Life is a journey #9
Hello Me!
Contributed by Daijiro Inaba
Trip / 2021.01.25
#9

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1.みんな嘘つき
2.人の人生を生きて、はや30年
3.性悪説と性善説
4.34歳、自分との出逢い
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1.みんな嘘つき
「みんな嘘つき」は僕の中で2020年自分の気づきや学びを象徴する言葉だった。
世の中に残念な気持ちなんてないし、自分を嫌いになったわけではないし、周りの誰かを嫌いになったわけでもないんだけれど、今の世の中は嘘まみれだなって思ってる。
今まで多くの会社との出逢いがあったけど、会社の中で、理念に本当に共感してる人なんて少ないし。
入社してる時の志望動機を持ち続けてる人も少ないし。
学生時代の仲間の多くも、「嫁にエステ行かせるくらい稼げたら、質素な暮らしでいいや」って話してたやつも高級車に乗って、いい時計して、高いスーツ着てるし。
僕自身、メガバンクの面接で早く内定がほしい気持ちが強すぎて涙したら、それを人事のお偉いさんに「それだけうちの会社への思いがあるのか!」って勘違いされて内定もらったこともあったし。
スーツなんて営業のメンバーにとっては作業着だから、気にするもんじゃないよって言っていたけど、結局それなりのを着てたし。
そもそもTシャツで働きたいって20歳くらいからずーっと思っていたけど、20代はずっとスーツ着てたし。
おい当時の僕、嘘ついてて、人生楽しい?

2.人の人生を生きて、はや30年
せっかく人生を与えてもらったんだから、嘘をついてどうにか正当化させる人生じゃなくて、自分の人生を生きたいなーと思っていたけど...。
自分の人生を生きるって、じゃあ、具体的に、なに?
僕なりに自分の人生を生きるって流れを表現すると、
自発的な思考⇒自発的な行動⇒振り返り⇒終了・中断・継続etc⇒自発的な思考⇒・・・
みたいな感じですかね?
でも僕は
(誰かに言われてor周囲と合わせて)行動する⇒思考する⇒行動する⇒思考する⇒・・・
って感じで生きてきた。PDCAサイクルでいうと、P⇒D⇒P⇒Dみたいな。
(もちろん全部じゃないって思ってるし、特に部活ではたくさん振り返りや決断をさせてもらったけど!)
要は、自分の進む道を入り口で思考する時間も持たずに過ごしてきたし、振り返る時間もろくに持たずに、その行動を変えるか継続するかなんて決断は部活以外はほとんどしてこなかった気がする。
決断せずに振り返りもせずに行動していると、自分がしてきたことを忘れちゃったり美化されてきたりするのかな。だから言い方や伝え方ばっかりうまくなって、肝心の自身のエネルギーは一向に補充されないというか...。
大学になぜ行ったかって聞かれると、「みんなが行ってたから」(そのうえで、キャンパスに惚れ込んだ)
だし、
新卒でメガバンクに就職したのも、「大好きな家族に褒められたかった、喜ばせたかった、安心させたかった」
当時は本気で思って決断した。
大学には「真の人間教育を--」というものが掲げられていたし、入社した会社にも「グローバルな金融を--」といった基本理念があった。
せっかく素敵な言葉で理念やビジョン、バリューまで作られているのに、大学に通っているときや、働いている最中に僕自身が行動の指針にしたことはなかったし、指針にしている先輩と出会うことはほとんどなかった。
自分で選択しているはずなのに、なんだかいやいや働いてたこともあったしな。
社会や時代のせいで自分の人生が生きれていないんじゃない、少なくとも僕はすごく恵まれた環境で過ごしていた。なのに、自分の人生のことなんてろくに考えてこなかった。
それでよかった。
そんなことを思いながらも時間は爆速で進んでいって、30代に突入した。

3.性悪説と性善説
一心発起して銀行を離れ、コンサルに挑んだときは社会人生活の中でもまたとないエネルギー量を搭載していた気がする。転職して初めてもらった名刺にコンサルタントと書いてあるのを見て、「ここからは自身が一人でもビジネスができるようになっていくんだ!」と気合が入ったのを覚えている。「銀行員」としての自分とはお別れして、俺の人生はここから再スタートだ! って。
背中を押してくれた妻や、最後に所属していた職場の仲間たちには感謝してもしきれない。
人事領域のコンサルタントだったため、多くの企業の人事を支援した。
そこでずっと疑問を持ち続けていたのが、性悪説と性善説。
極端な例だけど、「ミッションをどれだけ思いを込めて作ってもどうせ共感なんてしてないんだから、毎日唱和させて少しでも浸透させよう。それか、ミッションに沿った行動ができてるか振り返りのワークショップや研修を定期的に実施しよう」なのか、「ミッションに共感している従業員だから、信じて任せよう」なのか。
どちらが良いか悪いかはわからないけど、比較的、性悪説を前提として前者を選択する企業と出会う機会が多かったように思う。
研修が良い悪いを語りたいのではないんです。
目標達成のために行動変容が必要だってよく聞くんだけど、行動変容のきっかけって自分からもいくらでも作れるよね。
でも科学が証明しているのは、驚くほどに人は変われないってこと。
「時代が変わる」ことには多くの人が前向きな印象を受けるけど、「人が変わる」というと悪口みたく聞こえるもんな。
人事の責任者が、「行動変容を促す仕組みを作る」か「信じて託す」かの二択を迫られたら、前者を選ぶよね。
性悪説を選ぶってことは誰もしたくない。実際にシリコンバレーの某社は性善説のマネジメントが確立されているみたいだし、すごいなって思う。
けど、大概の人は性悪説を選ぶよね。
だって、世の中嘘まみれなことに本人は気づいてるし、実際嘘つきばかりだから。

4.34歳、自分との出逢い
ここまでいろんな想いを綴ったけど、実際こうやってアウトプットすればするほどに、僕自身が知らず知らずのうちに人の人生を生きてきたんだなって強く思う。
実際にここまでを見返しても、全部自分のことを書いてる気がして、グサりとくる。
でもここまで元気に過ごせて、幸せに包まれて生きている。それは全部、家族や仲間のおかげ。だって実際に、恩返ししたい人がたくさんいる。
これまで、働くことに「Why」を聞かれることが本当に怖くて、いかにそれっぽいことを言うかってことばかりうまくなっていたけど、今は自分自身の人生を愛せてる気がする。
過去の嫌だと思っていた経験を笑いに変えたり、エネルギーに変えたりして生きている。
笑いに変えるのも、エネルギーに変えるのも、自分の中で「教訓」にすることとイコールだし、それって自分にとっていいことしかないじゃん! って、今は思えてる。
人から笑われるようなことだと思っていたことも、胸張って言うと意外と相手に響いたりして、コミュニケーションの幅が広がったような気もしている。
晒す=教訓化ですね。
これまで人を主役に自分の人生が語られたらそれでよいと思ってたけど、僕が僕の人生の主役になってから半年が経ちました。
Hello,Me!
嘘つき人生とは決別。
もう離さんぞ、僕を。

2021年も、旅の中でたっぷりと晒していきます!
Life is a journey!
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Daijiro Inaba
1986年川崎生まれ、東京育ち。葉山在住。趣味はSUP、ウクレレ、サウナ、フットサル、ワイン、BBQ、逆光アート、愛犬と過ごすこと。 オンラインサロン「大二郎酒場」主宰、教育系DAO「DSK」主催。












































































