
Between the waves #3
心地良い街
Contributed by Miki Takatori
Trip / 2021.10.04
#3
ウルワツ、パダンパダン、ビンギンなどの世界的サーフスポットが点在し、自然豊かなバリ南半島のブキット。
メローで心地良い風が吹くこの街は週末のサーフトリップに最適な場所。
朝一、透き通った水の中で暖かい太陽を浴びながら2時間サーフィンをした後は、お待ちかねの朝食タイム。
行きつけのベーカリーでエネルギー補充。サーフィン直後の朝食は私にとって至福のひと時。

いつ行っても大人気のこのベーカリーは常にサーファーで賑わっていて、みんな濡れた髪に裸足で美味しそうにビーフパイやサクッとしたクロワッサンを頬張っている。

「これから入るんだけど、今日の波どうだった?」
「最高だったよ!何本か良い波にも乗れてクリーンなコンディションだった!」
見知らぬ人と波情報を交換するのは当たり前の日常。
海という大きな自然の中で遊んでいるサーファーは基本的に良い人ばかり。人生も流れに身を任せている彼らは持ってるエネルギーが高くて一緒にいて心地良い人たちが多い。
良い波に乗ったらみんなで「Yewwwww!」って言い合って波が良くなくてもみんなとキャッチアップするために海に入ることも。
オーダー待ちの間に後ろにいたサーファーと弾んだ会話でオススメされたサーフショップに。
ベーカリーの向かいにある“Drifter”というショップ。


店内にはサーフアパレルやボード、本、アートなどサーフィンに関するものが全て取り揃えてある。
リラックスできるソファやカフェも併設されていて何時間でも過ごせそうな夢のようなショップ。そしてなんと言ってもこのサーフショップのすごいところは買う前にサーフボードをレンタルして実際に乗り心地を試すことができること。
お店の前にボトルにリフィルする飲水も設置してあり、店内はプラスチック製品がほとんど見当たらない。まさにエコフレンドリーなサーフショップ。



居心地が良すぎて販売されている洋服の上でお昼寝中の三毛猫も。店員さんもそっと見守る姿はさすがバリって笑っちゃう瞬間。
交通量が多く、道に出るとバイクの煙に覆われ、常に物事が新しく動いているバリの中心地を少し離れるとそこには風で漂うプルメリアの匂い、緑に囲まれ澄んだ空気、手付かずの自然が広がるブキット半島。
昔から変わらないものが多いこのエリアは訪れる人々が口を揃えて“エネルギーが高い場所”と言う。それは波のエネルギーはもちろんのこと、どこよりも綺麗に見える夕陽、それに囲まれて過ごす人々の柔らかい雰囲気なのではないかと思う。
家に帰ってきたかのようなアットホーム感、そして離れるとすぐにまた戻ってきたくなるような居心地の良さがこの島にはどこかある。

Miki
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Miki Takatori
1996年福岡生まれ。旅のマストアイテムであるサーフボード、ビキニ、ウクレレをスーツケースに入れ海沿いの街を旅する。現在はオーストラリア人パートナーとバリの小さなサーフタウンに住みフリーランス通訳・翻訳・ライターとして生活している。サンセット、サーフィン後のお昼寝、抹茶をこよなく愛する。












































































