Peep inside head #7
サマーバケーション2 夜のはなし
Contributed by Haruka
Trip / 2022.12.13
#7
わたしには、親友のようなおばあちゃんがいて、趣味の編み物もお料理も言葉遣いも、なんでも彼女の真似っこをしてきた。
お泊まりをする日の夜、そのおばあちゃんのベッドの横にお布団を敷いてもらって寝るのだけど、そのお布団に入ってから眠るまでの時間がたまらなく好きだ。なんだかすごく些細なことだけ ど、忘れられない瞬間って人にはあると思う。わたしにとっての、その忘れられない瞬間を思い浮かべると、その眠るまでの時間に彼女と話した夜のことはたくさん思い浮かぶ。
帰省していた10日間の、つまり9回の夜でたくさんのことを話した。わたしは、昔からすごく気にしいで、なんだかいつも何かに振り回されているのだけど(笑)、そんなわたしにいつも欲しい言葉をくれる。「今日よりも明日が少し楽しければそれでいいんじゃない?」と。なんだか、わたしにとって はすごく安心感と説得力のある言葉で、そして暖かくて、その夜のことも一生覚えていたいな、と思った。
そして、彼女がすごく大切に棚にしまっている真珠たちを見せてくれた。わたしの生まれ育った場 所は真珠が有名な街で、特別な年や大切な時に真珠を贈るのだそう。わたしも彼女から黒と白の真珠を一粒ずつもらって、ずっと身につけていられるようにネックレスにした。なんだかすごくパワーがこもっている気がする。そしてこの夜のことを見るたびに思い出すんだろうな。
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