As I Like It #31
映画に浸りたい
Contributed by Utano Katayama
Trip / 2024.10.14
#31
ブライトンに暮らして数ヶ月が過ぎ、行ける範囲はわりと行き尽くしたからか、だんだんとする事も限られてきたような気がする。
そんな私が新たに始めたこと。それはビーチ沿いにある映画館に通うこと。
友達に誘われたのがきっかけだ。
「夕方からスパイダーマンの映画が公開されているから一緒に観よう♪」と、クラスメイトであり、大の仲良しのエバが誘ってくれた。
お昼は健康的なランチボックスをテイクアウトして、夕方は海外で初の映画館。少しのわくわくとドキドキを心に秘めて、軽快なステップでバスに乗り込む私。リラックスして映画を楽しめるように、ゆるゆるのパンツを履いてきたんだ。
バス停から少し歩いた先の映画館の入り口で、エバがこちらに手を振って待っていてくれていたからすぐにわかった。
「楽しみだね!」と言い合いながら、入ってすぐのタッチパネルでチケットを買う。思っていたよりも安く買えたから驚きだ(たぶん1000円くらい)。日本よりも安いからこれは通いたくなっちゃう。
ドリンクを買って席に着くと、日本と同じように新作映画の予告が流れてから室内全体が真っ暗になった。映画がこれから始まる、というこの瞬間こそ1番胸が高鳴る瞬間かもしれない。
字幕も何もなしの洋画についていけるかな? と少し不安はあったけれど、画面の情報も多いからか、なーんだいけるじゃん! と案外普通に楽しむことができた。逆にリスニングの勉強も兼ねられて良いかもしれない。
エバがこっそりトートバッグに忍ばせていたスナックを一緒に食べながら、時に笑ったり感動したり。感情の振り幅が大きい。たった数時間で、人の感情をこれだけ揺さぶれる作品をつくるのって凄いなぁ、と改めて感じる。
やっぱりスパイダーマンは世界共通で大人気だ
もちろん私も更に好きになった。永遠のヒーローは眩しくて、やっぱりカッコいい。
映画館から外へ出ると、日が落ちて辺りはじわじわと青色の世界に包まれていた。
火玉パフォーマンスをするおじさんや、バスケやスケボーをする学生たち、おしゃべりに夢中な女の子たちも。ビーチ沿いにはいつも人が集まっていて、人それぞれ違う楽しみ方で満喫している。人間観察に夢中になっていると、つい時間を忘れてしまいそう。
ゆっくりと海沿いを歩きながらエバと映画の余韻に浸る。
夜のビーチ沿いの建物もライトアップされてとても綺麗
「また映画を観に行こうね」と言うと、エバが映画館のサブスクを教えてくれた。月15ポンドほど(3000円弱)で映画見放題のプランがあるらしい。エバはリスニングの勉強も兼ねて新作映画が出るたびに観に行っているみたい。
これは便乗して、一緒についていかないと! そう思ってスマホで早速会員の手続きを済ませる。これからは映画館で好きな映画が見放題という夢のような日々が待っている。そう思うとまたひとつ楽しみが増えた。
実は映画だけじゃなく、Netflixの作品を鑑賞するのも欠かせない私。ここ最近日本人の友達とどハマりしている韓ドラがあった。
外はすごい土砂降り。こんな日こそ、家に引きこもって映画やドラマを観ないとね
友達の家に着いてすぐ、視聴開始
レンジで作るポップコーンはいつも私たちの映画鑑賞のお供だ。レンジで温めるとパンッ! パンッ! と弾ける音がいつも楽しくて、出来立てのバターの香りに包まれて本当に美味しい(たまにバンっ!! と爆発する)。
いつも一気見するせいか、少しだけ耳が韓国語に慣れてきた気がする。気がするだけで全くわからないんだけどね(笑)。映画館にNetflix……観るものがたくさんで忙しい私。雨の日にはそういうもので楽しんで、天気の良い日には色んなところへ出かけよう。
夏も終わって肌寒い季節がやってきた。
日が短くなってきたのは少し寂しいけれど、今度は大好きな秋がやってくる。残りの時間も自分なりに楽しみを見つけて、幸せに生きていたい☺︎
つづく。
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Utano Katayama
2000年生まれ、京都在住の大学生。自分探しも兼ねてイギリスのBrightonという海沿いの街に留学中。イギリスのカルチャー、世界観にますます惹き込まれている日々を綴った"As I Like It"をContainerにて連載中。自慢できることは何でも食べられること。食、アクション映画が好き。