California Roadtrip #5
-Coachella Music Festival-
Photo & Text: Ako Tsunematsu(MOUTH JOURNAL)
Trip / 2018.09.14
カリフォルニア・ロザンゼルスにある街トーランスから始まって、サンディエゴ・シティ、パーム・スプリングス、コーチェラ・フェスティバル、ダウンタウン、そしてアボット・キニーと、人生で初めて自分で買ったカメラ片手にめぐった10日間。
Special thanks to VISIT CALIFORNIA(http://www.visitcalifornia.jp)
#5 Coachella Music Festival
コーチェラ2日目の朝、目覚めは爽快。
昨夜はジャミロクワイの感動的なステージを見終えて上機嫌でテントに戻り、早々に眠りについた。ダブルサイズのベッドに冷房まであって……。砂漠のど真ん中にいながら、こんなに快適な眠りにつけるなんて!
サファリ・テントには、ブレックファストも付いている。
みんなテントからのそのそと出てきて、共有のラウンジにセットされたビュッフェからスクランブルエッグやら、ソーセージやらをプレートに盛り、ソファに腰掛けて上品に食べている。こうなると、野外フェスに来ていることを忘れてしまいそうだ。
顔くらいの大きさの紙コップにコーヒーとミルクをなみなみに注ぎ、テントに戻ろうとラウンジを出た。すると今度は、テント前の芝生をバスローブ姿の男女が颯爽と歩いているではないか。
なるほど、みんな朝シャワーを浴びるのね。
それにしても、100メートルほど離れたシャワーブースからバスタオル一枚で何食わぬ顔でテントまで歩いて帰るのは流石だ。
ここはアメリカ。私もそうすることにした。
身支度を整えて、いざ、会場へ!
今日も晴れ渡った青空の下、テンション高めのお姉さんがゴルフカートをびゅんびゅん飛ばして会場へと運んでくれる。
音楽だけじゃなくて、会場内のデコレーションや来ている人達のファッションもコーチェラの見どころだ。
今年はギンギラに輝くキノコのようなものや、カラフルなトゲトゲの物体、全面ガラス張りのLEDタワーなどの巨大アート・インスタレーションが点々と展示されている。
なかでも圧巻だったのが、ワイヤーで造られた城のような建物。細いワイヤーで緻密に組み立てられていて、全体が小刻みに振動しているかのように見える。まるでふなっしーみたい、なんて思ったのは私だけ?
ちなみに日本人と思われる人は、本当に数えるほどしか見かけなかった。
ハンバーガーショップの<シェイク・シャック>は終日大人気。その他にも、ピザはもちろんマック&チーズやバッファロー・チキンといった定番から、小洒落たスシ・ロールやオニギリ、地中海料理、そしてヴィーガンラーメンやオーガニックグレイン・ボウルなど、あらゆる要望にえてくれる様々なフード・ベンダーが出店している。
悩んだ挙句、私が選んだのは<スイート・フィン・ポキ>のポキ・ボウル。
マグロとアボカドをごま油やレモンで和えたハワイアン料理だ。ライスの上に乗っているのが一般的だけど、
ここは代わりにケールサラダやケルプヌードル(しらたき)を選ぶことができてとってもヘルシー。
ここでも豊富な食の選択肢は、アメリカならではだね。
コーチェラに来て驚いたのは、アルコールエリア内でしかお酒が飲めないこと。
ステージはどこも飲酒禁止。だからビールを片手にライブを楽しむことはできない……。
ただ、それでもみんな充分楽しそうだし、何よりも目立った泥酔客が居ない(アルコールエリア内にはたくさん居たけど。笑)分、集中してライブを楽しむことができる。
楽しみにしていたバンド、ジャングルも間近で見られたし、モハーベ・ステージのトリを務めたX JAPANも、堂々と日本の音楽を見せつけてくれた。そしてなんと言っても、ビヨンセは圧倒的なカッコよさだった。
ステージの豪華さもさることながら、パワフルな歌声と、遠くから見ていてもビシビシと伝わってくるパフォーマンスの迫力が凄い。観客の熱だって尋常じゃない。シークレット・ゲストとして再びディスティニーズ・チャイルドが登場したときの感動は、多分ずっと忘れられない。
だから、みんなまた来年もコーチェラに来たいと思うんだよね。
アーカイブはこちら
Tag
Writer
-
Ako Tsunematsu
常松亜子 Ako Tsunematsu Freelance Writer / Editor / Translator 東京在住。小・中学時代をLAとシンガポールで過ごす。好きなものはごはんと音楽。食や健康に関するトピックスの発信やイベントを行う編集チーム『MOUTH JOURNAL』の一人。