帯にもよるが30分〜1時間に1本(8€/人)の間隔でバスが運行している。
必ずしも最短時間でバスに乗れるわけではなく、今回は満員のため、次々のバスに乗ることに。バスの到着まで1時間ほどあったので、近くのカフェで時間を潰すことにした。
せっかくなので1杯やろう。「地ビールは絶対に裏切らない」という持論のもと、訪れた土地ではローカルビールを味わうことを忘れない私。ここでは、VICTORIA MALAGAをオーダー。この土地の気候に合った軽めのテイストが気に入った。
マルベーリャのバス停に着いたらホテルがある中心地へ歩いて向かう。行くべきグルメスポットやビーチを考慮した結果、レンタカーをしていない私にとって目的地まで歩いて行ける中心地が便利。ただ、中心地から離れた場所にも素敵なスポットやゆっくりできるプール付きのエアビやゲストハウスがたくさんあるので、そっちも楽しそうだ。
ホテルのあるオールドタウンを通ってビーチへ向かう。
途中にカラフルなお花に囲まれたレストランや
南国感溢れるジュースバーやカフェが連なる。
白い建物と鮮やかなブーゲンビリアのコントラストに目を奪われ、
つい寄り道したくなる迷路のように続く細い脇道へ迷い込むと、冒険心を掻き立てられる。
そして、至る所に飾られたカラフルなお花のプランターがこの街の特徴でもある。
こんなふうに、
ここにも。
オールドタウンには、レストランやカフェ、ジュースバー、おしゃれなセレクトショップ、可愛い雑貨屋がズラリと立ち並ぶ。そして、夕暮れ時になるとみんながディナーをしに集まってくるため、全レストランのテラス席が見事に埋め尽くされる。そして、路上ではパフォーマーたちがアクロバティックなショーを披露してくれる。まさに、ザ・観光地。
パフォーマーたちがストリートで行うショー。時にはギターやアコーディオンで音楽を奏でてくれることも。
夜な夜な遅くまでディナーをしたり、パーティーをしたりして過ごすので、マルベーリャの朝は比較的遅い。カフェは9〜10時頃にオープンし、セレクトショップや雑貨屋は午後から営業するところも少なくない。
街の至る所にある地図もキッチュで可愛い。
朝9時すぎ。観光客で溢れていても、街が綺麗に保たれているのはこの人たちのおかげ。どこへ訪れても毎日欠かさず掃除をしてくれている方々がいるのを決して忘れてはいけない。感謝🙏
朝は、太陽の日差しをたっぷり浴びながらビーチ沿いをゆっくり歩いて目的地のブランチスポットへ向かう。お腹を空かせるにはもってこいだ。
ビーチに連なるパラソルもなんだか大人っぽくて良い。
今回一番良かった場所、@kanaloamarbella。海を見ながらゆっくりできる海辺のカフェ。ブランチも美味しくて、サービスも悪くない。
イタリアの美味しいエスプレッソを他国で味わうのはとっても難しいということを改めて思い知る。ここスペインでもそれは同じだ。エスプレッソバーというサインに誘われてやってきたTHE CULT。店内は開放的で、カプチーノとクロワッサンは美味だった。
今回、バカンスのきっかけになったのは、2008年頃にスペインでリリースされた「Colgando en tus manos」という曲。YouTubeで聴くことができるので、ぜひ聴いてみてくださいね。
リンクはこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=qExd-3oCTl4
次回は、マルベーリャでの出来事をシェア。
それでは〜。
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Aco Hirai
2004年オーストラリア移住、2005年帰国、2019年マルタ島留学、2020年イタリア移住。 海外で活躍する日本人を取材したImhereマガジンを不定期で発信しています。(インタビュイー募集中)