「今日は何をするの?」と<br>日本語で聞かれる台中で

To Me, Somewhere in the World #108

「今日は何をするの?」と
日本語で聞かれる台中で

Contributed by Yoko

Trip / 2023.12.20

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#108


台南での予定を終え、高速バスで二度目の台中へ向かった。


台南バスターミナル。きれい。



高速バス車内。きれい。


バスターミナルでは、バスが来ているものの、いつ乗り込んでよいのかわからずにしばし戸惑うことに。チケットを売ってくれたおばちゃんにジェスチャーで聞いてみると「もうちょっと待って」「はいオーケーどうぞ」と教えてもらえて一安心。チケットを買ってもバスが行っちゃったら悲しすぎるから。


台中駅。


北海道からの台湾だったのでどう考えても暑いダウンを小脇に抱えたまま、涼しいバスで2時間ちょっとの移動。台湾の高速バスは案外快適で過ごしやすかった。高速鉄道のほうが早いのだが、どの都市も中心駅から高速鉄道駅までが離れているので、バスターミナルからバスターミナルの移動のほうが都市間移動は便利な気がする。


Loosha Hostel.


台中のゲストハウスは、日本人に優しかった。とても綺麗で、大箱の宿だが平日だったためか人が少なく、快適に過ごさせてもらう(同室の人がいなかった)。しかもフロントの女性は日本語が話せて、スラスラ日本語で館内案内までしてくれてびっくり。ロビーの環境もよかったので、パソコンでの作業も快適。でもずっと日本語の曲で、しかも懐メロが流れていて気になりすぎたけれど(笑)。


櫟社。



第四信用合作社。ばっちり日本語メニュー。


台中では高美湿地や日月潭へ再び足を伸ばすことはせず、宿で仕事したり街歩きをしたりしてのんびり過ごした。それでも以前訪れたお気に入りのお茶屋さんやアイス屋さんには行って、当時の雰囲気を改めて楽しむことに。のんびりできてよかった。

台中は日本人が全くいないわけではないが、台北よりはずっと少ない。でもみんな外国人に対してフレンドリーで、知っている人は一人もいないはずなのに、なんだか安心する気がするから不思議。ただ、今年できたという、ららぽーとの存在には本当に驚いた(笑)。しかも台中駅のすぐそばにあった。




民生嘉義米糕。


最後の朝、なんでもないように自然とそこにあった食堂で食べたごはんとスープがとてつもなく美味しかった。これを食べたい、と手で示して、盛られた器を持っていこうとしたら「私たちが持っていくから」と笑って制止されて少しあたふたしたけれど。勝手のわからない店のルールにドキドキしながら、外と店内の間くらいの席で食べるごはんは美味しかった。


櫟社で爆買い、23種類の茶。


暦通りの休みではなくなってから、ぎゅっとした旅行はほとんどしておらず、最近は長々と暮らすように旅する日々にも少々飽きてきた。けれど、そんな旅だからこそ覗ける、その土地のリアルかリアルでないかの瀬戸際みたいな時間や空気は、旅の醍醐味の一つな気がする。せかせかしない時間の隙間から拾い上げる、三次元は。



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  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。