A Spell On You #10
地中海を横目に。
Contributed by Aya Ueno
Trip / 2024.06.04
#10
2022年、ドイツ、フランス旅も折り返し地点。まりかとなあみんとのニース旅、2日目。
旧市街を出ると、そこは地中海。青というより、水色のきれいな海が何に隔てられることもなく見渡せる。と、そんな海は後々ゆっくり楽しむとして、まずはおなかが空いた! ランチを食べよう。幸い、海沿いにはポツポツとレストランがあって、すぐに良さそうなお店を見つけた。Googleマップで見てみたら、評判もいい、よかった、ここにしよう。
店内とテラスの間に置かれた大きなテレビからサッカーの実況が流れていて、お店はゆったり落ち着きがあり、いい意味で少し廃れている。わたしたちはせっかくだからと海の見えるテラス席についた。
ニース料理といえば、魚介、チーズ、オリーブ、ハム、ワインと一緒に楽しめるものばかり。お昼から飲んじゃおう。わたしたちは、料理と一緒に、なあみんがロンドンでハマったという、HUGOというカクテルをオーダーした。エーデルフラワーの香りがして、わたしもとても気に入った。
2年前、この3人でバルセロナへ行った時も、わたしたちは海辺で夕焼けを見ながら、海鮮料理とお酒を楽しんだ。ごはんとお酒が大好きな3人だから、そのお食事はいつもうんと楽しい。
これがHUGO。
ご飯を食べたあとは、海にまた戻って、ワンピースの下に着ていた水着になって海で遊んだ。なあみんはロンドン留学を始める前、マルタへ1ヶ月ほど行っていたから、それぶりの海だと嬉しそう。綺麗だし、特に今日みたいにカンカン照りな天気には、ひんやりと冷たくて気持ちいい海。わたしはなあみんと違って、砂が顔につくし、湿気で髪もぐちゃぐちゃになるし、だいたいまともに泳げないので実はあんまり海のビックファンじゃないのだけど、ニースの海はあんまりベタベタしなくて好きだ。
携帯をいじるおじいちゃん
それはそうと、なあみんもまりかも水着姿が本当に綺麗だった。しばらくボーッと横になったりしてくつろいで、アイスを食べに旧市街へ戻った。
アイス屋さんで、まりかがおじちゃんに話しかけられていた。耳だけ澄まして聞いているとおまえの目の色はリアルじゃないね! というおじちゃん、いいや! これは本物の目! と必死に訴えるまりか。3回くらいラリーをした末におじちゃんは訝しげな顔をして消えていった。
誰がみても分かるようなカラコンを付けるまりか。わたしは去っていったおじいさんを見ながら笑いながらなぜ嘘をついたのかとまりかにきいた。まりかは、整形していると言われたと思ったらしい。
そのあとはアイスを手に、街をぶらり。フランクフルトと同じく、歴史を感じさせる建物をそのままフル活用した旧市街。太陽にあたって色褪せたような、淡いオレンジやピンクを基調とした建物が多い石畳の地面は、日本のように真っ直ぐではなくて、そんな不安定な石の上をビーサンで歩くのも楽しい。
旅はまだまだ続く!
#Gloomy day All day
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Aya Ueno
兵庫県神戸出身、東京在住のWriter/Photographer。学生時代に渡ったイギリス留学を機に、人や、取り巻く空間を魅せる表現に興味を持ち、現在Containerをはじめ、カルチャー、フードメディアにて発信中。
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