
FIND YOUR OWN #7
電波のない生活が教えてくれたこと
Contributed by KYOKO
Trip / 2024.02.05
2022年の年末、ニュージーランドからすべてがはじまった。暮らすように旅をするKYOKOさんが教えてくれる、「無期限無計画旅」のススメ。
#7
到着予定時刻を大幅に遅れて、オークランドから約8時間かけて目的地の「kerikeri / ケリケリ」に到着。外はあいにくの雨でなんだかどんよりとしていた。
ニュージーランド北島の上の上にあるケリケリは、bay of islandといい、小さい島がいくつもある南国バイブス漂う地域で、inter cityバスの最終地点。ここから先はレンタカーやツアーでしか行けないので要注意。
そして今日から数週間お世話になる予定のお家。

ここに来た理由は、暖かくてトロピカンな感じとビーチを求めて。ニュージーランド国内でも温暖な気候らしく、根っからの寒がりで、寒いのが大嫌いなわたしにとってぴったりの場所かな? と、このエリアを選んだ(1年中温暖な気候を求めて沖縄へ移住したくらい寒いのが苦手!!)。この場所を選んだ理由は、大きい敷地内に川やジャングル、キャンプサイドがあったりと、とにかく自然が豊かで豊かだったから。そしてゼロウェストなところにも惹かれた。コンポストはかわいいブタちゃんにあげるよ。

ニュージーランドはゼロウェイスト(ゴミを出さない生活)のように、エコな生活が溶け込んでいる。
あといちばん気に入ったポイントは、電波がないこと!(Wi-Fiがない)
オーナーハウスにはWi-Fiがあるんだけど、わたしが滞在する離れのお部屋は電波が悪い。SIMカードの2GBなんてすぐに無くなっちゃって、もうこれは電話できればいいや! と思い、チャージもしていないから、Wi-Fiオンリーの生活がスタート。GBが無くてインターネットが使えないから、SNSやYouTube、もちろんLINEも使えない(自ら電波がない生活環境を作ってみた)。
デジタルデトックスってやつ。
オーストラリアにワーホリをしていた頃、同じように電波がない環境で約3ヶ月生活をした。今でも忘れられないくらいその当時の経験がスペシャルで、「電波がない」ことにたいして執着はしていない方だと思う。でも、電波があると無意識にiPhoneを使ってしまう癖があるから、自らこの環境に身を置く事にした! 自分時間が多いからこそ、いったん外からの情報をシャットダウンして自分にフォーカスする時間を過ごす。テレビももちろんないので、無駄な情報が一切入ってこない。
「電波がない生活」が教えてくれることは大きい。
いかに日々の生活に余計な情報や無駄な時間が多いことが分かる。ずっと電波がない生活をオススメします! というわけではなくて、人生のほんの数週間、数日でも良いから外の世界をシャットダウンして自分の内側を知ることは、人生をより豊かにしてくれるキッカケになるとわたしは思うのだ。
ここでの生活のお手伝い内容は、
・朝起きたら、畑にお水をあげる
・ブタちゃん2匹とアヒル、ニワトリに餌をあげる
・ブタちゃん2匹をお散歩に連れていく
・敷地内である音楽フェスティバルのデコレーションのお手伝い
・部屋の掃除
などなど。

お母さんのブタと子ブタが2匹いて、毎朝、オーナーハウスからジャングルを抜けて下へお散歩に連れて行くのだけどそれがとっても大変!! 体重100キロくらいあるお母さんブタは疲れると道の途中で座ってしまうの。それを起き上がらせるのも、歩かせるのも一苦労。


ここは車がないとどこにも行けない場所に位置しているため、海に行きたい! と思っても簡単に行けないのが難点。数日間敷地内にこもり、オーナーのお手伝いを頑張っていたのだけど、3、4日してちょっと様子がおかしいと思い始めた。実は会った瞬間からちょっとおかしいな? て直感的に思ったのだけど、ついにその思いが確信になった。
WWOOFのお手伝いは通常1日4時間。
でもここ数日、拘束時間が長くて自由時間があまりなく、オーナーの奥さんの機嫌のアップダウンの激しさにやられていた。外からの情報をシャットダウンしてる今、近くに居る人から受けるエネルギーは大きい。そして、またネガティブに思うことがあったから、「今日の午前中は部屋の掃除をしたい」と伝えて、掃除中はメディテーションするようにどうしたらこの状況や気持ちが解消されるか自分と話し合う。没頭していたら、2、3時間あっという間に過ぎていた(笑)。
掃除をしたら部屋の空気が変わったと同時に、自分の中にポジティブなアイディアがポンポンと浮かんできた! 考え次第でどうにでもなるなって、ゆっくり考えて落とし込む時間も大事。
・1日のタイムオーガナイズをする(午前2時間、午後2時間とか)
・海に行く時間をつくる
・次に移動する場所を考える

ここに来て5日目の朝。
起きた瞬間に太陽を感じて、目がスッと覚めた。そして外を見たら素敵なブルースカイ! どうにかして今日は海に行くぞ! と心に決める。久しぶりの晴天にテンションも上がったし、なんだか良い予感がした(わたしって本当に天気に左右される人間だなぁ)。
わたしが今滞在してる場所の敷地はとにかく大きい。東京ドーム何個分? と思うくらい広い。そして、そんな場所で約1ヶ月後に初めてのオーナー主催の音楽フェスティバルが開かれる。その準備で大忙しな奥さんと旦那さん。やらなきゃいけないこと、初めてのことだらけすぎてそりゃメンタルもやられるよな〜と理解はできるけど、もっとオーガナイズできるんじゃない? もっとお手伝いの人必要じゃない? と、まぁ、突っ込みどころが満載!!! フェスで使うステージなども新しく、1から作成中である。
絶対にビーチに行くと決めていた私は「車を貸して欲しい」と、ステージ作りを手伝っていたオーナーに交渉しに来た。そんなやりとりを隣で見ていた大工のJoshが素敵な提案をしてくれた。彼の奥さんのMichelleがランチを届けに来るみたいで、その後ビーチに行く予定だからその車に乗って行ったらいいよ! とオファーをくれた。なんというナイスな展開!! 心はルンルン。
そしてオーナーの奥さんのところに事情を説明しに行くと、やっぱり納得のいかない反応をされたので事前に考えていた作戦を試してみた。
「wwoofのお手伝いを午前中に全て終わらせていたら午後は自由だよね?」と。あらかじめ納得いかない顔をされた時のことを考えておいてよかった! 作戦は大成功! 午後はビーチでゆっくりできることに。
そしてMichelleがコテージまで迎えに来てくれた。
初めましての彼女の車でビーチへ向かう。
ここ数日間はいろんな事で頭がぐるぐるして、疲れていたから海からパワーを貰おうっと!
つづく
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KYOKO
東京生まれ東京育ち。自分に合った心地良い生活を送るためにたどり着いたオーストラリアのビーチタウン。自然と調和しながら太陽をいっぱい浴びスローライフを送るなか、旅や人生のなかで見つけた学びや経験をシェアしたい! と思うようになり文章を綴る。人生楽しむ! がモットー。












































































