
To Me, Somewhere in the World #65
-17度の冬と出会いと再会
Contributed by Yoko
Trip / 2023.02.08
#65
札幌から、いつもの道東へ。冬の真っ只中、流氷目当てでも何でもない釧路の冬を体感したのは久しぶり。個人的には「北海道出身なのに」と何度言われたかわからないくらい、大の寒さ嫌いなのであるが、それでも迷った末に行った道東の冬は、やっぱり楽しかったのであった。

幣舞橋から。流氷ではない。

末広方面から。細い路地にも雪がびっしり。
観光客が増えている。最近、どこにいても思う。今回の道東・釧路も、さまざまな要因はあれど、より一層賑わっていた。商業施設にいても、見かけたお店にふらりと入ってみても。そしていつものゲストハウスには、日本人観光客だけではなく外国人観光客も今までで一番多かった。
こんな極寒の地だからこそ見られる景色を見にきたのだろうが、「こんな極寒の地に」の枕言葉よろしく、なんだか有難い気持ちはぬぐいされないのであった。とりあえず、これから東北に行くというスコットランド人さんに「ほったらかし温泉」を勧めておいた。

三平汁をいただいた。BANYAのイベントにて。
最低気温-17度の日も。ともかくやっぱり寒い……けれど、夏は霧だらけの釧路では、冬の方が晴天率が高いらしい。着いた日にドンと降った雪は、約1週間の滞在中にどんどん溶けて、最後の日には車道が完全に見えていた。防寒着のフル装備で来たのに、なんだか思ったより日中は暖かくて拍子抜け。と思いきや、風が吹くと途端にブリザード、外に出たことを後悔した。

着いたらすぐ行くダニエル2。カウンターが好き。

コミンのスパイスカレーと店主さんは最高。

なつかし館のおやきもマスト。節分だったから豆くれた。

mapで見つけた「Megumiya」。ドリアうまし。

Mooのいつものお店、相席のお姉さんとなぜかチーズをゲット(笑)
寒さと格闘しつつ、好きなお店やら行きたかったお店やらに向かい、いちいち喋る。それぞれに構ってもらいつつ、最近の釧路事情を話したり自分事情を話したりして、気分はすっかりホーム。

スタッフちゃんとの楽しい晩酌タイム。鶴居のビール(全種類飲んだ)。
10回以上滞在しているゲストハウスも、ホームすぎていつもは漫画の棚があるソファの上から動かないのだが、今回は珍しくかなり仕事もした。とはいえ本当に、仕事して、ご飯食べて、仕事して、ご飯食べて、飲んで、寝て……の1日を回転させるだけの日々だった。毎日楽しく談笑しながら誰かしらと飲んでいた(笑)ことを除けば、ほぼ家。家と同じだ。
街が大きな家族みたい。ここに行けばあの人がいて、目当てのものを食べられて、ここにしかない景色が見れる、とわかる安心感。そして新しい出会いも絶対にある。楽しいしかない。

夕日がウリの釧路。パコの湯から。
「ほぼ家」な過ごし方しかしないくらいなら、なぜ、わざわざ旅に出るのか……と、道東帰りに東京で立ち寄った「宿フェス」で考えていた。
旅、日常、仕事、移動、非日常、出会い、など、いろんな境界線の全てが曖昧になっていることは確か。そこに理由も何もないけれど、ただ、この暮らし方が日常になっている今は、今の自分にとっては心地の良い過ごし方なんだろうと思う。日常も常識もアップデートされていくものだから、「今」の心地よさでしかないけれど。
今は、ふらっと明日どこにでも行ける毎日が好き。
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Yoko
長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。











































































































































