Beginning of my new Life #19
初めてのNewYork!!
Contributed by Asuka Naka
Trip / 2024.03.27
今回からは番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け。
毎日のようにNetflixをホストファミリーと見ていた。そして、このタイミングで今日あった出来事などをお互いにシェアしていたのだ。
ある日の夜、ホストマザーが「どこかアメリカで行きたいところある？」と聞いてくる。私はふと「年越しのニューヨークは、人生で一度行けたらいいなとは思っているけど、特にないかなぁ」と何の気なしに言った。
数日後、ホストマザーが真面目そうな顔をして聞いてくる。「ニューヨーク行く？」私は正直信じられなかった。ホストファミリーはノースカロライナ州であくまでもボランティア精神で私をホストしてくれているだけである。その彼らが一緒に旅行へ行こうと提案してくれたのだ。しかもニューヨークなんて高校生の私には夢の話の一つであって、実際に行くことなど想像したこともなかった。
ホストマザーの横にいたホストファザーが、「学校には連絡しておくから休み取って行こう！」と言う。まさに夢のような話でしかない。これだから私はいまだにホストファミリーのことが大好きなのだ。
そうこうしてニューヨークへと出発する日が来た。日の出前に家を出て、朝日が昇るころに飛行機へ乗り込む。
「飛行機で見るようにこのアプリで動画ダウンロードしとくといいよ」というホストファザーのアドバイスのおかげで飛行機も充実した時間を過ごせた。ニューヨークはノースカロライナから割と近く、最近では多くのニューヨーカーがノースカロライナへと引っ越しをしているという。かの有名なニューヨークとはどんなところなのだろうか。
とにかく建物が密集している。しかし、海にも面している。そして人々は足早に歩く。
東京からニューヨークに来ていたら、そこまでの差を感じなかったのかもしれない。しかしノースカロライナで時を過ごしていた私は、人が街を歩いていることに驚きが隠せなかった。徒歩でなど、どこにも行けないノースカロライナとのギャップがカルチャーショックであった。
そしてホストファザーが私に「よく聞いてみて、話し方全然違うの分かる？」と言う。本当だ。ノースカロライナでは英語でもアメリカ南部のアクセントが強く、ゆったりと喋るイメージだが、ニューヨークは都市でもあるため、とても早口でシリアスなイメージの英語に聞こえた。それと同時に自分が英語のアクセントを聞き分けられるようになっていることに驚いた。どっぷり英語環境に浸かっていただけあって、気付かないうちに少しは英語力が伸びていたのだろうか。とても嬉しかった。
ニューヨークならではなベーグルやピザを食し、セントラルパークをお散歩する。自分1人では絶対にできなかったことが人の助けによってできる喜びを覚えた。
「次は何したい、アスカ？」と聞かれたので、そこに走っているツアーバスを指して、「あのバスに乗りたい」と答えた。ということで次はツアー会社のデスクに行った。観光客には厳しいニューヨーク。ぼったくろうとするツアー会社のスタッフに怒るホストファミリー。私は何が起きているのかも分からずに呆然と立ち尽くしていた。「行くよアスカ」と言われついていく。どうやらツアーバスには乗らない雰囲気だ。初めてホストファミリーの怒るところを見た私、そして自分がツアーバスに乗りたいと言ったせいで起こってしまった状況に申し訳なさを感じていた。なのにホストファミリーは「ごめんね、驚かせて」と言った。何もできない自分の弱さが醜かった。そして代わりに馬車に乗ることになった。これも中々いいね！ と結果オーライ。この時ホストファミリーに習った、自分自身のために立ち上がることの大切さは今でも忘れない。誰かがあなたを利用しようとしているのならば、あなたが自分で自分を守らなきゃダメよ。人生において大切なことをこのアメリカはたくさん教えてくれた。
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Asuka Naka
湘南出身、イギリス在住。アメリカ高校留学を経験し、イギリスの大学に進学。高校生から旅人デビュー。現在はヨーロッパを拠点に旅する真面目大学生。海外生活、旅をトピックにシェア。
