Life is a journey #10
「1人時間」の歴史
Contributed by Daijiro Inaba
Trip / 2021.03.22
#10
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1.学生時代
2.学生時代終期
3.社会人
4.社会人、ここ数年
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葉山にも温かな風が流れてきていて、海でのんびりする人も増えてきた。
この町で過ごす2度目の冬も終わりを告げた。


振り返ると、周囲との接し方が大きく変わったなって思う。
それ以上に、「1人時間」との付き合い方が大きく変わったなって思う
今日は「ひとり時間」をテーマにDaijiroとLittleDaijiroの対話を綴ってみる。
1. 学生時代
末っ子に生まれただけでなく、親族中で一番年下だったこともあり、幼少期からたくさんのお兄ちゃんお姉ちゃんにかわいがってもらった。人に囲まれていることが大好きだった。

学校の行きも帰りも誰かと一緒じゃなきゃ嫌で、必ず誰かといた。サッカー部時代の遠征の帰り道は、必ずと言っていいほど眠っていたが、友人の肩を借りたり、膝を借りて横にならせてもらったりと、ひたすら友人にベタベタしていた。
学年でも1番か2番くらいの巨体だったが、体を織り込んでまでそうしていたから、大分甘えん坊だったようだ。
毎日部活だったが、帰り道絶対に一人が嫌だからいつも友人に待ってもらっていた。
大分さみしがりだったようだ。
私は部活動後リラックスしながら誰かとコミュニケーションをとっていることが多かったが、たまに帰り道が同じ方向の友人が先に着替え終わって「もう帰るぞ」といわれると、駄々をこねて待ってもらっていた。
同じ路線の1駅前で降りる友人には、わがままを言って1駅先の僕の最寄り駅まで来てもらって話し相手になってもらっていた。
昭和のジャイアン的な、自己中心的な部分を強く持っている甘えん坊で、さみしがりだった。
音楽も好きだったので音楽を聴くこともあったし、本を読むこともあったけど、必ず隣には誰かいてくれないと嫌だった。
口癖のように「1人の時間は1秒もいらない」と言っていた。
2.学生時代終期
大学に入ってからも友人との良縁に恵まれ、甘えん坊生活は継続していた。大学に通う通学路では顔見知り程度でも声をかけて「Daijiroですよろしく!授業一緒だよね!名前教えて!」とか言って声かけたら先輩だったりして。
あといつもたまり場にいて、誰か一緒に帰る人が見つかるまでは帰らなかった。

そんなある日に僕の中では忘れられない出来事があって、ある友人から「チャラ男」「薄っぺらい」と表現されて、なんだか、傷ついた。
その友人は毎日大学の誰かといて、大学でも人気者だった。僕も好意を持っていた友人だった。
その日から、1人時間がぐっと増えた。

チャラ男、とか薄っぺらい、とか言われたくないって気持ちが強くて、1人でいることを選ぶようになった。大学生活も後半だったけど、その日から僕の1人時間はぐんと増えることになった。友人と会うこともあったけど、みんなでワイワイするよりも、信頼している仲間とのクローズドな時間を好むようになった。
このころから、「1人の時間は1秒もいらない」とは言わなくなっていった。
3.社会人
社会人になってからも良縁に恵まれた。本当に良縁に恵まれる人生に感謝している。もちろん、今までと違って好きな人とばかりいることはできないので色々なことがあったけど、少なからず話を聞いてくれる仲間はたくさんいてくれたと思う。
また、週3-5の時間を飲み会に使っていた。
帰り道には遊んでくれる友人たちに連絡し、どこかに集合する、を繰り返していた。
「付き合いが良い」「呼んだら飛んでくる」といったポジションに居心地の良さを感じていた。

大人になってから仲良くなった人たちもたくさんいたので、こうやって人付き合いを楽しんでいくのが自分の人生だと思うようになっていた。
1人帰路につく、ということが孤独で、不安で、耐えられなかった。
また、1人の時間がいらなくなっていった。
同時に、1人になるのが怖いと思っている自分にも気づいた。
4.社会人、ここ数年
ある日妻から「なんで同じ人と連日飲みに行くのか。何を話すことがあるのか」と指摘され、返せなくて、「付き合いなんだからしょうがないじゃん!」みたいなことを言い放った。
たしかに毎日のようにSNSで友人の思っていることや活動にも触れているのに、なおかつ杯を交わして何を話しているのか。。。本当はグサッと来ていた。
飲み会だらけの人生のおかげで間違いなく良縁に恵まれた。それは間違いないんだけど、僕は今後どうなっていくのか、どうなっていきたいのか、何に時間を投下していたいのか、と疑問に思う時間が増えて、飲み会だらけの生活を一区切りすることを決めた。最初の転職が大きなきっかけだったように思う。
この頃からスケジュール内に「1人時間」をガンガン入れるようになった。

1人時間では仕事をすることもあれば、本を読むこともあるし、ノートとひたすら向き合って想いを書き出したり未来のプランを立ててみたりもするようになった。
お気に入りの飲み屋さんに行ったりカフェに行ったりすることもある。
この頃から、初めて一人の時間で行うことを具体的に書きだすようになった。
SAPやSAUNAも貴重な1人時間だ。

1人の時間が多く取れるときは、僕自身にご褒美をたくさん与えられているように思えるようになっていった。
仲間と直接会う機会が今までより減っても、関係はなんも変わっていない。
葉山に引っ越した時に大好きな先輩に「お前の良さが消えるぞ、それでも本当にいいのか」って言われたけど、もうその時は「大丈夫です!」と言えていた。
周囲との物理的な距離ができて人と会う頻度は減ったけど、どうしても会いたいときは会えるし、Technologyのおかげで常につながれている。
やっと、Little Daijiroとの対話を大事にできるようになってきたのかも。


どこで何する時も、僕とLittle Daijiroはセットだ。
これからの旅も仲良くしていこうと思う。
Life is a journey!
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Daijiro Inaba
1986年川崎生まれ、東京育ち。葉山在住。趣味はSUP、ウクレレ、サウナ、フットサル、ワイン、BBQ、逆光アート、愛犬と過ごすこと。 オンラインサロン「大二郎酒場」主宰、教育系DAO「DSK」主催。












































































