
Mamma mia! #75
サルデーニャのNo.1ホスト -旅の終わり-
Contributed by Aco Hirai
Trip / 2021.09.28
#75
二日酔いで絶賛気分がすぐれないままやって来たのは街の中心地、カリアリの中でも今年の6月にオープンしたというCarlo Feliceっていうブティックホテル。新しすぎてまだGOOGLEマップにも載っていないので、スマホを頼りに向かうと失敗する(笑)。

オールホワイトの清潔感のあるホテル。部屋は狭いけど全てが快適。
さて、話はちょっと旅行前に戻るんだけど。
訪れる都市のローカルと連絡を取って家に泊まらせてもらったり、旅仲間を見つけたりできる、Couchsurfingっていう有名なおもてなしアプリのようなものがあるんだけど、実は8月あたまからこのアプリで地元の人と連絡を取っていた。
ただ、ヴァカンスシーズンだし、コロナの影響もあるし、この時期にアプリを積極的に使っている人も少ないかなと思いながらもダメ元で連絡をしていた。
選び方は、レビュー欄が充実していて高評価な人、過去2週間以内にログインしている人、あとは感っていう根拠のない理由だ。
そうそう! Couchsurfingだからといって、ホストのカウチで寝泊まりするわけではなく、ちゃんと部屋とベッドを用意してくれる方がほとんど!
でも、全くメッセージは戻って来ず全滅状態。
そんな中、一人の男性から返事が来た!
おお! と思ってアプリを開いたところ、8月は兄家族が泊まりに来ているから部屋はないんだけど、カリアリを案内するよ!となったのだ。
それが、今日。
お酒がまだ抜けきれないため、待ち合わせを夕方にしてもらい、4時に会うことに。
スマホに現在地(待っている場所)の写真と車の車種が書かれたメッセージが届き、どんな人だろう?と、ドキドキ?しながら向かった。
「見るからに怪しい人だったらドタキャンしようね」
「そうだね」
みたいな超絶失礼な会話をしながら(笑)。
そして指定された場所で、やっとそれらしき車を発見!
近づいて挨拶すると
超!超!超!超!好印象の方だった。
彼の名前はGIOVANNI。
まずは、お互い自己紹介しながら観光地巡り。
観光地の説明も的確でスムーズ。さすが口コミ高評価のベテランホスト。

古代ローマの円形劇場らしい。残念ながら今は閉鎖されていて中には入れない。

名前忘れちゃったけど、墓地遺跡。この長方形のくぼみがお墓だとか。
近場の観光地をサクッと巡った後、
「アペリティーヴォで連れて行きたい場所があるんだ!」とGIOVANNI。
車で15分程度走ってたどり着いたのは、海に沈むサンセットを見ながらアペができるビーチに隣接したレストランバール。

海の青と生い茂ったグリーン、それにピンクのブーゲンビリアと白を基調にしたバールがすごくいい感じの場所。

この階段を一段一段下って行くとビーチへアクセスで来ちゃうという、ウキウキするやつ。

よく分かんないけど、こういうところではモヒートが飲みたくなる。
沈んで行く夕陽を見ながらGIOVANNIに、「どうしてサルデーニャ(彼はナポリ出身)に住もうと思ったの?」って聞いたら、
「すごくシンプルなことで、どんな自分でいたいか、そう考えたときにサルデーニャに住みたいと思った。ただ僕はその選択をしただけ」
と話してくれた。
なんだか「選択」って言葉がぐさりと響いた、というか刺さった。

なんかこういう時って勝手にエモーショナルスイッチがONになるのは私だけかな(笑)?
世の中には色々なものに縛られてそのシンプルな選択をできない人がたくさんいる。そんな風に生きられない人がたくさんいる。私もそうだと思う。やってるつもりでできてない。豊かな人生って本当はシンプルなのに、自分でどんどん複雑にして、シンプルな選択ができなくなっているのかもしれない。
すごくシンプルなこと、でもそれが一番難しいのかも。
そんな風に考えながら、海に沈んで行く夕陽を眺めていた。
そして、GIOVANNIに誘われて夕食を一緒に食べることになったので、彼の行きつけのトラットリアで待ち合わせることに。

これだけですでにお腹いっぱいなのに、この後、プリモとデザートまで登場した。
サルデニア名物とでも言っておこう! 絶叫せずにはいられないウジ虫入りのチーズ、CASU MARZU。お店の料理として出すのは違法らしく、お店側がサービスとして観光客にお披露目してくれるのだ。観賞用ってこと! 色が同化してしまって静止画ではわかりにくかったので、動画でどうぞ!

サルデニア滞在で最後に行ったビーチ。ここではSUPが楽しめる。

最後の晩餐は、疲れていたので日本食をテイクしてホテルで。さすがに日本食が恋しすぎた。

夕食が終わったら海辺のバールで毎晩行われているミニコンサートへ。満員だったので、ビーチに椅子とテーブルを置いてまったり楽しんだ。
そんなこんなであっという間に最終日。
GIOVANNIが空港まで送るよ、と言ってくれたので昼頃に会うことにした。
ランチ中、No.1ホスト、GIOVANNIへ何かお礼がしたかったので、ロハスな生活を好む彼のために紅茶セットをプレゼントした。
すると、いきなり彼がメモを見ながら「つ・ま・ら・な・い・も・の・で・す・が」とカタコトの日本語を発した。
と思うと、私とAKIにサルデーニャのお守りSu Coccuのブレスレットをプレゼントしてくれた。

日本語で「つまらないものですが」と伝えたくて、ネットで調べてプリントアウトしたとのこと。茶目っ気たっぷりな彼!

これがSu Coccuのブレスレット。サルデーニャで有名な古代のお守りで、この中央にあるブラックストーンが有害なものから身を守ってくれるんだって。
初めはどんな人だろう? なんて思っていたけど、レビュー通り、ホスピタリティのカタマリのような人だった。出会えたことに感謝!
ランチが終わったらお別れの時間。

現地解散なので、AKIとはここでお別れ。またミラノでね!
そして、私はGIOVANNIとドライブしたり、観光地巡りをして、6時頃空港へ送ってもらい、7時過ぎの飛行機でナポリへ帰った。

すっかり夜になった機中。
短い滞在の中で色々なことがあったサルデーニャ旅。
気の向くままに楽しんだけど、そんな中で人生にとって大事な気づきがたくさんあった。
また来れたらいいな。
では、おやすみなさい。
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Aco Hirai
2004年オーストラリア移住、2005年帰国、2019年マルタ島留学、2020年イタリア移住。 海外で活躍する日本人を取材したImhereマガジンを不定期で発信しています。(インタビュイー募集中)












































































