Mamma mia! #39

感性を磨く旅、ウフィツィ美術館

Contributed by Aco Hirai

Trip / 2020.12.22

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。「想像」することでいつも過剰評価をしてしまいがちだが、想像を超えて良かった場所がある。今日は非日常へと誘ってくれるウフィツィ美術館のお話。

#39


川の向こうの建物がウフィツィ美術館。

朝まで降り続いた雨も上がり、午後はすっかりいい天気。
せっかくの休日なので、フィレンツェに来たら行きたかった場所のひとつ、ウフィツィ美術館へ行くことに。
日常を忘れ、建物の中で静かに自分の心と向き合いながら、ひたすら絵画や彫刻を見て過ごせる美術館は、感性を磨けるだけじゃない。心も浄化してくれる最高のパワースポットだと思っている。ましてやイタリア屈指のあのウフィツィ美術館ともなれば、入る前から少し背筋がピンッとなって入館前から影響を受けがち。


美術館の内側に入ってから見上げる、長方形に切り取られた空も好き。


美術館のエントランス付近では、たくさんのアーティストが作品を販売している。

さて、普段なら入館するまでに2時間、時には3時間も待たなければいけないという超絶人気のこの美術館が、今の時期はコロナの影響で待ち時間ゼロ。

なんてラッキー!!

チケットを購入し、誰もいないエントランスを抜け、階段を上がり、まず目に飛び込んできたのは、ルネサンス様式の美しい廊下と惚れ惚れするような天井画。






廊下と各部屋で、それぞれ違う天井画を楽しめるから場所が変わるたびに天井を見上げ満足げな表情になってしまう。

そして、何より館内は人が少なく絵画を鑑賞するにはかなり快適。
有名なボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」やダヴィンチ、ミケランジェロの作品の前には鑑賞するための列ができることがあるというのに、今の時期は独り占め状態。


ボッティチェリ作「プリマヴェーラ」。


きっと知らない人はいないだろう「ヴィーナスの誕生」。


カトリックにおける7つの基本的な徳を擬人化したという「七元徳擬人像」。左から「剛毅」「節制」「信仰」「慈愛」「希望」「正義」「貞節」。そういう目線で見るとまた面白い。


ウフィツィ美術館の中でも特に美しい部屋と言われているのが、このトリブーナという煌びやかな部屋。この部屋が美術鑑賞のために公開されたがウフィツィ美術館の始まりだとか。中には入れないので外から首を大きくゆっくり回しながら鑑賞。


夕方になると、絵画や彫刻の背後から陽の光も差し込んでくる。


あの有名なミケランジェロの「聖家族」。


館内から見るフィレンツェの風景もまた違って見えて良い。

3Fを見終わり、2Fへ降りる階段の手前に差し掛かった時。
彫刻の前で絵を描いている方を発見たので、声をかけてみたところ、なんと日本人だった。Taisskeさんという方で、よくここで彫刻を描写しているのだとか。
後から来る人みんなが話しかけるので、あまり詳細は聞き出せなかったけど、とにかく人気者ってこと。


TaisskeさんのHPを教えてもらったので、気になる方はぜひ!
http://www.taisske.it


2Fへ降り、鑑賞再開。
この時点で、あっという間に2時間経っていた。
閉館時間が6時だったことを思い出し、ここからは早歩きで鑑賞。


パルミジャニーノの「長い首の聖母」。これは未完成の作品らしく。


右下に、描きかけの足が……。


天使の表情が可愛すぎて、つい。

6時前、ようやく全ての作品を見終えた。
美術館を出た瞬間のこの余韻がすごく好きで、またすぐに戻りたくなった。


美術館を出てからも、また違った角度からアートを感じられるのがフィレンツェのいいところ。

では、みなさま。
素敵なホリデーをお過ごしください。

Auguri di buon Natale e felice anno nuovo.


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