Mamma mia! #174
-Tenerife- 「何もしない」を楽しむ場所
Contributed by Aco Hirai
Trip / 2023.09.01
イタリア人のバカンスは、「ひと夏に1度とは限らない」。
前半と後半に分けたり、細かく何度も取ったり、スタイルは人それぞれ。
私も7月にスペイン・マルベーリャへ行き、8月はスペインのカナリア諸島へ行ってきた。
スペインの離島と言えば、日本でよく知られているのは、イビサ島やマヨルカ島だけど、今回は、アフリカ大陸寄りの大西洋に位置するカナリア諸島へ。
ここは、1年中太陽が降り注ぐわりにカラッとしており、冬でも昼間は半袖で過ごせ、山遊び海遊びの両方が楽しめることから付いた呼び名が「ヨーロッパのハワイ」。
他にも、その美しさから「大西洋の宝石」とか、年中温暖な気候が続くことから「常春の島」などとも呼ばれている。
とにかく、色んな意味で心地よい島なんだとか(笑)。
今回の目的地は、8つの島からなるカナリア諸島の中でも一番大きなテネリフェ島。
ローマを出発し、マドリッドでのトランジットを経て、渡航時間は約5時間ほどだった。
夕方頃、北のノルテ空港に到着したので、車で1時間ほど走り、ホテルのある南へ向かった。
ホテルに到着。ウエルカムドリンクと一緒に迎えてくれたのは海に沈んでいく美しいサンセット。旅の疲れを癒してくれそうな幻想的な瞬間。
ビーチリゾートホテルでは、食事はもちろん、ドリンク、スイーツ、アルコール、アクティビティ、ナイトショー、ジムなど、全てがホテル代金に含まれた「オールインクルーシブ」というプランが主流で、滞在中誰もがお金を気にせず、財布を持ち歩くことなく、自由気ままに楽しんでいる。
正直このプランは、ビュッフェの味はイマイチだけど、かなり楽チン。
どこへいくにもスマホさえあれば何も必要ないのだから(もはやスマホさえ必要ないのかもしれない)。
部屋からの眺め。
「まるでハワイ」を実感できるホテル内の景色。プールは人が少ない早めの時間帯を狙ってベスポジをキープするのがオススメ。
プールサイドではいつもモヒートをオーダーし、
足だけ浸かってボーッとする時もあれば、
本を読みながらゆっくり過ごす時もあり、
週に2〜3回泡パーティが開催され、異常に盛り上がる時もある。
滞在中は、ホテル内にある4つのプールとレストランを往復する日々で、あまりホテルから出ず、特に何もせず、ゆっくり、のんびり過ごす。
ほとんどの滞在者がホテル内で楽しんでいるので、エレベーターなどで何度も鉢合わせし、挨拶を交わすうちに、ちょっぴり仲良くなったりもする(笑)。
そして、3日目を過ぎる頃から、この土地のことが色々と身体で理解できるようになってくる。
知恵が付くというか、
感覚が備わってくるというか。
サンセット×サウンド×ドリンク=最高という方程式も簡単に成り立つ。
外に出るとパームツリーが連なり、南国ムードを高めてくれる。
この土地は、とても穏やかで過ごしやすい。
程良く、何もないのだ。
はじめて訪れる場所は発見が多い分、教えてくれることもたくさんある。
ここ、テネリフェで学んだこと。
それは、「何もしない」を楽しむこと。
ただそれだけ。
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Aco Hirai
2004年オーストラリア移住、2005年帰国、2019年マルタ島留学、2020年イタリア移住。 海外で活躍する日本人を取材したImhereマガジンを不定期で発信しています。(インタビュイー募集中)