ハイテク温泉地をぶらり – 城崎温泉

To Me, Somewhere in the World #93

ハイテク温泉地をぶらり – 城崎温泉

Contributed by Yoko

Trip / 2023.08.30

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#93

今年2月に参加した東京ビッグサイトでの「宿フェス」で、1泊2日の招待券が当たってしまった。旅先での懸賞や抽選に関してはそこそこ運が良いと思っていたが、まさかの大当たり。


当選したチケット。


日本全国の宿・ホテルのどこかに当たる可能性があったが、引き当てたのは城崎温泉。ずっと行きたいと思っていた場所だった。なぜ「行きたい」止まりだったかと言えば、どこからでも行きにくいから。結局、関東の人を誘うのはしのびなかったので、関西の友を誘った。

当選以降しばらくあたためてしまったので、宿泊を申し込んだのは期日ぎりぎり。しかしそれが功を奏したのか、候補日として送った日は祭りの最終日。その日しか行われない灯籠流しや花火もあると聞いて、あえてその日を狙うことにした。


城の崎にて。


当日は神戸・三ノ宮からバスで城崎温泉まで。行きは直行バスが予約でいっぱいだったので、京都・福知山で乗り換えた。一瞬京都に入らねばたどりつけないルートなのも面白い。だがしかし、もちろん夏真っ盛りの8月なので、どう行ったってどこにいたって暑かった。


ラテアート。


着いて見れば想像以上に小綺麗な温泉地。洗練されたカフェと昔ながらの商店が軒を連ねる道を歩き、目的の店に入ってしばし休憩。駅の雰囲気は東北の温泉地、川沿いの道は倉敷みたいだと思った。


城崎温泉やまとや。



そこかしこにレトロ。


宿にチェックインしたら、立地も良く内装も綺麗でびっくり。部屋の浴衣だけではなく色浴衣も選ばせてもらって気分が上がる。確かに温泉地と言えど、これほど誰もが浴衣を着ている温泉地も珍しいかもしれない、と思うくらいみな浴衣を着ていた。そして、湯めぐり用にとQRコードのついた紙を渡されてさらにびっくり。それがあることで、常に各温泉の混み具合がわかるとのこと。たしかに今の混み具合が円グラフで何%なのかわかるようになっていて便利だった。こういうことができるということは、温泉地全体の風通しがある程度良いのだな、という好印象も。


一の湯。あと7つくらいある。



最初に飲んだ地ビール。これが一番美味しかった。


浴衣と下駄と竹かごをつれて、湯めぐりをして、街を歩いてはお酒を飲んだ。観光地らしからぬリーズナブルな価格にびっくり。夕食のために部屋に戻ったら、豪華な食事でまたびっくり。カニが有名だそうで(何にも知らずに来た)、十年以上ぶりに自分でカニを掻き出して食べた。お肉も美味しくて、またお酒も飲んで、そりゃあもう幸せ。しかも久しぶりに会う大好きな友と一緒。


灯籠流し。



5分間の花火。


お腹が落ち着いたら、また外へ。湯めぐりをして、メインの灯籠流しと花火を見た。すぐさま部屋に戻って大好きなバスケワールドカップの初戦も見たけど、それまでの満足感が睡魔の引きを強くしたらしく、後半はほとんど夢見心地だった(笑)。


またあそぼ。


朝も温泉に入ってからごはんを食べて、街を歩いて、お土産を買って、三ノ宮までの直通バスに飛び乗る。同じ兵庫県内なのに3時間かかるなんて遠いよな、と思いながら。ずっと行ってみたかった温泉地は、行ったきっかけこそ不純だけれど、また行きたい場所になった。


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  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。