LA2日目も内容濃過ぎでクレイジーなのはなぁぜなぁぜ? 前編

It's Not About Me. It's About My Friends. #4

LA2日目も内容濃過ぎでクレイジーなのはなぁぜなぁぜ? 前編

Contributed by Sho Mitsui

Trip / 2023.07.25

アメリカ国内に謎のネットワークを持つ元英語教師・現カルチャーコーディネーターの三井翔さんがお届けする、彼にしか綴れない「旅行記」。今回、2年ぶりのLAへ旅立った目的は友人の結婚式! 名だたる面々と共に過ごす奇想天外な日々の様子、ハッピーなムード溢れる結婚式の様子をお届け。




インスタで見かけて以来、ずーっと気になっていたCourage Bagelsにて1日をスタート。どうやら地元でもめちゃくちゃ人気らしくて、今ではご近所のSqirlを抜いてシルバーレイクの一二を争う人気カフェだそうだ。ここのハットやクルーネックは本当にオシャレで今回手に入れるのを楽しみにしていたのだが、どれも完売(泣)



スモークサーモンとクリームチーズにトマト、オニオン、ケッパー。間違いの無い組み合わせでこの上なく美味。7:30頃に現地に着いたのだが、行列はみるみる伸びて行く! Courage Bagelsはシルバーレイクのはらぺこ通勤者達の朝を救っているのだろう。一個目をペロッと平らげてしまったので、待ち合わせている友人達と食べる為のベーグルを追加でゲット!



こちらはチェダーチーズのブロックとトマトにオリーブオイルかな? チーズが溶けているとさらに美味な気もするけど...ベーグルをペロッと食べちゃいたい気持ちを一生懸命抑えつつ、本連載の#2を執筆していると、Brendan参上!



Brendan WalterはMTV Video Awardの受賞歴もある売れっ子のMVディレクターだ。Fall Out BoyやPanic! At The DiscoからWeezer, Alanis Morissette, Miley Cyrusまで様々なビッグネームを手掛けている。けど、僕等の出会いは17年前のNYC。2006年の1月に、NYCのKnitting Factoryで行きの飛行機内でずっと聞いていたValenciaのライブをたまたま見る事ができて、そのギターリストがBrendanだったのだ。その後僕等はメアド交換をして、フジロックに招待して貰ったり最終的にはValenciaの日本ツアーで一緒に共演したり、Valenciaの再結成ライブがPhiladelphiaで行われた時は僕のバンドをアコースティックライブのゲストとして招いてくれた事もある。

仕事の方が順調か聞くと

「今さLAでライターズ・ストライキっていって放送作家達が一斉にボイコットしてるんだよね。だからアメリカのエンタメ業界はいま停止状態なんだ」

とBrendan。TV、映画業界もサブスクが主流となった今、作家達もロイヤリティーで収入を得られる様な契約がなされないとフェアではない。今回はそういった条件の改善が争点となっている模様。

「でも、大事なことだから仕方がないね。あと数ヶ月は続くと思うよ。」

Brendanの来日目処はまだ立ってないみたいだが、「Fuji RockやSummer Sonicに仕事でいけたらいいなぁ」と何気にもらしていたので、彼と日本で再会できる日も近いかもしれない。「ちょっとデザートでも調達しに行こう」とBrendan。



近くのSqrilに寄って彼はキャロットケーキをゲット。ここのフレンチトーストやサラダボウルは絶品なのだけれど、レストランのとなりにこんな感じでペイストリーとワインショップが出来ていた。(何気に下段の柿ピーが気になる)


(オーガニック志向のワインがズラッと並ぶ)


次に向かった先はご近所の服屋さんで日本でも大人気のVirgil Normal。ここで店の共同オーナーでもあり、スタイリストでコスチュームデザイナーのShirley Kurataにインタビューの約束をしていたのだ。


(Virgil NormalのCharlieとShirley)


お店でBrendanとはお別れし、CharlieとShirley2人としばし歓談。2人とも去年の12月に日本に遊びに来ていたのだけれど、その時にShirleyが「今度のアカデミー賞で私がコスチュームデザインを手掛けた映画がノミネートされるかもしれないのよ!」と興奮気味に話していたのだか、その映画こそが第95回アカデミー賞で7部門受賞に輝いた"Everything Everywhere All At Once"だったのだ!通称「エブエブ」はマルチバースとカンフー、そしてアメリカで生活する中国系の家庭を掛け合わせた、唯一無二なアクション映画だ。低予算で製作された本作品はSNS上の口コミも手伝い、アメリカでも全国的に展開されロングランの大ヒット。今、最もアツい映画配給会社の一つであるA24で史上最高の興行収入を叩き出した。当のShirleyもアカデミーのベストコスチュームデザイン賞にノミネートされ、受賞こそならなかったものの、人生がガラっと変わったと話していた。その辺も根掘り葉掘り聞いたインタビューとなったのでお楽しみに!



ご近所のMOHAWK MANをチェック。ここはTyler, The Creatorの"le Fleur"を始めとして、イケてるセレクションがキラリと光る名店だ。Auralee, Needles, Nanamica等を始めとした日本のブランドなんかも取り扱っている。



LAのストリートベーグル屋として名を馳せているYEASTIE BOYSのトラックを見つけてテンション爆アガリ! 朝っぱらからベーグルを2つもペロリした身なので、流石にベーグルをオーダーはせずメニューだけチラ見。マーチがあれば絶対買ってたなぁ...



よく考えたらほとんど水分を摂って無かった!日本だったら僕は断然片手にペットボトルのお茶や炭酸水派なのだが、シルバーレイクには素敵なカフェが割と徒歩圏内に密集している。これは行かない訳には! シカゴ出身で去年日本にも上陸したINTELLIGENTSIAがとても好き。このエリアに足を運ぶとついつい寄ってしまうのだ。アイスアメリカーノはフルーティーでありつつ酸味は控えめ、コクはあり、とメチャクチャ飲みやすい。さて、自由時間があるのは今日だけだ! 「あそこ」に行かなくては!



と、UBERに飛び乗ったら放送局かエンタメ製作会社か何かの建物周辺で先程、BrendanやShirleyから聞いていた「ライターズ•ストライキ」を生で目撃! リアルなんだなぁ〜と実感。こういった労働者の権利主張、実際の作家達が積極的に現場に足を運びストライキを実行する行動力ってすごく大切じゃない? この日も至る所で同じ様な光景を目の当たりにした。ネガティブな現状にポジティブな変化をもたらすには絶大なエネルギーが必要なのだ。さて、もちろん僕の行き先は...



もちろんSupremeだwww ずっと店舗を構えていたfairfaxを去り、なんとタワーレコードの跡地を新天地に選んだSupreme LA。ネット上で情報は常に追っていたし、タワレコカラーに彩られたオープン記念box logoステッカーは喉から手が出る程欲しかった。が、何より現地で店内に足を踏み入れ、その空気を吸うのが僕にとっては何より大切なのだ。店内に入ると出迎えてくれるのは、伝説的なスケーターで今では現代美術家としても活躍の場を広げているMark Gonzalesの彫刻だ。



隣に人がいる状態で撮影すれば良かったなぁと少し後悔しているが、とにかくどデカい彫刻作品。カラフルな色使いはゴンズならでは。床にある無数のスケボーした跡も、僕にとっては神々しくすら見える。そして真後ろにある巨大なスケートボウル! 滑れないけど、ガチで上に登ってみたいw だが、この店舗の見どころはこれだけでは終わらない。



ご覧いただきたいのはゴンズの彫刻作品の後ろの壁。Josh Smithのミューラルだ。確かこんなデザインの開襟シャツを昔Supremeがリリースしていて、このアーティストの事が気になっていた。日本の原宿店にはChitoのミューラルがあり、海外からの観光客はいつも撮影をしたがるのだが逆もしかり。実物を脳裏に焼き付けてひたすら感動。
日本と売っているものは大差ないし、なんなら円安で価格もそれほど変わらないのだが、この日は木曜日! Supremeの新作のリリースデイだ。折角たまたま発売日に居合わせたのだから何か買わなくては、という謎の使命感に駆られつつ、Bernadette Corp.とのコラボシャツを手に取る。レジに向かうと...



そこに立っているのはCourtland!!!!! 前の店舗では店長で、行列が半端なかった時にはサッと店内に入れてくれていた彼はもちろんご健在。アメリカンオプティカルのメガネがとてもお洒落でカッコいい。「久しぶりじゃん! 元気にしてた?」とCourtland。「また一緒に日本で遊ぼうね〜」なんて一言二言交わして店を後に。移転後のSupremeは巨大で列も作る必要がないくらいだだっ広い。実際に訪れる事が出来て感無量だ。
昼食を摂りたいのでレストランまで歩く事に。



たまたま見つけた外装がめちゃくちゃイケてる本屋さん。"Fine First Editions"という名前の通り、状態の良い初版の本が沢山置いてあるのだろうと推察する。絶対高いし、買わないので入らずに隣の本屋へ





アメリカの本屋のディスプレイって何か可愛いよね。もちろん日本の本とはデザインやサイズ感も違うから、それぞれに良い所があるのだとは思うけれど、このカラフルで雑然とした雰囲気が好きなのだ。欲しい本はたくさんあるが、1番嵩張るし、重量もバカにならない。自分のものは我慢して息子に数冊購入。これでバイリンガルになってくれればなぁ〜www



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