大切なつながりを抱きしめて

To Me, Somewhere in the World #64

大切なつながりを抱きしめて

Contributed by Yoko

Trip / 2023.02.01

「世界一周がしたくて、思い切って会社をやめた」
未知なモノすべて知らないことを知りたい、欲望に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#64

日本の各地に友がいる。もちろん故郷にも。SNS時代になり、どんな関係の人とも会っている時間の長さ以上に知り合えている気がしてしまうが、深い仲の友人とのそれはもっと濃い、気がする。久しぶりに会った時でも安心できるままの関係が、離れていても継続する。家族みたいな姉妹みたいな、時には親子みたいな関係性であることを不思議に思う人たちがいる。


イベントに参加。お酒を飲むと社交的な人に進化する。


今回は札幌で毎日違う友と会った。気付いたらそんな予定になっていて、久しぶりにそんなアクティブに再会活動をしてみた。たまにはこういうのも面白い。

そのうち1日はそのまま友の家へお泊まり。ご飯の準備をしながら(してもらいながら)、別の友にビデオ通話。出てくれた寝起きの友とビデオ通話をしながら、こちらはご飯を食べるという謎の構図ができた。今思い出しても笑えるくらい奇妙な3人の構図。そのまま2時間話して、用意してもらった美味しいご飯を食べて、ああ今十分すぎるくらい幸せ……など思うのであった。こんな風に「今、幸せであること」の確認をしがちだな、なんでだろうな、と思いつつ、でも日々の中で時折感じる人とのつながりは何物にも変えがたいものだな、とあらためて思った。かけひきのいらない関係性。


1年に1回くらい泊まるUNTAPPED HOSTEL.


さて寒い土地での滞在は、いかに体を温めるかが勝負だ。少しでも冷えるとすぐに体調を崩してしまうので、いつでもどこでも暑いくらいに暖かくしている(ゆえに沖縄でも平気でヒートテックを着る)。今回、久しぶりに泊まったゲストハウスで湯たんぽがあって何だかほっこりした。最初手にとって「あたたかくないな」と思ったものの、自分であたためたお湯を入れなければ、と次第に気付いて自分に焦る。雪国常識、忘れかけている。というか、外国人のゲストも増えていたが、使い方に気づけるのだろうか。誰か教えてあげてほしい。ぎゅっとホールドすると、割と極楽だから。


クロック+G.


この日の夜も友と合流。この宿に泊まる時はいつも誘うカレー屋さんがあるのだが、今回は特に伝えていなかった。でも「希望なかったらカレー屋さんになるよ……?」「もうカレーのつもりだったから大丈夫(笑)」の1ターンですぐ店が決まる。さすがの友だ(笑)。

ここのカレーは美味しい。札幌はスパイスカレーが少なくて、スープカレーが多いが、そのどちらでもないルーカレーが好きなので、ここのルーカレーがたまらなく好みなのだ。卵も好きなので、チーズオムレツをオン。満腹。そして彼女が楽しそうな日々を過ごしていて、こちらも嬉しくなった。


朝の静けさが好き。


体も心も温めて、寒い冬を乗り切ろう。もう2月。


Tag

Writer