Miyu Note #7
写真嫌いなドミニカ人
Dominican republic 2/2
Contributed by Miyu Fukada
Trip / 2018.05.21
ドミニカ共和国の首都に、大きなマーケットがある。
ニューヨークでいうとSohoの端にあるカナルストリートいや、インドネシアやカンボジアといった東南アジアに似た雰囲気、もしくはそれ以上にごった返したマーケットなのだが、人とものの量がすごい。とにかく安い。ほぼ全部が偽ブランドもので溢れている。
この日はちょうどドミニカ共和国のクリスマスのような祝日で、プレゼントを買いに来ている家族連れや、大人が多かった。
「立ち止まったらすぐスリに遭うから」と言われて、友達とその友達の現地の子と歩き回ってみた。
初めて訪れる町には私がみたことない光景があちこちにあって、すかさずカメラを取り出しスナップ。
人を撮りたいのに顔を隠される。終いにはスペイン語で「なんなのよ!」とか 「写真撮るなら金を払え!」などと怒鳴られる。全く聞こえないフリをして瞬間を切り取るのだが、町の人たちの90%ほどがカメラを向けると顔を隠す、もしくは背を向ける。
歩いているうちにだんだん撮るコツを覚えてきて、直前まではカメラを隠し て、これだ! という瞬間にカメラを取り出しそそくさとシャッターを押し、速攻カメラを引っ込める。
写真を撮ってもいいかなんて聞いたら100発100中でNO! と言われるので聞かずに何事もなかったかのように素早く撮る。
二日目になると少し慣れて来て、今まで後ろ姿ばかりだったが正面からの写真も増えてきた。
しかし子供はカメラ好きのようで、ポーズをとってくれた。
チャイナタウンで出会った可愛い女の子たちには写真を撮ってとせがまれ、そこでパシャり。
田舎の方に行けば行くほどどの国も同様、みんな余裕が出てくるのか笑顔が増え、気さくな人たちが多かった。 それにしても、マーケットでのカメラ嫌いにはびっくりするほどだった。何か悪いことをして顔が表に出たら困るかのような反応ぶりで、撮りたかったポートレートは撮れなかったが、それもまた面白い経験となった。
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Miyu Fukada
横浜生まれ、バルセロナ在住。NYへ留学中、ガラクタ市でみつけた10$のフィルムカメラで写真を 撮り始める。写真、雑誌でのコラム執筆、モデル、コーディネーター、通訳/翻訳など多岐に渡って活動中。