CIRCULATION #6
湿気と雰囲気
Contributed by ERI
Trip / 2021.08.06
#6
初めての奄美大島トリップ2日目。
私は少し早めに起きた。
みんなはまだ爆睡している。
昨晩、というか、昨日は波乱万丈だった。
初めての地に降り立って、海で遊んで、夜は飲んで踊って。
いろいろとみんな疲れているはずだ。
目覚めたら、馴染みのない場所にいた。
この感覚は旅の醍醐味のひとつだと思っている。
いつもの慣れた部屋で目覚める感覚と、
旅先で起きた時、一瞬「ここどこ?!」って
なる瞬間がある違い。
この日は、最初少し曇っていて、湿度も感じられた。
独特な雰囲気。
まだ外に出ていないけど、昨日より部屋の湿度が少し上がっている気がした。
みんな起き始めた。
眠そうなミカ。仕事に向かうゆうじさん。まだ寝ているりょうへいさん。
今日もゆっくりと1日が始まった。
今日は何する?
と相変わらずノープランな私たち。
もそもそっと起きてきたりょうへいさんが、
「今日はマングローブでも見に行ってみる?」と。
歓喜の私たち。
やったー!!!!!
外に出ると、少し天気が晴れていた。
車でマングローブ方面に向かうこと1時間。
景色が変わっていた。
窓から見える、少し背の低く見える樹林。
その木々の足元を見ると、泥なのか水分の多い土に根を張っていた。
マングローブだ!
この時がマングローブを見た初めての瞬間だった。
不思議な感じ。
地元では見られない自然の形。
入り口に着くと、ガイドの人を紹介してくれた。
カヌーに乗ってマングローブ探索に行くことに。
実際にマングローブの中に入ってみると、木が大きく感じた。
マングローブの木がトンネルのようになっていて、
自分たちの存在がすごく小さく感じた。
湿度と温度のバランスが、街中とは全く違う。
肺が、潤っていく感じ。
酸素まみれの時間。
木が密集してトンネルのように、ジャングルのようになっている場所もあれば、
再生途中なのか、
ひらけた場所にポツンと小さなマングローブの木が生えている場所もある。
木の見た目はまるで足が生えているよう。
また、行きたいな。
この頃の私は、中身もだいぶ若かった(笑)から、
今見たらまた印象が変わるんだろうなあ、
もっと、なんか、こう、
もっと美味しく空気を吸える気がする。今なら。
マングローブ探索が終わって、おすすめの銭湯があるので連れてってもらうことに。
なかなか年季の入った銭湯だった。
中に入ってみると、景色を一望できる五右衛門風呂があった。
やっぱり露天はいいね!
周辺の森を眺めながら入るお風呂は格別だった。
お風呂から出て、りょうへいさんを探していたら、
畳の休憩所で爆睡しているりょうへいさんを発見。
いろいろ私たちを連れてきてくれて本当にありがとう。
と思いながらも、容赦無く起こしました。
笑
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ERI
藤沢生まれ、横浜育ち。物心ついた頃には、絵の具で遊んでいた。アーティスト活動のため脱サラ。モノにあふれる現代に疑問を持ち、着飾らない自然体でいるスタイルの美しさを表現している。好きなものは、サーフィンとみかん。