Let's Kiwi time! #1
これが私(たち)の生きる道
Contributed by HARU and ASKA
Trip / 2023.06.22
#1
私のiPhoneの中のプレイリストに「テーマソング」というプレイリストがある。
私の生き方を表す曲や、聞くと勇気が出てくるような曲を選抜している。
好きな歌は? って聞かれると、なんだかんだでこの曲が思い浮かぶかな。
★Alicia Keys − Girl on fire
歌詞の冒頭にある、“彼女はただの女の子で、彼女は燃えている”という歌詞。
今、ちょうどアラサーと呼ばれる世代になったが、ハタチそこらのときはこのワンフレーズにずいぶん励まされた。女の子なのに、女の子だから…という言葉たちに支配されていた時期がある。
自分には何の肩書きもない、何者かにならないと認めてもらえない、と心のどこかで焦っていたからだと思う。
歌詞の意味は自己流の解釈だが、うちに秘めている情熱や、他人の意見を気にせず自分らしく生きる、芯の強い女の子をイメージさせてくれる。
この歌は、自分にだって出来る! というパワフルな気持ちにさせてくれるのだ。
ただの女の子に見えるけれど、彼女は燃えている。
背筋がピンと伸び、胸の奥が熱くなる曲。
29歳になる2023年、私は旅に出ることにした。
行き先はニュージーランド。ワーキングホリデーのビザを使って1年滞在する予定で、今がちょうど4ヶ月を過ぎたところ。
昔から海外への憧れがあって、初めて留学したのが21歳のときだった。当時の舞台はオーストラリア、メルボルン。
そこでコーヒーカルチャーに興味を持って、コーヒーを仕事にしたい! そう思って沖縄に帰ったんだ。
飲み慣れないコーヒーを頼むために、ドキドキしながら入ったお店。コーヒーが皆の生活の一部になっていることを実感した。
常連さんと店員さんの距離の近さにも憧れた。
“How was your weekend?” なんて会話してて、自分の番が来るまでドキドキ。
帰国後、沖縄では地元にあるコーヒーショップでアルバイトを始めて、いつの間にかそこで6年という時間を過ごしていた。
地元の人も、旅人も、いろ〜んな人と出会える仕事が楽しい反面、自分もまた海外で暮らしてみたいとずっと考えていた。
そんな時に同じコーヒーショップで働くASKAと意気投合して、よく2人で仕事のことはもちろん、お互いの夢や価値観について話し合っていた。
台湾が大大好きな彼女と、オセアニアへの夢を捨てきれない私。まだ仲良くなる前、仕事終わりに海辺で寝っ転がって
「あ〜、近い将来台湾住みたいなぁ」
「はるはメルボルンにまた戻りたいんですよね」
なんて話した夜が忘れられない。
はじめは、2人の行き先はバラバラだったはずなんだけど、話を重ねるうちに一緒にアメリカへ行く約束もした。
沖縄には米軍基地があるので、アメリカ人のお客さんとの出会いも多い。仲良くなったお客さんに会いに、アメリカにも行こう! って話したんだっけ。
コロナが始まった2020年、“girls90west”という名前で2人のインスタグラムのアカウントをひっそり作った。
anna Magazine大ファンの私、数年前の GIRLS GO WEST! という企画が大好きだったんだよね。
コロナで身動きがとれなくなったから、また旅に行けるようになったら、このアカウントで記録を残そうってことになった。
Instagram:@girls90west
私たちは沖縄の西海岸で暮らしていた。サンセットが見られるから、west coastって惹かれてしまう。それも、girls90westという名前が好きな理由のひとつ。
あとは、旅もいいけど、コーヒー業界にいるので開業していく人も周りに多く、自分のこだわりいっぱいの空間を作ることも素敵なことだと思った。
何から手をつけよう?
も〜、やりたいことがいっぱいだ!!
ASKAとは年齢も近く、ワーホリでいうタイムリミットが近づいていた。職場のみんなも応援してくれて、2023年2月5日、2人で日本を出発することが決まった。
日本にいた頃、見ていた夢を叶えていく旅だ。
ニュージーランドにした理由は、オーストラリアと同じくコーヒー文化が盛んであること。ビザがおりやすいこと、給与もいい。あとは行ったことある人からの評価がものすごく高いこと! 自然が素晴らしいとのことだ。スーパーアウトドア派ではないけれど、ハイキングやキャンプもしてみたい。湖から星空も見てみたい。
そう決めた瞬間から、不思議なことがたくさん起こった。
古着屋さんでパッと手に取ったTシャツがニュージーランドだったり、レストランで頼んだハイネケンのラベルにニュージーランドと書かれていたり。
偶然見たイッテQのロケ地までもがニュージーランドで、お笑い芸人のガンバレルーヤさんがバンジージャンプをしてた。
とにかく、ニュージーランドという言葉が耳に入ったり目につくようになった。
応援されてるとしか、思えなくなってきた!!!
そんなときに「テーマソング」のプレイリストに追加した曲がある。
★PUFFY − これが私の生きる道
誰もが知ってるこの曲だけど、ちょうどワーホリを決めたあたりから出発まで、色んなところで耳にした。テレビの懐メロランキングだったり、忘年会で流れたり。
改めて歌詞を見てみると、めっちゃいいさ〜♪ ってなって。(沖縄なまり 笑)
最近、10代のときに流行った歌とかでよく知ってる曲なのに改めて歌詞を読むと、こういうことか…って日常の色々なシーンに転換できて、グッときて涙が出ちゃうことが多いんだ。
昔はどんな選択をすることが賢明なんだろう、正解なんだろう? と思ってたけど、今は、どんな道でも歩いたら輝くと知ってる。
“近頃私たちは 〜 いい感じ 〜
悪いわね ありがとね これからもよろしくね”
あとから気づいたけど、この曲にも「燃えてる」という歌詞を発見!
燃えてる女ってのが、どうやらキーワードらしい(笑)
しかも、2人組だし。
これから、ニュージーランドでの生活、それぞれの等身大な気持ちをこの連載でシェアしていきたいと思います。連載名は、ニュージーランドやニュージーランド人の愛称として親しまれているkiwiから。
沖縄にも少し似ていて、なんだか面白そうな国。
これが私たちの、生きる道
スタート!!🤞
HARU
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HARU and ASKA
うちなんちゅと関西人、時間の流れの違う世界で生まれ育った2人。英語を学び、旅に出た、コーヒーを通していろんな人生と出会った、そしてまた旅に出た。異なるふたりの、ひとつひとつの共通点が一つの線になっていく軌跡を書き連ねる。