anna magazine Vol.12

Dog Sled

アラスカの冬を支えてきた犬たちの暮らし。

Photograph: Mina Soma
Text: Akemi Kan

Trip / 2019.01.10



数十年前まで雪上や氷上での移動に欠かせなかったアラスカの“犬ぞり”は、今もそのファンがいっぱい。スノーモービルが普及したため、実用的には使われなくなったけれど、体験ツアーや犬ぞりレースは各地で開催されている。特に世界最長の犬ぞりレース「アイディタロッド」や、カナダのホワイトホースからフェアバンクスまでを走る「ユーコンクエスト」は、世界の犬ぞりレースの最高峰。勝者はプロスポーツのスター選手並みの賞賛を受けるほど人気が高い。ツンドラ地帯の大地を風雪に耐えながら走るのは2週間弱で、その距離は1600km以上。忍耐も体力も必要な過酷さながら、女性マッシャー(犬ぞりの運転者)も活躍していると聞き、早速ご自宅へ!



ウィスコンシン州の生まれで、幼い頃から多くの動物と暮らしてきた双子のAnnaとKristyは、2007年にアラスカへ移住。約2.5平方マイルに600頭ものそり犬がいるワシラという街で暮らし、3年前からはレースにも挑戦。32エーカーの巨大な所有地には森があり、雪の降らない季節は4輪バギーを使ってレースのトレーニングをしている。「犬ぞりの先頭にいるリーダー犬2頭がどれだけ優秀かでレースの勝敗は決まるの。道なき道を進むアイディタロットでは、私たちがまったく見つけられなかった道をリーダー犬が探し当てたの。そのときには本当に感動したわ」。1日160kmほど走れる強靭な身体を持ちながら、実はとっても人懐っこい犬たちは、アラスカンハスキーなどのミックス犬が中心。足並みを揃えて走る姿は勇敢で、雪上ではさらに美しさを増す。ロマンに溢れた犬ぞりは、冬のアラスカでぜひ体験しよう!











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