Trip for JOSHUA TREE

もしロングステイできるなら、ウィークエンドには、ジョシュアツリー国立公園まで、ロサンゼルスから220キロのショートトリップへ。

Contributed by anna magazine

Trip / 2017.11.15



もしロサンゼルスを訪れて日程に余裕があるのなら、街から離れてデイトリップに出てみよう。ロサンゼルスはカルチャーとネイチャーの両方がバランスよく共存していて、みんなそれをしっかりと楽しんでいる。街で買い物をするのも楽しいけれど、せっかくだから大自然の中にも足を伸ばして。この街の魅力をもっと知ることができるはず。今回選んだ目的地はジョシュアツリー国立公園。カリフォルニア州には8カ所もの国立公園があり、ジョシュアツリー国立公園はロサンゼルスから日帰りで行けるのだ。公園の名前にもなっている、「ジョシュアツリーという変わった形をした木を見に行こう!」とテーマを決めて早速ロードトリップの始まり。レンタカーを10フリーウェイで東方面へ走らせること1時間。建物もだいぶ少なくなり、乾いた砂漠の風景が広がってきた。だんだんと多くなる長距離トラックを追い越しながら走って行くと、今度は数え切れない数の風力発電の風車が現れる。このあたりを通るたび、「ああっアメリカって広いなー」って思う。パームスプリングスにさしかかる手前の州道62を左折してさらに進むと、砂漠の路肩にエアストリーム製のクラシックなキャンピングカーが停まっている。ベージュの砂とスカッと抜けた青い空のコントラストの風景、当時はとても未来的だったであろうシェイプをしたアルミ製のキャンピングカーがとても絵になっている。



まるでこの風景を想像して作ったかのようなキャンピングカー。いつかこんなクルマで全米を旅してみたいな、そう思いながら走っていたら小腹が空いてきた。と、タイミング良く目に飛び込んできたのは、ハンドペインティングされたかわいい看板のマーケット。塗り直されたばかりなのかとっても目立っている。あと何年かすると良い感じに日焼けするんだろうなー。店内にはソーダやナッツの他に地元で作られたハチミツやフルーツなんかも売っている。こりゃ良いマーケットだね。さらにうれしいことにアイスクリームもある。



アイスを頬張りながらマーケットを後に。しばらくすると路肩にボコボコとジョシュアツリーが現れはじめた。目的地はもう少し。目印のお土産屋さんの角を右折、そうすると公園のエントランスがある。入場料を払うと7日間有効のレシートをくれた。普通に7日間も公園内で楽しむ人がいるんだなとそのスケール感に密かに感動してみたり。そして公園内に広がるのがなんとも愛くるしい姿をしたジョシュアツリーたち。ザックリいうとサボテンと木を足して二で割ったようなこの植物、そのボンボンのようなものが先に付いた枝が上を向いていたり下を向いたりするので、眺めていると生き物のように見えてきて愛着が湧く。公園内には岩山でロッククライミングをしていたりキャンプをしている若者たちがおのおのに楽しんでいる。僕は小さな岩山に登り、自分の好みの形をした、マイベストジョシュアツリーを探している時間が贅沢で好き。日もだいぶ傾いてきた、ロサンゼルスの街に戻ったら夕飯は天ぷら蕎麦が食べたいな。お店が閉まる前までに帰ろう。この街はこんなわがままも聞いてくれるんだよね。



写真:Ken Goto/文:竹村 卓

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