シンプルに「待つ」

Mamma mia! #157

シンプルに「待つ」

Contributed by Aco Hirai

Trip / 2023.05.02

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。何かトラブルが起こっても、「まぁ、どうにかなるでしょ!」とイタリアマインドを発揮する。時にはそんな余裕も必要。

そういえば、去年の4月に申請したPERMESSO DI SOGGIORNOと呼ばれる滞在許可証をまだ受け取れていない。
もう1年も経つのにーーーー(泣)。

と、しかめ面になるものの、ここイタリアには、「1年待ってるんです」なんて人がザラにいる・・・らしい(笑)。

さらに、移住1年目は届かないことが「悪」であるかのように焦っていたけど、今では若干どうでも良い感が出てきた。実際は、最優先事項と言っていいぐらい大事なことなんだけどね(笑)。

ちなみに、私の友人は10年前に、2年間有効の就労用滞在許可証を受け取るのに「1年11カ月待った」、と言っていた。有効期限は申請した日から2年間なので、手元に届いた時点で残り1カ月間しか有効期限がなかったらしい。

10年前からこの状態で、今も改善されていないという恐ろしい現状だ。古き伝統を大事にし、それを守っていくというイタリアっぽさがここでも出ているのだろうか、と皮肉めいたことを思ったりした(笑)。

ということで、イタリアの滞在許可証は、

シンプルに「待つ」

これがストレスフリーに暮らす方法。

滞在許可証を管轄している移民局に問い合わせたところで、どんな返答がくるか、どんなふうにあしらわれるか、というのもなんとなく想像できちゃうから、それはもうしなーー―い(笑)。

「まぁ、どうにかなるでしょ、焦らず行こうよ!」

と、最近はポジティブにあきらめモードだ。

ゴールに向かってもがくのもいいけど、時には流れに身を任せてみることも大事だよね。
日本で働いていたときは、流れに身を任せる考え方って、なかなかできなかったかも。
自分でシナリオを作って、そこに向かってあらゆる方法で距離が近づくまでひたすら突き進む感じだった・・・気がする。
と過去を思い返す自分がいた。

イタリアに来て心に余裕ができたのか、
それとも、イタリア人の影響か(笑)。



ランチに作った新鮮なトマトがのったイタリアンチーズバーガー♡



空の青に映えるピンクの花。毎年4月になると咲くこの花を見ると春を実感する。



イタリアに帰ってきたらTINAからランチのお誘いが♡ 本日はポルチーニのリゾットということで、日本から持って帰ってきた小豆島の地酒を手土産に。



グルメなTINAにお抹茶セットのギフトも。抹茶の点て方を説明しながら一緒にやってみた。日本と違ってイタリアの水は硬水なので味が心配だったけど、それなりに美味しくできた。TINAの手作りドルチェと一緒に。



暖かくなってきたので、KIRAもご機嫌のよう。



では、また来週!

※イタリアの滞在許可証(PERMESSO DI SOGGIORNO)について個人的な意見を書いていますが、実際はかなり大事なものなので、移住の予定がある方はイタリアの移民局や大使館のHPできちんと調べることをおすすめします。


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