SEASON 2 #23
小さいけど嬉しい出来事。
Contributed by Yuumi Saigusa
Trip / 2022.11.29
#23
最近小さいけれど、さりげなく嬉しい事があった。 日本も最近は農家さんが直接野菜を売っている販売所を見かける事が多くなってきたけれど、海外ではファーマーズマーケットはよく見かける光景だ。同じ野菜でも海外で見るとなんだか華やかで彩り豊かなディスプレイに見えるのは永遠の疑問だな。以前住んでいたエリアは週末の朝になるとファーマーズマーケットが行われ、いつもワイワイ賑やかだった。お魚屋さん、お花屋さん、ハチミツ屋さん、きのこ専門のお店にパン屋さん、キムチ専門のお店まであって。犬を散歩しながらマーケットに立ち寄る人や健康に意識が高い人の多くが毎週、直接農家からオーガニックの新鮮野菜を買う。 買い物したものを持ち帰る人々の姿もなんだかさまになっていてオシャレに感じてしまうのは私だけだろうか?海外マジックってやつかもしれないけれど。買ったばかりのフランスパンをかじる姿もCMを見ているよう。まーとにかくそう感じてしまうのです。
で、今私が住んでいる所はマンハッタン。マンハッタンでも毎週ファーマーズマーケットが行われている場所はあるのだけれども、気軽に行ける距離感ではないので暫くファーマーズマーケットからは遠退いていた。最近うちから10分程歩いた所で毎週水曜にファーマーズマーケットがある事を知って以来、毎週足を運んでいる。
突然だけれども、生ゴミ、一般のゴミ、燃えないゴミ、リサイクルと振り分けて捨てるのが一般的な日本。アメリカは紙などはリサイクル、瓶、缶も振り分けられるのだけれども、生ゴミと一般のゴミは一緒に捨ててしまうのが普通。自分も今までは一緒に捨てていたけれど、ある時から生ゴミをコンポストする事にした。コンポストとは簡単にいうと動物性以外の有機物を分解させて肥料にすること。私も詳しくはよくわからないけれど周りでも当たり前のようにやっている人がいるので「出来る所から」と始めたというわけだ。
ニューヨーク市営団体のサイトで近所の回収場所を調べると、うちから6ブロック先にあった。
回収時間も決められていて午前中のみ、それを逃すとあとは次の週まで待たなければならない。 その事を知らなかった私は時間外に張り切って山盛りの生ゴミを持っていくと回収場所が既に撤去されていて、コンポストデビュー戦は持って行った生ゴミをそのまま家に持ち帰ることになってしまった。で、リベンジの2回目、少し時間が過ぎてしまっていた為にまた持ち帰ることに。これで本来ならくじけて辞めてもよさそうだけれど、私はもう完全に意地になっていた。毎日のようにスイカを食べていた時期だから余計にかさばる生ゴミ、冷蔵庫の中は食料よりも生ゴミで埋まっていた。
3度目の正直でやっとコンポストを回収してもらえた私は、やっとなんだか意識が高い人の仲間入 りにをした気分で、初めてマーケットを覗く余裕も出ていた。
色とりどりの野菜に手作りのお菓子、どれも美味しそう。
2週も生ゴミ問題で素通りしてい事をちょっと後悔した。
このカリフラワーのボリューム。気軽に持って帰れない大きさと重さ。これでなんと6ドル! スーパーで買うと倍以上はするだろう。
無造作が良い感じ。
コーンと言えばアメリカ!これも甘くて美味しかった!
数日前、料理研究家の土井喜晴氏のアプリを使っていると話していた友人。かぶの塩揉みが簡単で 美味しかったと言っていたのを思い出し、タイムリーにボリュームありの新鮮なかぶが売っていたので早速購入。
赤かぶかと思ったら、大根だった。けれどもこんなにも新鮮で葉っぱまで食べられて、たったの2ドル!!
大根と言えば油あげ、そろそろ寒くなってきたので油揚げも入れてスープにする事に。形や大きさ は違うけれども日本の大根の味とほぼ変わらず美味!
ふじりんごも購入。
写真では大きさはお伝えできないけれど、小さいりんごが多いこちらではいつものような大きさに感動!!
しかもシャキシャキして美味しかった。
生ゴミがきっかけで知った近所のファーマーズマーケットが、小さいけれど嬉しい出来事だった。これからはフル活用していこ~。
おまけ。ウォール街からの帰り道、こういう景色は一瞬頭がリセットされる。
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Yuumi Saigusa
東京生まれ。 東京で法人を立ち上げ23年間アパレルデザインを主に活動していたが NYに住む!という願望を25年越しで現実化するため2018年に渡米。現在NY在住。 理想と現実の生活に日々苦戦をしている47歳。