Beginning of my new Life #23
Trick or Treat!!
Contributed by Asuka Naka
Trip / 2024.05.08
今回からは番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け。
アメリカでのハロウィン当日はもちろんトリックオアトリート!
高校の同級生の子は小さい子供のためにボランティアをしていたりする中、その小さい子供たちに混ざって大きい身体でトリックオアトリートしに行く私。私の近所もまわりたかったのだが、韓国からの交換留学生ミンジとハヨンとミンジのホストシスターであるエミリーと住宅街を回る予定だったため、彼女たちの住むエリアをまわることとなった。
私は学校から帰ってきてすぐにナイトメアビフォアクリスマスのサリーに成りきるために早速メイクをはじめた。こんなにも本気でメイクをすることはこの時が初めてで、何をすればいいのかも分からないまま、YouTubeのサリーメイクの動画を見ながら見よう見まねでやってみた。
ここはアメリカ。褒め言葉しか聞くことはない。
サリーになった私をホストファミリーに見せると、「すごいよアスカ! 君は本当にすごい!」というような感じで褒めてくれたのでやはり安心できた。そうして待ち合わせしていたミンジの家に着くと、何だかみんな可愛らしい仮装をしている。私を見た瞬間、みんなドン引き(笑)。自信満々で行った私だが、少しやりすぎたか……とそこで初めて感じた。
とはいえアメリカのハロウィンを楽しむ他ない。そこに来たもう1人のミンジのホストシスター(小学生)が私をじーっと見ている。エミリーがこの子誰かわかる? と聞いても分からない様子でじーっと私を見続ける。若干怖がっているようだ。これは私の仮装が大成功だったということであろう。
ドアベルが鳴る。私たちの学校とは別の学校に通っている韓国人留学生のスヨンがきた。私は初対面であったが、とても親しみやすかった。しかしこの時以来私はスヨンに会えていないので、サリーの私ではなく本当の私で会いたかったなぁという思いもある。
みんなの準備ができたらいざ出動! 大体のところは家の前にお菓子を持って待っていてくれる。「Trick or Treat!」と恥じらいなく大きな声で言うのがコツだ。そうしてたくさんのお菓子をもらっていくと、とあるお宅で「じゃあ君はどんなTrickが使えるのだね?」と言われた。その時私は初めて“Trick or Treat”の意味を知る。そうだ、何か悪いことをしてほしくなければ、お菓子をくれ! と言っているのにそのトリックがなければ意味なしだ。やはりアメリカでは考えさせられることが多い。トリックをどうしようかと考えながらまた次の家へと向かっていると、偽物であろうナイフをもった殺し屋に仮装した人が追っかけてくる。これは本当に怖くて周りの友達を盾にしてでも逃げる私。しかし私を目掛けて追っかけてくる殺し屋。叫び逃げる。ハロウィンとはこう言うイベントだったのかと理解した。先日行ったパニックポイントでも同じ思いをしていたからだ。
何とか逃げ切り、みんなでミンジの家に戻り、お菓子を広げる。
こんなにもたくさんのお菓子をもらえたことに嬉しさが込み上げる。子供心を忘れずに永遠にいたい。
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Asuka Naka
湘南出身、イギリス在住。アメリカ高校留学を経験し、イギリスの大学に進学。高校生から旅人デビュー。現在はヨーロッパを拠点に旅する真面目大学生。海外生活、旅をトピックにシェア。