Between the waves #111
手ブレの写真たち
Contributed by Miki Takatori
Trip / 2024.06.24
#111
月に1回ほど夢の中で号泣することがある。
そして起きると実際に泣いている。
泣く夢の内容はいつも家族のこと。離れて暮らしている分、心の奥底で恋しい気持ちが募っているんだと思う。
今朝はバリ付近で起きたマグニチュード5の地震で目が覚めた。日本人だからなのか、地震に慣れすぎて「誰かがベッドを揺らしている」くらいの感覚で、小学校の頃避難訓練で習った“机の下に隠れる”なんて知識はなく、そのまま寝続けた。
ぼんやりとした意識の中でも、地球が揺れている感覚はあって、でも恐怖心は全然なくてなんだか朝から不思議な感覚になった。
特に私が住んでいるエリアは崖の上にそびえたっているような建物、ヴィラも多くて津波なんか来たら一発でやられてしまう。
だけど、今日会った人とは誰とも地震の話をしなかった。バリってそういう場所(笑)。
気がつくともう8年くらいテレビを見ない生活をしている。見るのは日本に一時帰国した時だけ。ニュースも何も見ないから世界で何が起こっているかなんて一切知らない。唯一入る情報はサーフィンのことだけ。
先週からメキシコで行方不明になっていた3人のサーファーがキャンプ中、強盗に銃で頭を撃たれて亡くなったというニュースを聞いた。
友達と大好きなサーフィンをしながら旅をする、まさにサーファーの夢。
そんな中で起きた悪夢でサーフィン界では大きな話題になった。きっと空の上でも最高な波に3人は乗っているはず。
明日目を覚ます保証も、生きている保証も何もないけど「また明日ね!」とか「またすぐ会おうね!」って言葉をみんな使う。
アンネフランクの言葉にこんな言葉がある。
“Dead people receive more flowers than living ones because regret is stronger than gratitude”
(亡くなった人は生きている人よりも多くの花を送られる、後悔は感謝より強いから)
健康な体も、愛する人も、友達もいつもそこにある・いるから当たり前。
風邪をひいたり怪我をしないと今持っている健康な体に感謝する機会は少ない。
大切な人との別れの後ほどその人の存在に強く感謝することはない。なんだかすごく皮肉っぽいけど、的を得ている。
だから大好きな人には好きって伝えた方がいいし、美味しい食べ物も今のうちに食べて、行きたいところには今行った方がいい。貯金も大切かもしれないけど、天国にお金は持っていけないからほどほどに。溜めすぎず、働きすぎず、やりたいことに使ってしまった方がいい。
少し話はずれるけど、この間友達に私はすぐ恋に落ちるタイプだと言われた。メッセージが来ても少し時間をおいてから返信をしたり、いつでも会える too availableな状態になったらダメだと。
だけどそんな感じで駆け引きをしている相手が他の人と出会ったら?
いつもど直球で感情を相手に伝えるのは得意。
相手の気が100%こっちに向いているかわからなくても、本気で好きになったら躊躇わずに愛を伝える。
まあこれで傷つくこともあるけど伝えないよりかはマシだと思っている。
だって明日それを伝えられる保証ってどこにもないじゃん! って友達に言ったら
You have such a pure heart, you should have been alive in 70’s or 80’s
純粋な心の持ち主なんだね、Mikiは70年代〜80年代を生きるべきだったんだよと言われた。
褒められているのかどうかは分からないけど、今後もこのold styleを貫いていく予定。
満月の夜、ビーチでビール片手に美味しいエビとmahi-mahiとイカを平らげながら死後のことから恋愛について語った夜でした。
3人ともバリで出会った96年生まれの96’babies
1年ぶりに帰ってきたMaya、次会うのはポルトガルで
サンセット&ディナーの後、踊りながらビーチをお散歩
手ブレの写真たちが物語るストーリー
ワインとパスタとガールズディナー
来世はきっとDJになる
親友がくれたハンドメイドのマーメイドネックレス
Miki
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Miki Takatori
1996年福岡生まれ。旅のマストアイテムであるサーフボード、ビキニ、ウクレレをスーツケースに入れ海沿いの街を旅する。現在はオーストラリア人パートナーとバリの小さなサーフタウンに住みフリーランス通訳・翻訳・ライターとして生活している。サンセット、サーフィン後のお昼寝、抹茶をこよなく愛する。