Burgermeister

Flohmarkt am Wochenende!! #8

Burgermeister

Contributed by Kyogo Hidaka

Trip / 2023.06.12

日本から飛び出したくて2週間後に行くと決めたドイツ・ベルリンの街。肌で感じた現地の“mood”、そこには自分が知らずに求めていた“余白と自由”があった。フォトグラファー・Kyogo Hidakaさんが今でも大切に持ち続けている、あの頃の色褪せない記憶たち。

#8


深夜2時、U Schlesisches Torの駅の高架下に多くの人が集うハンバーガー屋がある。
僕は夜中にどうしてもハンバーガーが食べたくなると、よくここに来ていた。




週末は朝4時まで営業していて、深夜1、2時頃だと言うのにお店にはたくさんの人がバーガー片手にお喋りをしている。注文はテイクアウトオンリーで店内に席はなく、売店のようなお店の周りにテーブルと椅子が並べられている。

隣の駅で遊ぶことが多かったため、深夜にお腹を空かせて1駅分歩いて向かっていると、遠くに光る黄色い灯りが段々と近づいてくると同時に、ハンバーガーの香ばしい匂いと賑わう人の声が聞こえてくる。その空気にまた食欲を掻き立たせられた僕は急いでお店に向かうことがよくあった。





お店に着くと、いつものベジバーガーを頼む。深夜に食べる罪悪感が緩和される上に、次の日胃もたれすることもない。それに僕はヴィーガンでもベジタリアンでもなければ、ダイエットのつもりもなかったが、この店のベジバーガーは本当に美味しくて好きだった。あとこれはお店の雰囲気も相まって、そう感じているのかもしれないが、別の場所にある同じ店よりも美味しいと思っている。

札番を渡されて、まだかまだかと待ち望んでいる間、瓶に入ったファンタオレンジを飲みタバコを1本吸う。一息ついた所でバーガースタッフの低めなハスキー声で僕らの番号が高架下に響く。









一緒に来た友人と今日1日を振り返りながら味わうハンバーガーは今もよく覚えている。
ある程度お腹も満たされた所で、僕らは次の行き先について話し合いながら店を出た。

川沿いを歩いていると、夜中に犬と散歩をしているカップルから声をかけられた。この後どこへ行こうか悩んでいることを話すと、元々駅だった場所を使用して地下鉄の入り口がそのままゲートになっているクラブを紹介してもらえた。

僕らは興味深いそのお店へ夜のテンションを味方につけてその足で向かうことにした。













アーカイブはこちら

Tag

Writer