ocean therapy

FIND YOUR OWN #11

ocean therapy

Contributed by KYOKO

Trip / 2024.05.27

『旅先はいつでもビーチタウン』
2022年の年末、ニュージーランドからすべてがはじまった。暮らすように旅をするKYOKOさんが教えてくれる、「無期限無計画旅」のススメ。


#11


東京出身のわたし。
東京といっても横浜の近くの町田という田舎町で育った。25年以上東京で生活していたけど、半分以上は自然の中に居たのかもしれない。ハタチ前後は渋谷&六本木が大好きで毎週ナイトアウトしたり飲みに行ったり、いわゆるシティライフをしていたなんて……今思い出すと不思議な感覚になる。

とにかく東京では遊び切った。毎週同じようなことにお金を使って、同じような遊びをすることはいつの間にか飽きていた。そんな時から、「海に行くこと」がわたしの中での癒しとなっていて、暇さえあれば海へ行っていた。東京から近い海といえば湘南。特に、幼馴染が住む「逗子」「鎌倉」、それからキャラの濃い友達が多く住む「茅ヶ崎」にお世話になりました。海の近くに住む人たちのバイブスが好きだな〜と感じたのもそんな時。


東京やシティで飲むお酒も楽しいけど、今のわたしには海で乾杯するお酒の方が合っている☻


東京に住んでいた時から「いつか海の近くに住みたい」とずっとずっと思っていた。オーストラリアのワーホリ中や沖縄へ移住した時にその願いは叶ったけど、今回のこのお家はそのレベルを超えている。部屋で寝ていたら波の音が聞こえてくるし、朝起きて30秒で海へダイブして目を覚ますなんてことまでできちゃう!


朝日を浴びながら海で目を覚ます



寝起き30秒で海へ飛び込む!



わたしが海へ行く時は必ずリリーもくっ付いてくるんだから! 可愛い〜


2023年のニュージーランドはとにかく水の災害が多く、オークランドの街や空港が洪水で水没してしまったほど。天気が悪い日が数日続いて太陽のありがたみを再確認した。自然の中にいると天気が悪いとやることがないし、太陽を浴びるだけでエネルギーチャージされる! 太陽ありがとう。ここ数日でわたしの心も体も隅から隅まで満たされた。この“満たされる”という感覚がわたしにとって、とっても大切なんだ。

でも波動が下がっている、今落ちているな〜って感覚も大切。いつでもポジティブ&ハッピーでいたいけどそれはなかなか難しいし、下がらないと上がれない。そんな時は無理しすぎずにその状況を受け入れるようにしている。そんな風に下がってる時はいつだって海が助けてくれるんだ。オーシャンセラピー。感情のバランスを整えてくれて、癒してくれる。

「バランス」をとれる事や物、趣味や場所など人それぞれ違うと思うけど、自分の中でこれ! ということを1つでも知っていると生きやすくなると思う。それがわたしにとっては海だったり自然だったり。今回は改めてそんなことを思った。

ここに来て数日間は、前回の場所で良い波に乗れなかったから軌道修正って感じで、とにかく好きな海でのんびりスローな時間を過ごした。エネルギーチャージをしてから次のこと、大きくいったらこれからの自分の人生について考えなくちゃいけない。残り1ヶ月ちょいのニュージーランド生活をどうするのか。自分は何がしたくてどこに住みたいのか……など、自分の中の課題はたっくさんある。今この瞬間が幸せで満たされているおかげで、これからの未来の不安はあんまり無かった。

貯金もたいしてあるわけじゃないのに、仕事を辞めて何の当てもなく海外に飛び出したわたし。こういった時の行動力だけは我ながらすごいなと思う。こうやって今まで生きてきたからこのまま突っ走るしかない! どこに向かっていて、どこに辿り着くのか自分でも分からないわたしの人生。なんだかオリジナリティがあっていいんじゃない♪


海を見ながらクッキングできるキッチン



朝起きたら、お部屋の前で待っているリリー



基本ずっと裸足。気付いたら1週間くらいサンダルが行方不明だった(笑)



ビーチベッドに腰掛けて、波の音を聞きながら太陽を浴びて食べる手作りブレイキー。ニュージーランドやオーストラリアではブレックファーストのことを「ブレイキー」と言うよ!



とある日のブレイキー。邪魔をしてくるリリー



ここに住んでいるなんて贅沢な人生だな〜。空気も澄んでいて、自然のパワーもピュアで、ニュージーランドの自然はとても美しい。



ocean therapy. xx


ここでの生活は、贅沢すぎる環境のほかにも出会うべくしてこのタイミングでみんなここに来た、というような出会いがあった。

ケリケリのマーケットで紹介されたマットと再会するために待ち合わせ場所に向かった。シャイなのか無口で不思議なオーラを放つ彼は、出身のウェリントンから自分のバンで北島をメインに旅をしているという。「このバンで寝てるよ!」中を見せてもらったのだけど、中にはベッドらしいモノが見当たらず……「え? どこに寝ているの?」と聞いたら、「このマットレスだよ!」と、まるでヨガマットのように薄くて小さいマットレスを見せてくれた。いくら何でも薄すぎない?? と驚いてしまった。これで数ヶ月、旅をしているんだからやっぱり不思議だ(笑)。

ベッドは見当たらなかったけど、バンの中はDIYして作ったという収納棚などなかなか工夫されていて、初めてDIYして作ったんだ! と自慢げに話してくれる彼を見て、わたしはふと思い付いた。これはフローラ(最近車を買って、DIYをしたいと言っていたハウスメイト)のことを助けてくれるんじゃないか! と。
早速フローラの状況を説明して紹介する為に、家に連れて行った。

オーナーのフランにも紹介すると
「この庭にバンを停めていいから、フローラの車のベッド作りを手伝ってあげてよ」
と提案してくれたフラン。

さすが我らのハウスオーナー。ナイスな提案すぎて拍手!!!!

数日前までは経験がないのに車の後ろをDIYすると張り切っていたフローラを見て、どうなるんだろ〜なんて思っていたのにこんな展開。そしてマットもフリーでここに車を停められて、カンパニー(仲間)まで出来たから嬉しい様子。みんなハッピーな展開になってわたしも嬉しい!

そしてフローラとマットのDIYが始まった。


つづく


マットとフローラ




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