Mamma mia! #8

解禁日はアルコール強めのリモンチェッロ

Contributed by Aco Hirai

Trip / may.19.2020

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。5月4日、ついにイタリアではロックダウンが解除。今回は、ロックダウン明けの初日をお届けします。

#8

「ひどいねー」
バスルームの鏡を前に、思わず独り言がもれる。
誰にも会う予定がなかったので、2ヶ月間なにもしなかったせいだ。



You Tubeから流れてくるTLCのwaterfallをなんとなく口ずさみながら、鏡の前でボサボサに伸び散らかった眉を整え、ワンピースの袖に腕を通す。
そして、首からダイヤのネックレスを外し、焼けた肌に似合うターコイズに付け替えた。
玄関先でマスクをして、ラテックスのビニール手袋を着けて外へ。

今日は2ヶ月ぶりにみんなが「自由」って呼んでいる外出が戻って来た日。



ロックダウンの解除で、多くの人が仕事を再開したり、出張ができるようになり、2人以上での外出(距離をとっての)も許可され、マスクを着用してジョギングや散歩にも出かけられるようになった。
でも、学校は9月までお休みなので、私の生活はあまり変わらない。

外は、車の交通量が増え、街中で立ったままおしゃべりする人、広場ではしゃぐ子供、ジョギングする人がたくさん。

本屋さんも営業を再開し、テイクアウトをしているジェラート屋さんやカフェも発見。
ゆっくりだけど着実に一歩づつ、元の生活に戻ろうとしている。

途中、街中でガラス張りに映り込む自分の姿を見た。
イタリアに住み始めた頃、いい感じで入っていたシルバー風のハイライトカラーもすっかり色落ち、今では黄味がかったただのブラウン。
かなり残念な感じだ。

美容室の営業がスタートするのは、レストランの営業開始と同じ6月1日。
ってことで、髪のメンテナンスはあと1ヶ月我慢。

色々なお店が再開に備えて準備中。

近づいてもまったく逃げようとしない人懐っこい猫。

近くで見つけたカラフルな建物。

そういえば、ロックダウン中に仕込んでいたリモンチェッロがあった。
ということで夕方からリモンチェッロの仕上げ。

リモンチェッロは、南イタリア・カンパーニア州の伝統的なお酒。
南イタリアでは、ほとんどの家庭に自家製のリモンチェッロがあるとか。
イタリア人は、家族や友達と盛大な食事会の後に、ammazzacaffèと言って、小さなコップ1杯のリキュールを飲むんです。それが、グラッパだったり、サンブーカだったり、メロンチェッロだったり、リモンチェッロだったりする。

ネットで作り方を探したけど、色々ありすぎてどれが正しいのかもわからない、材料さえ間違えなければ、あとはオリジナリティーでどうにかなるはず、きっと!
せっかくなので、リモンチェッロ発祥の地、カプリ島の無農薬レモンを使ってみた。
張り切ってレモンだけオーガニック。
皮を剥くたびにほのかに漂うレモンの香りが、この穏やかな午後にちょうど良い。

苦くなるので、できるだけ白い部分が入らないように皮の表面だけを丁寧に。

その皮だけを適当なサイズに切って、96度のスピリタスを注ぐ。ウチには軽量カップというものがないので目分量で。

アルミホイルで覆って数日放置すると、レモン色のスピリタスができる。

そこへお水と大量の砂糖を入れるだけ。あとは冷凍庫で数日置くだけ。

あっという間にキレイなレモン色した自家製リモンチェッロの出来上がり。
冷凍庫に入れて数日待つのもいいけど、すでに飲んでもいいらしい。

ということでしたら!

「サルーテ!」

レシピ通りに作ると、これでもか! というぐらい大量の砂糖を入れることになるので、砂糖を少なめにしてみた。
そして、スピリタスが目分量だったせいか?

「アルコール強っっっ!!」

炭酸水やソーダで割ればちょうど良さそう。
暑い日にキンキンに冷やしてガツンッ! とね。

そんな解禁日初日はあっという間だった。

コットという脂肪分が少ないプロシュートと、チーズとサラダと卵をサンド。卵の中に入れたピリ辛サラミが隠し味。

私の得意なハンバーグ。簡単なのでイタリアでもよく作るんです。

 

今週のサラミ

Salamino Rocchino
エミリア・ロマーニャ州にある、Salumificio La Rocca社のサラミ。ネチッとした弾力のあるサラミで程よい塩胡椒加減。表面の皮もスルッと一度でオフできる。ホームページには、サンドウィッチにして食べるのがオススメと書いてあったのでやってみよう!

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