Greenfields I'm in love #42

マイホーム

Contributed by Aya Ueno

Trip / 2021.07.02

直感を信じ、ドキドキするものに向かって走り続ける神戸出身の大学生、Aya Uenoさんの連載「Greenfields I'm in love」。自分探しも兼ねたロンドンでの留学生活で、自分の目で見て、肌で感じたありのままの日々の記録をお届けします。

#42

ロンドン最終日、今日は前から行きたかったインドカレー屋さん“Dishoom”の朝ごはんを食べに行った。イギリスは植民地時代の影響でインド料理が盛んで、美味しいカレー屋さんが多いけど、ここは中でも特別だ。昼も夜も大行列なことが多い、ロンドンでもすごく人気のあるレストラン。でも、実は朝ごはんが素敵なのだ。インド料理とイングリッシュブレックファーストがミックスした感じ。インスタで見ていて、前々から行きたかった!
コベントガーデンやキングスクロスはいつも並んでるから、ショーディッチの店舗まで行ってみたら、珍しく並ばずに入れた。ラッキー! でもモーニングタイムが過ぎていて頼みたかったブレックファーストはやむなく断念。残念だけど、もちろんランチも美味しい。もう帰ってしまった友達のサムが好きなビリヤニを注文して、一緒に食べた。ついこの前なのに、なんだか懐かしい。


ビリヤニ

そのあとはノッティングヒルへ。ここはお洒落なカフェがたくさんある。オーストラリアンカフェだという“Grangers and co”に入り、美味しすぎるパブロバを食べた。そのあと、あたりにあるお店をブラブラしているとあっという間に時間が過ぎた。








カラフルな家がかわいいノッティングヒル。

エアビーをチェックアウトした私たちは、今日はいさおのおうち(寮)に泊まる。最後の晩餐は、なあみんのリクエストで寮の近くで晩食用にフィッシュアンドチップを買った。ロンドンに来たら食べとかなきゃいけないような使命感のある、数少ないイギリスのソウルフード。これでなあみんも心置きなく日本に帰れるはず!
明け方早朝、寝坊したなあみんは慌ただしくウーバーに乗って帰って行った。ちゃんと飛行機に乗れたかな。イギリスから日本への便に乗り過ごすなんて、朝のチューブ一本乗り過ごすのとは訳が違う。
程なくして、なあみんから無事に間に合ったと連絡が来た。まりかもパリへ帰り、わたしも自分の家に帰る。とうとうみんな自分の本来の居場所へ戻ったのだ。風邪気味で少ししんどい中、賑やかだった時間が終わり、虚無感で動く気にもなれなかった。週末だというのに外出したのはカメラ屋さんくらい。大量に撮ったフィルムを現像して、携帯に穴が開くくらい、写真を何万回も見返したりしてベットでゴロゴロした。

わたしの留学も残すところあと4ヶ月。こっちに来てから今まで、本当にあっという間だったのに、その期間より少ない。ずーっと心の奥にいた、やりたくないような、でもやっぱりやりたいことが、わたしを少し焦らせる。
それが何かといえば、ホームステイ先を変える事だった。わたしは子供が大好きで、ホームステイ先に子供たちがいる家族に憧れていた。今はエンジェルというエリアでフラットシェアしている仲良しのたつろうさんが以前滞在していた、かわいい子供が二人いるおうちに行きたかった。
でも、今の心地よいサラの家を手放すのはちょっと怖い。この家はホームメイトが何人もいて、夜ごはんは毎晩みんなで食べるし楽しい。部屋は余るほど広くて、週に一回、部屋のベットメーキングまでしてくれる陽気なアイルランド人のお掃除さんもいる。この家は学校でもかなり人気の家らしく、噂を聞きつけて空きが出るのを待っている子もいたくらいだ。
普段の私なら、そんな恵まれた環境を手放すことはしない。でも、もしかしたら、今より楽しいかもしれないな。今は想像もできない出来事があるかもしれない、というかあるはずだ。もしかしたら合わないかもしれないし、「辞めたらよかった!」と後悔するかもしれないけど、でも私には珍しく、そんなのまったく想像できない未来が、心地よい今の生活より少しだけ魅力的にみえた。
月曜日、ドキドキしながら学校の相談コーナーへ行って、たつろうさんが住んでいたお家を指定して、ホームステイ先を変える申請をした。
返事はメールですぐに返ってきて、話はどんどん進んで実感も湧かないまま、引っ越しは3週間後に決まった。サラには出て行く1週間前に言えばいいと言う。
引っ越すと分かっていて何も言わずにみんなと過ごすのは、なんだか嘘をついているみたいな気持ちになったけど、かと言って切り出す勇気も出ないまま、あとちょっとのサラのお家を目一杯楽しむことに決めた。


続きはまた来週!




アーカイブはこちら

Tag

Writer