To Me, Somewhere in the World #148
道東探索
Contributed by Yoko
Trip / 2024.09.25
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。
#148
北海道の中でも道央ではなく、道東にいるときは距離感がバグる。行きたいところが多過ぎて、バスも電車もレンタカーも飛行機も、もちろん時間も、何だって使う。今回は時折詰め込みながらも、行きたいところは全部行ってきた。直前まで行程とにらめっこして。
紋別空港。羽田↔︎紋別、ANAのみ。
初日は久しぶりの羽田・ANA利用。マイルの恩恵にあずかり紋別にインして、湧別に新しくできた食事処ありの宿に行きたかったのだが、紋別空港のレンタカー屋さんの開店時間は12〜13時。衝撃の短さだが、その時間しか飛行機がとんでいないので、潔いといえば潔い。紋別インアウトなら借りてもよかったが、その日は滝上に泊まることにしていたので、ちょっと厳しい。ということで行きたい湧別と反対方向の紋別市内まで出てからレンタカーを借りて、紋別空港へ引き返し、その先の湧別へ向かった。
湧別・NEW HUMBER.
ちなみに紋別から紋別市内、遠軽方面へはそれぞれ無料送迎バスが出ている。しかしそれを知らない旅行者が多いのか、このバスは紋別方面へ行くのか、料金はいくらなのか(無料)、を少なくとも5回は聞かれていた運転手さん。聞かれるたびに優しく答えていて、旅のはじまりから、おおらかに生きる大切さを学んだ気がした。
紋別市内と空港の間くらいの所にある。
湧別ではランチだけして、来た道を戻り、一応、とカニの爪オブジェに立ち寄る。天気がよくなると、やや意味のわからない良い写真が撮れるのでおすすめ(笑)。
紋別・タタラバ。
2時間しか走らせていないのに「レギュラー満タンで」という恥ずかしさを感じつつも車を返し、行きたかったコワーキングスペースを少しだけ利用したら、路線バスで滝上へ。途中で日没を迎えすっかり暗くなり、22線、55線…など、ありがちなXX線のバス停をすぎる頃には(なぜこういうバス停の付け方なのか誰か教えてほしい)、ほとんど乗客もいなくなった。
KARSUI.
辺りが暗いので、完全に何もないように見える一本道で降りていく高校生たちの日々の暮らしが素朴に気になりつつ(冬は大変そう…)、終点の滝上で下車。一度だけ芝桜を見に来たことがあるのだが、今回は時期も過ぎている。それならなぜ来たのか。この日が火・水曜日だったからである。滝上には火・水曜日しか営業していない飲食店と、昨年できたばかりのゲストハウスがある。
ふくらい家。
飲食店の方がメインの目的で来たが、宿も飲食店もどちらもよくて大満足。一人きりのドミトリーも、人っこ一人いない朝も、グンとのびをしたくなるくらいには、とてもよかった。
ANSHINDO.
PORTO.
KINUBARI COFFEE.
滝上に一泊して、朝から高速バスで上川へ。行きかった飲食店・宿の複合施設と、何度目かのコワーキングスペースと、コーヒー屋さんをハシゴ。朝ごはんを食べて、本を読みながらのんびりして。でも誰もいないわけでもない街で、ちょっとした会話を交わしながら過ごした、数時間はとても心地よかった。そこからまた高速バスで帯広へ。
層雲峡バスターミナルから。
途中、層雲峡で少しだけ休憩時間があったのだが、紅葉の少し前でも、やっぱり大自然すぎて気持ちがよかった。もう少し時期をずらせたら、ロープウェイとリフトで上の方に行きたかったな。ここの紅葉は絶景。しかし寒さもピカイチ。こんな軽装備ではとても…。
ぶたはげ。サイズはミニ。
帯広から釧路へは普通電車。30分くらい乗り継ぎ時間があったので、そのスキを見てランチ。ぶたはげの豚丼は外せない。実は札幌に近い北広島にも店舗があるのだけれど、駅ナカにあるということもあって、いつもここで豚丼をいただいてしまう。とはいえ、インデアンカレーも新設されていたので、次からはカレーと悩みそう。
トリノメ商店。名前から良い。
釧路へ直行してもよかったが、せっかくなので浦幌で下車。行きたかったお店に寄り、飲み物をいただきながら本を読む。本棚に好きな作者の本があると嬉しい。
買い込んだモノたち。
ようやく最終目的地、釧路へ。途中で乗客は一人もいなくなった。みんな車なのだろう。せっかく海沿いを走っているのに夜なので見えないルート、気にせず揺られ、釧路に着く頃には20時すぎ。この日はかなり移動の多い日になったが、行きたいところに全部行けて大満足だった。電車や車、バイクでの北海道旅も最高だが、バスを活用すると、より可能性が広がるのでおすすめ。
釧路で飲む鶴居のビール。
津別や中標津、足寄などは、次回また行きたいなあ…。北海道全体が好きなのだけれど、特に道東に関しては、よく行き、知っているからこそ、行きたいところが無限なのである。
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Yoko
長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。