moving day

As I Like It #9

moving day

Contributed by Utano Katayama

Trip / 2023.10.16

子供の頃から漠然と「海外に留学したい」と考えていたUtano Katayamaさん。そんな彼女が綴るイギリス、Brightonでの留学日記。憧れの海外生活をスタートした彼女の、小さいけれどずっと大切にし続けたい思い出。

#9

最近の私は何かとそわそわしている。
なぜなら、色々考えることがあるからだ。
私はイギリスへ来て、はじめての引っ越しをすることにした。
ホームステイのお家には2ヶ月間お世話になった。もともとホームステイは3ヶ月間の予定だったけど、「そろそろ家探ししないとな〜」なんて家探しのアプリを見ていたら、パッと目に入ったワンルームを発見。そこは学校から30分くらいの距離で家賃もお手頃、そして何よりお家の人が優しそう。
イギリスでは、シェアハウスをするのがわりと主流で、お家に一部屋でも空きがあったり、使っていない部屋があると、誰かに貸したりアプリで募集をかけたりするみたい。ちょっとしたお小遣い稼ぎ感覚なのかもしれない。

そのお家の人にメッセージを送って早速内見に行くと、「もし気に入ったのならすぐに引っ越してきてくれても大丈夫だよ」と言ってくれた。ホームステイには満足していたけれど、洗濯が週に一回だけなのと、毎晩ご飯の時間などを気にしなくちゃいけないのが少しだけ気がかりだった。
運良くいいタイミングでお家が見つかり、この際引っ越ししちゃおう! と決めた。少し早いけどいいよね。

ホストファミリーに事情を説明するとすぐに受け入れてくれて、「いつでも遊びに来ていいからね」と笑顔で言ってくれた。改めてホストファミリーの優しさをしみじみ感じる。


ダイニングルーム。


いつも小さくてやんちゃな2人が散らかしていたこのお家ともお別れ。毎日靴とか洗濯ものがあちらこちらに散らばっていたけど、この光景ももうすぐ恋しくなるのかもしれない。


引っ越す前日、弟のザックがおばあちゃんと一緒にピンク色のケーキを作ってくれた。


優しくてやんちゃでいつも可愛いザック。最初は人見知りだったけれど、だんだん懐いてくれて嬉しかったな~。


人生で食べた中で1番甘いケーキ。物理的にもそうだけど、ザックのスイートさも含めてとっても甘いケーキだ。


一生懸命つくってくれたのかと思うと、何倍も美味しく感じた。
ピンク色っていうチョイスも最高にイケてる!


マイルーム。


夕陽が綺麗に差し込むこの部屋はとても落ち着く。イギリスについた日からお世話になった場所だから、私にとってとても思い入れのある場所。自分だけの空間や時間はやっぱり大切にしたい。

荷物をまとめていると少し寂しい気持ちになった。でも同時にワクワクもしていて、なんだか複雑な気持ち。今日はそわそわして寝られなくなる前に早く寝よう!


チューリップ。朝早起きをして買いに出かけた。



パパッと済ませた朝食。


朝早くから仕事や学校に出かけるホストファミリーにお別れを言うと、とても陽気に送り出してくれて、「今度お家でパーティーをするから」とお誘いをもらった。
また会う約束をすると不思議と寂しくなくなるのを知っていたのかもしれない。

ホストファミリーも、このお家も、全部ありがとう。


タクシーのおじいちゃん。


どきどきで新しいお家へ向かう。引っ越し先はイギリス人の女性のお家で、息子さんと2人の女性が住んでいるらしい。
家主はアニータという名前なのだけど、内見に行った時からお茶やお菓子でおもてなしをしてくれて、すでに馴染みやすくとても温厚な人だということを知っている。

引っ越し当日もタクシーが停まる音をきいて足早に外へ出てきてくれた。
「疲れたでしょ~」といって荷物を2階に運ぶのまで手伝ってくれた。


着いてすぐ、少しだけ荷解きをした。



内見に一度来たけれど、やっぱりこじんまりとしていて、いいお部屋だった。L字型になっていて1番奥に大きな窓があるのが嬉しい。
奥には牧場があるみたいでたくさんの牛が見える。
これからこのお家で新しい思い出を作るのが待ち遠しい……!


つづく



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