FIND YOUR OWN #6
スムーズにいく時、いかない時
Contributed by KYOKO
Trip / 2023.12.18
2022年の年末、ニュージーランドからすべてがはじまった。暮らすように旅をするKYOKOさんが教えてくれる、「無期限無計画旅」のススメ。
#6
日本を飛び出し、ニュージーランドに来てからもう1ヶ月が経っていた。空港で泣いた事なんて忘れちゃうくらい毎日が楽しくて、周りの人にも恵まれた。感謝の絶えない日々を送っている中で、すっかりこの国が好きになっていた。
どこでも寝れちゃうくらい平和な国。
アイスクリームがとにかく美味しい国。
セルフィーはアイスクリームを食べてる写真しかなかった。(ニュージーランドのアイスクリームは美味しすぎてこんな顔になっちゃう!笑)
わたしが今持っているビザは観光ビザ。
観光ビザで滞在できるのは3ヶ月まで。
(どうやら申請したら最大1年間滞在ができるらしい)
つまりあと2ヶ月しかこの国には居られない。
そこで、どうにかしてこの国に長く滞在できる方法はないかな? と考えた結果、「仕事先を見つけてワークビザを貰う」という考えだった。ニュージーランドはオーストラリアに比べて、ワークビザが取りやすいと聞いていたので、少しでも可能性があるなら! と思い、残りの2ヶ月で探しみる事に。(30歳をすぎているのでワーホリビザは使えないの……涙)
こういう自由な生き方をしていると、必ずビザ問題にぶち当たる。小さい頃から「海外に住みたい!」という夢を描いていたけど、この歳にしてその思いがさらに強くなった。変わらない夢ってやつかな。
そして、3週間お世話になったラグランに別れを告げる1時間前。とある人に会うため、タウンの中心にあるお気に入りのカフェ「INDI」へと向かった。
コーヒーも美味しいけど、夜の限定メニューのpizzaも絶品!
今日はパブリックホリデーなので、平日とは違うバススケジュール。ということに前日気付き、急いでスケジュールを変更。平日よりも1時間遅れでラグランを出る事になった。乗り換えのバスに間に合うのか不安だったけど、何とか大丈夫そう。
そして朝、知らない番号から電話がかかってきた。数日前、仕事したいです! と顔を出した街にあるレストランのオーナーさんからの電話だった。(パブリックホリデーでなければ、この時間にはもうラグランを出てたので、これこそまさにタイミング! と思う瞬間だった)
そう、もしかしたらお仕事を貰えるかもしれない、という出会いがあったのだ。
街の中で唯一ある日本食レストランで「日本人なら絶対あそこに行くべき!」と、出会うほとんどの人に言われていた。WWOOFのオーナーにも! でも、タイミングというか直感的にまだ行く気分にならない、となかなか行く事が出来ず、数日前にやっと行ってきたところだった。
そしてオーナーさんが居なかったこともあり、ビザの状況と連絡先などを渡してお店を出た。その後2日経っても連絡がなかったので、もう諦めていたら電話が鳴った! というストーリー。
そして、今回がはじめましてのオーナーさんをいざ目の前にすると、印象はとても強烈!(何だかこの人面白そう、と心がソワソワしてきた)
バスが来るまでの数分しか時間が無かったけど、かなり濃い内容のお話しをして貰い、ワークビザに関してはポジティブな返答を頂いて後日また連絡してくれるという事になった。ここを出て約1ヶ月の予定は決まっていたので、また1ヶ月後にラグランに戻ってこよう! とふと心に芽生える。(ラグランに帰ってくる理由が見つかってなんだか嬉しいわたし)
そしてお別れをして、ローカルバスで乗り換え地点のハミルトンへ向かう。タイミングとは不思議なもの。このご縁もきっとなんかの意味があるんだろな〜なんて考えながら車酔いしてしまいそうなくらいくねくねした道を、バスはなかなかの猛スピードで進む。
乗り換え地点のハミルトンに到着、ロトルア行きのInter Cityバスへと乗り換えもでき、無事に目的地に到着。ロトルアに降りた瞬間、硫黄の匂いがすごくて鼻をつまんだ!!! くさーい! ここロトルアがある北島中央部は地熱地帯。間欠泉やカラフルな温泉、泥の温泉などこの地特有の不思議なスポットが有名。でもその影響で街中は硫黄の臭いですごい。
降りたバス停から今日泊まる場所までは、ローカルバスで約10分程度。バス停で待っていたけど、パブリックホリデーだという事を思い出し、バススケジュールをチェックしてみると……5時半以降のバスがない(笑)。周りにタクシーも見当たらないため、しょうがなく歩く事にして23kgのキャリーケースを片手に引きながら歩き出す。日本みたいに道が綺麗じゃないから、キャリーケースのタイヤが壊れないか心配! 移動疲れもあるし、歩いても歩いても全然目的地に着かない。パブリックホリデーだからお店はどこも早く閉まっているし、もはやどこも開いていない。お腹空いたな〜。心が折れそう。パワースポットに行ってみたい、なんて思わなければ良かった! と頭をよぎる(笑)。
歩いて約1時間、やっと今日泊まるキャラバンパークに着いた。この宿にしたのは、近くに行きたい観光スポット(パワースポット)『Te Puia』があったから。今日はもう閉まっていたので、明日行くことに。
レセプションでカップ麺(食べれる物がこれしかなかった)を買ってお部屋で食べる。
部屋は6人部屋のドミトリー。本日のルームメイトはカナダ人の女の子が1人。ワーホリ中という彼女、1人でニュージーランドを周っているらしく、数日後に北島最高峰の「トンガリロトレッキングをするんだ!」と教えてくれた。なんてたくましいんだろう! 旅をしてると、こういう出会いがたくさんあって、みんな1人で行動してて強いな〜凄いな〜と刺激を受ける。
カップ麺を食べて、ルームメイトとのチャットから良いインスピレーションまで貰って、お腹もいっぱい胸もいっぱい。キャラバンパーク内にあるhot poolで体の疲れを癒しに行く。水温は……ぬるい。日本人のわたしからしてみたらまぁ、物足りない。20分くらい浸かって、部屋に戻り10時くらいにはもう寝た。
朝起きたら、なんだか寝起きがスッキリ!
ぬるかったけど久しぶりに湯船に浸かったからかな?笑
チェックアウトをして、「Te Puia」へ向かう。
この場所にやって来た目的のパワースポット!
エントランスから迫力がある。
ニュージーランドの原住民、マオリ族。
ロトルアはマオリ族の聖地とされていて、住んでいる人も多い。観光地のガイドもマオリの方だった。
数分ごとに地下から噴き出す。
なんとも言えない独特な空間だった。
ニュージーランドの歴史を知るにはとても良い場所なのでオススメ。$60くらいしたけど、払う価値あり! ガイドさんが付いて館内を色々周ってくれる。
生憎のお天気だったし、ハプニング続きのロトルアではちょっぴり過酷でスムーズに行かない経験をした。
自分が居るべき場所とか、
自分が合ってる場所って、
タイミングが合ったり、色々な事が流れるようにスムーズにいく気がする。ラグラン滞在中はスムーズに事が進んだけど、ロトルアではうまくいかないなぁ。
きっとそういう事だ!
でもここに来てみてその事を改めて学べたし、マオリ族の文化やニュージーランドの神秘的な土地のパワーも貰えたから来てみて良かった。
まったく未練はない。
次に向かうのはマウントマウンガヌイ。そう! 以前泊まったバックパッカーの仲間たちに会いたくて少し寄ることにしたのだ。
ここ数日、雨がずっと続いている。
マウント滞在中もずっとお天気が悪く、バックパッカーのみんなと料理やパズルをしたり、映画を観たりお話ししたりとゆったりタイム。
金曜日の夜は、みんなで街のバーへ行って、地元バンドのライブを見た。チャットフェイカーの『No Diggity』を演奏していたのが抜群にカッコよかった! ナイス選曲! 最高に盛り上がった!!
2泊3日の滞在はすぐに終わり、次の目的地 「Kerikeri / ケリケリ」 へ向かうためにみんなと2度目のお別れ。
バックパッカーからバス停までヒッチハイクをしようと試みたが、ラグランとは違い苦戦。結局バスの出発時間ギリギリになってしまったから、タクシーを拾った。なんかスムーズにいかない。次の目的地に向けて、気持ちを引き締めなきゃ。
まずはオークランドで乗り換え。
今回ももちろんInterCityバス。
オークランドからケリケリへは約7時間の長旅なので腹ごしらえと、換金を済ませて、窓ぎわの席をゲットしていざ出発!
つづく
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KYOKO
東京生まれ東京育ち。自分に合った心地良い生活を送るためにたどり着いたオーストラリアのビーチタウン。自然と調和しながら太陽をいっぱい浴びスローライフを送るなか、旅や人生のなかで見つけた学びや経験をシェアしたい! と思うようになり文章を綴る。人生楽しむ! がモットー。