移動しながら息をする

To Me, Somewhere in the World #92

移動しながら息をする

Contributed by Yoko

Trip / 2023.08.23

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#92

炎天下を歩きながら、ああやっぱり移動するからこそ息ができる、と思った竜野の朝。汗だくになりながら、勝手に一人で腑に落ちる。


1日目は群馬・横川駅から東京方面へ。



姫路駅に来ると撮りたくなる写真。


今回は久しぶりの青春18きっぷを携えて、長野から東京、名古屋から関西へ。ずっと電車は無理なので、高速バスも使いながら。

しかしながら昨日も今日も明日もきっと暑い。辟易。そんな暑さに弱く寒さに弱い軟弱メンタルでも、外に出たい衝動はおさえられない。結局日本をうろうろしているに過ぎないのだが、うろうろしたいのだ。いつも同じようなところにいるな、と自分がつまらなくなる日もあるけれど、行きたいところに好き勝手行ける時なんて限られているのだから、いいのだ。


今庄みたいな、たつのの街並み。


初めて訪れたたつの市は、福井の今庄に似ていた。街の規模こそ違えど、雰囲気や街並みはそっくり。今回の旅の最後に行く予定の城崎温泉から、福井経由で帰るかどうかを散々悩んでやめたのだが、やはり行けばよかったと思う。次の金沢旅の時は必ず寄ろう。また座敷でいつものメンバーとのんびりゆっくりしたい。


朝ごはん。朔。



夜ごはん。パーチゲストハウス。


さて、たつのでは涼しい朝と夕方しか、ほとんど街を歩かなかった。それでも居心地の良いお店に出会い、夜は宿のバーでお酒を飲みながら話をして、静かに楽しく過ごせてよかった。印象的だったのは、竜野(兵庫県)と辰野(長野県)を間違ってしまったという外国人のお話。結局ほぼ終電で竜野に辿り着いたそうだが、なかなかに衝撃的だった。出発の朝は、思いがけず見送ってもらい、気持ちよく「いってきます」と言ってから外へ出た。


ありふれた夕空だけど撮りたかった。


知らない人と話して知らない土地を歩くのは楽しい。それが疲れる時もあるけれど、そういう時間があるからこそ、自然に息ができる気がした。お店の営業時間が「店主の気分次第」な街で、ゆっくり過ごすのが今は好き。



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  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。