Own Beautiful Adventure in Baja #10
国境を歩いて……!?
Contributed by Nachos
Trip / 2024.05.23
#10
今日はバハからカリフォルニアまで戻る日。
朝起きて、サンディエゴの友達に「夕方くらいには戻れると思うからあとでね」とメッセージを入れる。
昼くらいにはここを出発してサンディエゴのCBXまで送って行ってもらう予定なので、まずはコーヒーを飲みながら荷物のパッキング。やる事も終わり、約束の時間まで少し時間があったのでパソコンを開き編集作業をはじめる。
気がついたらお昼。
まだかな? どうなんだろう? と一度相手に連絡をするも電話にはでない。不安がよぎるも、メキ時間に慣れた私たちは「ま、待ってればいいでしょ〜」と余裕を見せる。
1時半……。電話をするもまたまた相手は出ない。
すこし焦り始めた時に電話がなった。
「ごめん、送っていけない。」
「え?? えーーーー???」
「でも今から近くのバスターミナルまでは送っていけるから。そこに行って、その後バスに乗ってメキシコの国境近くまで行って歩いて国境を超えてアメリカに渡って欲しい」
まぁざっくりとした答えが私の耳に飛び込んできた(笑)。流石の展開に苦笑いするしかない。時間も時間だしさ。
でもうだうだ言っても状況は変わらない。
ましてや同行していたうちの1人は明日の朝イチのフライトで日本に帰る予定。なんとしても今日中にはアメリカに入国しなければ! ということでバスターミナルへ。
突然メキシコからカリフォルニアへボーダーを歩いて越えることになって“おいおい大丈夫か?”と不安が頭によぎったけど“待てよ? こんな貴重な経験をしない訳には行かないじゃないか!”と思い始めたら胸がわくわくしてきた(単純)。
カウンターのおばさんは、話せないオーラ満載の私たちに対しても、めちゃくちゃ早口で対応してくれる。スペイン語がわからない私たちは何を言っているかわからないけど、地名とボーダー(国境)って言葉で無事にチケットをゲットした。チケットをもらったあとも何か説明してくれていたけれど、さっぱりわからず。
とりあえずみんなの列についていき、なんとなく乗るバスを確認。
サンディエゴの友達に、「歩いて国境を渡ることになった」とメッセージを残しWifiが切れる。(今回はアメリカのsimのみでメキシコでのsimはゲットしてなかった)
お昼ご飯も何も食べてなかった私たちはターミナルの売店に売っていたサンドイッチを買いバスに乗り込んだ
バスの中は悪くない、座席にはモニターはついているが、動かないようだ
グリーンチリの付け合わせが斬新なパサパサのサンドイッチを食べながら窓の外を眺め物思いにふける
メキシコは何回か行ったことはあるけど、毎回違う顔を見せてくれる
ようやくバスの終着点。
バスから降りて思ったことは「どこだよ?ここ」。突然、大きな道路の交差点で降ろされた。近くではあるんだろうけど、ボーダーらしき場所なんて見えない。
その辺の人に尋ねるとアッチだよ。と進行方向を教えてもらい歩き出す。「これ、ボーダーの入り口までのバスあったほうが良くない?」と思いながら重たい荷物を引きずり、まだ見えないボーダーを越える人たちの長い行列を目指して歩いていく。
登り坂を登ったら見えましたよ、ボーダーを渡るたくさんの車が
この光景を見ながら先へと歩いていく(大荷物を持ってね)。
車の列を超えたフェンスの向こう側に見える長い列の1番最後尾を目指して歩く。列に並ぶとそのまま次々と人が現れ、また列が出来ていく。何やらお金を払えばズルしてショートカットも出来るらしいが、後ろに並んでいたメキシコ人のおじさん曰く、今日は少し空いているから40、50分くらいでイミグレに行けると言っていた。
そして並ぶこと1時間半後。
やっと、もうすぐでイミグレの場所というところまで辿り着きましたよ(まだあるけど)。おじさん、2時間かかるじゃん……。
でもその間の時間は、後ろに並んでいたLAとティファナに親が家を持っているという少年たちと日本の話などをしたり(歯にダイヤをつけている男の子たちは、東京のクラブには絶対行きたいと盛り上がっていた)、物売りや物乞い、パフォーマンス商人……様々な人が楽しませてくれた。
無事にイミグレを通過しアメリカの土地を踏んだのは太陽が沈んだあとだった。そこからタクシーを拾い、車が置いてあるCBXまで。
着いた際には小躍りを披露
貴重な体験をさせてもらったけど、めちゃくちゃ疲れた。この情報が誰かの役に立つといいな、と思いながら「ナチョス・国境を歩いて越える編」。しかし、早くご飯も食べたいし、寝たい。これが本音(笑)。
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Nachos
海と旅に魅了され、サーフボード片手に様々な国へサーフトリップで訪れる中、海と自然を愛しながらハッピーに輝く女性達をたくさん目にし、その空気間、美しい瞬間、旅やライフスタイルを自分なりに伝えたいと思いカメラを手にする。女性目線と女性にフューチャーした”saltybabe photo”を世界中の海を旅しながら撮り続けている。