Beginning of my new Life #1
アメリカ留学への道
Contributed by Asuka Naka
Trip / 2023.08.30
今回からは番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け。
いつからか海外が夢となっていた。
幼稚園児の頃の夢はフランス人と結婚すること、小学生の頃の夢は世界中を飛び回る大人になること、中学生になった私の夢はワンダイレクションのナイルと結婚することであった。そして中学生になった頃には夢のためにそろそろ行動しなければいけないということを感じ始めた私は、ナイルと結婚するにはコミュニケーションが取れなくてはならないと考えた。そのためには英語を喋れなくてはならない、と思い英語を真面目に勉強し始めた。
幼少期から家族旅行などで海外へ行っていたことが影響しているのか、海外が好きで、どうしても海外に行きたかった。そして、中学を卒業する頃には海外の高校に進学する人が現れ始め、私もどうにかそんな憧れを叶えたいと思っていた。私の通っていた学校には留学プログラムがあり、最長一年の自費プログラムの斡旋も行っていたが、親に言っても断固拒否。中3の時の私は留学にいく友達が留学準備しているのを見ながら羨ましむだけだった。そんな時、担任の先生に「私は子供だし何もできないから」と呟くと「なんで?」と言われたのを覚えている。
それからは、「あぁ、今の私でも何かできるのかもしれない」と思えるようになった。友達がふと言葉にした交換留学というものに目をつけた。その友達は小学校6年生の時に塾で出逢ったのだが、その子が小学生の時点で「ハワイ大学に行きたいんだ〜」と言ったのを聞き、そんな選択肢もあるのかとその時から私も海外の大学に行きたいと思っていた。海外の大学へ行くのにはもちろん英語力が必要であるため、私は高校のうちに長期留学することを諦めることはできなかった。手当たり次第留学説明会に1人で行った。沢山の留学会社のパンフレットをもらい、留学に関する知識を蓄えた上で、ビクビクしながら母親に改めて「留学に行きたい」と言った時はインドに行く時よりも断然恐かった。熱意が伝わったのか、私が下がる気がなかったからか、なんとか両親が折れてくれた。後々聞くところによると私の尊敬するおじいちゃんが後押ししてくれていたとか。
そんなこんなで留学が決まった私は日本にいる間に少しでも国際交流をしようと色々なプログラムやキャンプに参加しながら留学準備を始めた。留学会社は多くあったものの、自分の学校に単位換算ができ、通常通り3年で高校を卒業することが親から提示された絶対条件だったため、私は一番現実的な、高校の先輩がスタッフとしていた留学会社に決めた。
そして交換留学の存在を教えてくれた友人も同じ留学会社で同じ時期に留学することに決まった。今思えば、あの時期が私の人生における一番の分岐点であっただろう。この時期のキャンプで作った友達や、同じ留学会社で知り合った留学仲間とは5年後の今でも時々会って人生において刺激をもらっている。何より小学生の時、塾で出逢ったこの友達が交換留学について言っていなければ、私は今でも海外留学せずに海外大学進学も諦めていたかもしれない。今の自分があるのはこの友人のおかげである。
留学手続きや書類を全て終わらせ、私にできることは待つことのみ。交換留学はホストファミリーがボランティアで受け入れてくれるため、そのファミリーの決定によって、行く地域や学校などが全て決まる。私は高校2年生の5月ごろにホストファミリーが決まり、ノースカロライナ州に8月に出発することになったが、同じ時期に行く友人は8月に決まり、すぐに出発となっていた。ホストファミリーは私たち留学生の作る自己紹介動画やパーソナルレターを見て、受けいれる留学生を決める。私のホストファミリーは30代のホストマザーとファザーと猫と2匹のモルモット。その時はどんな人たちかも分からず不安と緊張でドキドキだったが、とっても良い家族で今でも毎年数週間ノースカロライナに帰って一緒に時間を過ごすほどの仲になった。
先日遊びに行った時にホストファザーが、「あの時の自己紹介動画を見た時、君が音楽好きだと言ったのが決め手だったんだ」と言っていた。私もホストファザーもバンドをかつて組んでいた音楽仲間。
ホストマザーは料理上手のウクライナ人。先日久しぶりにホストマザーの作る手料理を食べて、私にとってはお袋の味という感じがして涙が出そうであった。
こうして私の初めての自分で決めた人生の選択肢、アメリカ高校交換留学が始まった。
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Asuka Naka
湘南出身、イギリス在住。アメリカ高校留学を経験し、イギリスの大学に進学。高校生から旅人デビュー。現在はヨーロッパを拠点に旅する真面目大学生。海外生活、旅をトピックにシェア。