Piccola Stella #8
photography archive paradise
Contributed by Shiori Ota
Trip / 2025.01.10
#8
サルディーニャ島の村に滞在中、Ramyのスタジオの整理を手伝った。
そこには箱に詰まった溢れんばかりのフィルムや、手焼きされた写真、細々としたアイテム、大量のアルバム、大量のポジフィルムの箱がたくさんあって、一つずつ丁寧に確認しながら整理した。
時々、昔の写真を見ながら話を聞かせてくれた。Ramyが私の年齢の頃にイタリアのローマでテスト撮影したという、モノクロのモデルの写真はシンプルながら美しくて、どこか時代を感じさせられる美しい写真だった。他には、仕事で撮影したという、今の時代なかなか見ることのないビンテージ感のあるファッション、背景、メイクのチョイスがなされたかわいらしいファッション写真、ポートレート写真、パーソナルな写真、昔の彼の写真、昔の彼女の写真など、途切れもなく出てくる写真に夢中になった。
長い月日が経った頃の写真を見返すというのは、見知らぬ人のストーリーだとしてもロマンチックなものである。
Helmut Newtonがお気に入りの写真家だそう。
ビンテージのテレフォンカード?めちゃめちゃかわいい!
そんなある日、Ramyが急用でRomaに数日滞在する必要があるというので、私は彼の友人ファミリー、Paris出身でサルディーニャ在住のEvaのお家に滞在することになった(本当にありがたい)。家具の引き取りを一緒に手伝ったり、なんでも日々助け合っているのは小さなコミュニティで不便なことも多い生活ならではで素敵だな、と見ていたけどまさか自分まで助けてもらうとは…!笑
大感謝です。
ドアを車の上にくくりつけて持ってかえる荒技
Evaには学生の娘Albaと猫Brunoがいる。旦那さんはパリ出張のタイミングと被っていたので、出発前のランチだけお供した(彼もフォトグラファー)。
Albaはお菓子作りが大好きで、ブラウニーやクレープを作ってくれた。自分も小学生の頃、カップケーキ作りにハマっていたなと思い出す。EvaとAlbaは、日本の文化や食べ物について興味津々で、私にイタリアで絶対食べたほうがいいものをいくつか教えてくれた。
今も覚えているのは、Mortadella。大体どこにでもあるハムだけど、イタリアのは確かにおいしくて、お手頃に買えるのでサンドイッチにして食べた。
Evaはとても優しく、パリの生活やサルディーニャに来た経緯など、いろいろ教えてくれた。彼女はアートのワークショップを開催する場所を開くために、ウェブサイト、おうちの一角を改装中。
さすがイタリア(?)ウェブデザインを発注したのはだいぶ前で、毎月追い打ちをかけて電話しても、期限通りに仕上げてくれないそうで、本当に大変そうだった。働く側のバケーションの取りやすさ、ライフワークバランスはかなり良さそうだけど、クライアント側だときっと我慢ならないだろうな。毎月、来月に延長されるなんて……発狂しちゃうかも。(Eva が開催しているワークショップはこちらで見られます)
Evaと一緒にマーケットへ出かけて、朝カフェに行ったり。
バスで近くの海に出かけたりしながら、パリでの生活の話、子供が独り立ちして自分のやりたいことをやろうとしている話を聞いて感化された。
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Shiori Ota
1997年生まれ。2020年以降ファッションポートレートやパーソナルプロジェクトの中で、美の多様性やボディポジティブ、女性のまなざしの重要性について問いかけながら作品やzine制作を続けている。クライアントワークでは、女性ファッション誌、ウェブメディア、アパレルブランドの撮影を主に行う。