Let's Kiwi time! #9
Thanks Heaps!
ハウスキーパーになる! の巻
Contributed by HARU and ASKA
Trip / 2023.12.07
#9
パイヒアにあるリゾートホテルで、ハウスキーピングの仕事が始まった。
8時から14時までで週6勤務。1日に働く時間が短いので全然苦じゃない。ケリケリからパイヒアまで車で30分ほどの場所へ通勤。
出勤前に時間があったから朝日を見に。贅沢な朝〜
仕事の内容は2〜4人のメンバーでチェックアウトした部屋の清掃を行うこと。
・キッチン
・バスルーム
・ベッドメイキング
・ダスティング
・掃除機
・モップがけ
・共有部分の清掃
をザザ〜っとやっていく。(ササッという表現よりしっくりくる(笑)。)
仕事の仕方は、日本と違うことが多くてカルチャーショックを受けまくった。
まずsmokoと呼ばれる休憩が2回くらいある。
タバコ休憩みたいな感じ。ちなみにその休憩も時間内に入っていて給料が支払われる。
他の同僚たちはホテルの目の前にある海沿いのベンチまでタバコを吸いに行くんだけど、私たちは吸わないから、ただのラッキータイム✌️
ホテルのベランダから海をぼーっと眺めたりする時間。
そして本休憩が30分くらいある。(時間は曖昧、スーパーバイザーが戻ってきたらみんな仕事に戻る)
ホテルのモーニングが終わった時間に、キッチンがハウスキーパーの為にまかないを作ってくれる。
大皿に盛られたフィッシュアンドチップス。
それをみんなでシェアして食べる。NZ版、同じ釜の飯を食べる。なんだかみんなと少し距離が縮まった気がする。飲み物も飲めるんだけど、炭酸水が飲みたいって言ったらびっくりしていた(笑)。
え……。
ご飯まで食べられるの!?
ニュージーランドの物価は高い高い。だから、ご飯をご馳走してくれるのがとても有り難かった。ちなみに勤務初日、ホテルのマネージャーのカーニッシュに「ランチ持ってきたほうがいい?」って聞いたんだけど「持ってきてくれ」って言われたんだよね。
後日彼にランチ出るなら言ってよ! って言いに行ったら、「それは俺がジャパニーズフード好きだから食べたかったの」とお茶目な返答をされた。sushiは作れる? だって。みんな日本食が好きなんだね。
そして仕事の方は、個性的なメンバーがサポートしてくれた。
スーパーバイザーのイライザ
真面目で優しいアマンダ
お喋りで強気だけど仕事は人一倍丁寧なジナ
お調子者で愛されキャラのアイヤナ
控えめだけど笑うと可愛いティ
一緒に過ごしていくうちに、みんなの魅力にハマっていく私たち。感情表現が豊かで、びっくりするぐらい自分の意見をはっきり言う。
マオリの言葉や、ニュージーランドで使われる表現をたくさん教えてくれた。
大好きなのは
Yeah, nah → No
Nah, Yeah → Yes
Yeah, nah, yeah → Yes
1番最後に言った言葉が、答えになる法則!
あとは Heaps!
意味はたくさん。a lot と同じ使い方かな。
ベッドメイキングは通常2人1組で行われるんだけど、シーツをベッドに被せてマットレスの下に折り込むときに「そっち側はシーツheapsある?」と聞かれる。折り込むだけのシーツの長さが十分にある? ってこと。
他には、
"There are heaps of people at the beach."
ルームサービスなんかでたまにお客さんと話すと
"Thanks, heaps!"
と言ってくれる人もいた。
えぇ〜、なんだか、響きがグッド。気に入った!
あとね、印象的だったエピソードがひとつ。
その日はチェックアウトの部屋の数が少なくて早めに仕事が終わりそうだった。スーパーバイザーのイライザが、私に特別任務を依頼。4階から1階までの階段すべて、掃除機をかけてほしいって言われた。よーしきた、綺麗にしてやる!
見える限りのゴミはすべて吸ってやろうと気合を入れてやっていると……いきなり掃除機の電源が切れた。上の階でイライザがコードを抜いたらしい。
いきなり静かになって戸惑っていると
「ザッツオーラーイ!」
と上の階から大きな声が。
細かい部分をやろうとしているとだいたい「そこまでしなくていいよ、気にすんな!」みたいな感じで言われることが多かった。
いい意味でテキトーな、kiwiの人柄がよく表されている言葉。
仕事は昼過ぎに終わるので、そのあとに自分たちの時間はたっぷりとれる。観光客と一緒になってアイスクリームを食べたり、海沿いを散歩したり、スーパーに買い出しに行ってホステルへ戻る。
何か食べていると、どこからともなくやってくるこの子たち。
そんな1週間を過ごした。ハウスキーピングの仕事をやってみて私たちの中で心境の変化が。
私たちが住んでいるケリケリのホステルは、ワークホステル。4人部屋で1週間に$180のレントを払っていた。30分の通勤時間と車のガソリン代も気になる。結構な出費だ。
もともとファームがしたくてケリケリに来たけど、仕事がないのなら移動してもいいのかも。ということでパイヒアに新しい宿を探すことにした。本音を言うとケリケリでの生活に少し疲れてきていたのもある。
見つけたのは、バックパッカーのハウスキーピングの仕事。旅人に住み込みで1日数時間仕事をしてもらう代わりに宿代は無料という最高の条件だった! ネットの掲示板で見つけた記事を見てパイヒアにあるバックパッカーへ飛び込んだ。
レセプションの男性に話しかける。彼の名前はコニー。お互いに自己紹介をして求人を見たことを伝えると彼が担当者らしい。ひとつ心配していたのは午前中仕事をできる人を探していると書かれていたこと。あいにく朝はメインのホテルの仕事をゲットしたばかりなので、どうにかアピールしなくてはとASKAと作戦を立ててきた。
「俺たちが探してるのは朝9時から働ける人なんだけど……」
おっと。やっぱりそうきたか。
でも、なんとしてでもここに住みたい! なんてったって家賃がタダだ。ひるまないぞ。
「仕事が終わったらフリーだから、夜でも早朝でもなんでもする!! 何かほかに仕事はない?」
「ん〜、実は夜できる仕事もあるよ。キッチンとバスルームの掃除と洗濯物をお願いできる?」
「もちろん!!!」
ASKAとハイタッチ。
来週スタッフに空きが出るからその日から入れるようにしてくれた。今回はスムーズにことが運んだ。幸先のよいスタートに胸が躍った♪
つづく。
HARU
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HARU and ASKA
うちなんちゅと関西人、時間の流れの違う世界で生まれ育った2人。英語を学び、旅に出た、コーヒーを通していろんな人生と出会った、そしてまた旅に出た。異なるふたりの、ひとつひとつの共通点が一つの線になっていく軌跡を書き連ねる。