自惚れていないとやっていられない日だって

To Me, Somewhere in the World #91

自惚れていないとやっていられない日だって

Contributed by Yoko

Trip / 2023.08.16

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#91

「面白い」も「可愛い」も「何か良い」も、誰かに認められるのを待っているべき感情じゃない。他人への高評価をうらやましいなと見ていても、フィルター越しの自分も見透かしてもらえるわけじゃないから。それをわかってはいても「ふ〜ん……」と第三者的に会話に参加してしまう癖は、大人になっても変わらないみたい。「いいな」止まりで、自分事として自分を見られない癖。でも、だからこそ時には思い切り開き直って「あ〜最高!!!」と自惚れてもみる。そうやってバランスをとってみる。だって自惚れていないとやっていられないでしょう?


野尻湖にて。



EN BAKERY 39!


いると思えばいる、いないと思えばいないのが友。「いる」と自惚れられる日は、誰かとの約束がある日で、この間はまた野尻湖まで足を伸ばしてきた。美味しいパン屋さんでこの間よりも1つ多くパンを買い、それぞれに遅れてきた(時間通りに来たのは一人だけ)友たちと合流。湖沿いまで歩いて、並んでパンを食べた。ちょっと陰っているくらいで気温はちょうどいいくらいの天気で。遠くの湖面で風にのる人たちを見ながら、どんな話をしたかはもはや忘れてしまったような話をした。


夏だ。


お腹が落ち着いたら、湖沿いのショップで働いている友のところへ。泳いでいる友たちを見ていたら、やっぱり自分も入りたくなって、思いがけず湖に足だけつけてみた。夏!をしているな、私たち。そのあと、またちょっと移動して、別の友のカフェで休憩。かわいいお子にもお目にかかって、とんでもなく癒された。子どもはすごい。そして親として生きる大人はもっとすごい。


ミントソーダ。


「うらやましいな」も、「いいな」も、それ以外の言語化できない感情も、身を寄せ合って連れて行くしかない。もやもやする気持ちをそのままにすることもできるようになったけれど、最近はそれを何とか言語化しようと思う機会が増えて、ちょっとだけ糸がほぐれやすくなった気がする。少しは交通整理してから、そろそろ次の旅に出ようか。



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Writer

  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。