Spotify LA Studio, Jason Dill, The Linda Lindas, 等など登場人物が全員主人公クラス過ぎてレベチ

It's Not About Me. It's About My Friends. #7

Spotify LA Studio, Jason Dill, The Linda Lindas, 等など登場人物が全員主人公クラス過ぎてレベチ

Contributed by Sho Mitsui

Trip / 2023.08.15

アメリカ国内に謎のネットワークを持つ元英語教師・現カルチャーコーディネーターの三井翔さんがお届けする、彼にしか綴れない「旅行記」。今回、2年ぶりのLAへ旅立った目的は友人の結婚式! 名だたる面々と共に過ごす奇想天外な日々の様子、ハッピーなムード溢れる結婚式の様子をお届け。


食後は友達のJustinがやっているLAで大人気の古着屋Varsityにまず訪問!



古着/ヴィンテージブームってのは日本もアメリカも変わらないんだな、というのがとてもよく分かる店。何なら日本で「正気か?!」と思っちゃう古着の値段も「安いんだなぁ〜」と考え直しちゃう位のものもあったりする。この日の丁度1週間前くらい前にJustinとは日本で会っていて、10% offのスペシャルクーポンを貰っていたので、それを使わせていただき、Varsityオリジナルの白teeをゲット。ご当地の店のオリジナルの方が、レア物古着よりも僕にとってはよっぽど魅力的なのだ。Justinはどうやら日本滞在を延長した様で会えなかった。

Varsity決して遠くないWestお勧めのドーナッツ屋さんに寄ってから彼の家に遊びに行く事に!





ポッドキャストでも触れたが、Westは現在1日おきに朝夜2〜3回必ず走る程のランニングフリーク。バンドのツアーライフと不摂生な食生活が彼をランニングに目覚めさせたそうだが、週1で好きなドーナッツをご褒美に食べる事にしているとの事。3年ぶりにWestに会ったが、たいぶ体も絞れていてグッドコンディションな様子。Westの家で愛犬とガールフレンドにワッツァップした後は、愛する息子のお土産を調達する事に。こんな時に頼りになるのが4人の父親であるAnwar Carrotsだ。電話をすると「eggyに行きなよ! LAで1番の子供もののお店さ」



お店の佇まいを見ちゃえば大体分かる。看板の色とお店のロゴのフォントも完璧! さすがAnwar! 彼のセンスは間違いが無い。服、おもちゃ、本、何でも素敵なものばかりが揃っていた。勿論、こういうお店は置いてあるものは何でも可愛いのだが、お値段は全く可愛くないw しかし、せっかく海を超えてきたのだ。ケチるのもバカらしい。自分の予算内で息子が喜びそうなものを可能な限り購入した。

Jordanの家で荷物を一旦置き、ひと休みしたらA. NiceことMarioが企画したFucking Awesomeストアでのグループ展へ!



FAストアと言えばやはり、この逆さまに吊るされたパトカーが名物だ。何度来ても、パシャりせざるを得ない。左側に見えるコラージュは全て店のオーナーであり、デザイナーでもある伝説的なスケートボーダーJason Dillによるもの。今回は彼の写真も展示されるという事で、胸を躍らせて来たのだ。



案の定Dillがいて、感激だ。彼とは何度か会っているが(実は2020年に一度インタビューもした。諸事情で記事にはならなかったけど...)現在はLAに住んでいないという事で、こうやって実際に顔を合わせられる事自体がスーパーレアだ。Dillを僕はヒーローの如く崇拝しているので、本当に嬉しかった。僕らの真後ろに見えるのが今回Dillが出展した作品なのだが、その値段のお手頃さに即決購入。彼も喜んでくれた。Dillに会える事を期待して持って来たzineにサインをお願いすると"chotto matte, chotto matte"とニヤニヤし、「俺、日本語話せるだろ?」と言いながら書いてくれた。なんせ2015年まではSupremeに年に3回は日本へ派遣されていたそうなのだ。



作品は写真がメインで、こんな感じにディスプレイされていた。どのアーティストもFAやMarioと親交のある人ばかりだそうだ。



Virgil NormalのCharlieの写真もバッチリ展示してあったので、当然この2人、ShirleyとCharlieも登場だ。本当にお似合いのカップルだし2人共オシャレ過ぎ。というかセンス良すぎ。ちなみに2人にギャルピースを教えたのは僕。



レジはもはやDJブース。スタッフのキッズもチルしつつ、ハングしている。このゆるい感じが最高にステキだ。



ここで、まさかの人に遭遇! そうSupremeとFAのスケーターでモデルも務め、今では"Navy Blue"名義でラッパーとしても活躍中のSage Elsesser!!!! もちろんFAのライダーなのでここにいるのはなんら不思議では無いが、あれ? NYC住みじゃなかったっけ? 本人に確認すると「そうそう。たまたまLAにいたから足を運んだのさ」だって。「覚えてる? 何度も会ったことあるんだぜ?」と興奮気味に言うと、明らかに覚えてない感じで頷いてくれた。良いやつだなw 彼にもそう滅多に会えるものじゃないので、ツーショットをいただいた。いやー嬉しかったなぁwww 僕にとってはSupremeのライダー達が1番のセレブリティなのだ。



Marioからは僕がいつも身に付けているレペゼン高円寺の古着屋さん「深緑」作のハンドメイドネックレスを頼まれていたので、忘れずに手渡した。テンション上がりまくりで即身に付けていた。可愛い奴だ。素晴らしいアートショーを堪能したらすぐに次の目的地へ! なんせ、こちらからインタビューを申し込んだのだから遅れるわけにはいかない!



そう!The Linda Lindasと去年のサマソニ以来の再会! Virgil NormalのShirleyを通じて紹介されて、「日本で面倒を見てあげて欲しい」と言われた時は、少女4人のお守りをするのかな? なんて勝手に考えていたが、いやいや。彼女達とその両親全員と東京内を縦横無尽に冒険しまくった。それはまさにPTAにも思えたし、遠足にも思えてかつての教師の自分を思い出したりもしていたのだが、今回の取材の申し出を快諾してくれて、本当に頭が上がらない。なんせ3家族が都合をつけてくれ、少女3人は学校の後に駆けつけてくれたのだから!



インタビュー兼ディナー場所に指定されたのはLuciaとMilaのお母さんAngelynが選んだ隠れ家イタリアンの"La Pergoletta"。残念ながらAngelynは目の具合が悪くて参加出来なかったのだが、他の両親は勢揃い! パスタもとても美味しかった。



The Linda Lindasは去年のサマソニ以降、着実に力をつけた。Coachellaのステージにも立ち、人間としてだけでなくバンドとしても成長した彼女達から話を聞くのはとても興味深かったし、多くの刺激を受けた。12歳〜18歳の少女達の本音と哲学を詰め込んだインタビュー記事にもご期待いただきたい。こちらから取材を申し込んだにも関わらず、ご飯をご馳走になってしまったので、デザートのアイスクリームは僕からご馳走させていただいた。
夜9時過ぎにも関わらず列が出来ている"JEN'S ICE CREAMS"はガールズのお気に入りスポットだそうだ。



こうやってアイスを楽しむ姿は至って普通の少女達。この4人が奏でるパンクロックだからこそ、世界中のリスナーに曲が刺さるんだなと確信させられるピュアさ。ステキだ。Miraは次の日が早いという事で、また日本で会う事を約束して解散。さて、FontaineのZachから100 Gecsのライブに入れて貰えると言われていて楽しみにしていたのだけれど、蓋を開けてみると「Sho! ごめん!もうゲスト枠が空いてないらしいんだ!俺のプラス1も決まっちゃってて...」これはLAだけでなく東京でもよくある事だ。どうしようもない。加えて100 Gecsは最新アルバム10,000 Gecsで大ブレイクしたばかり。ゲスト枠が埋まってしまうのも当然の事だ。さて...暇になっちゃったなぁと。途方にくれていると、インスタにDMが! 今回のアメリカ旅行の後に日本での2週間にも及ぶツアーガイドを依頼してくれたEmmetからだ。「え?Sho今 LAにいるの?今夜の僕が開くパーティーに来なよ!めっちゃ盛大にやるからさ」Emmetは以前日本でアテンドしたスーパースターフットボール選手Juju Smith Schusterから紹介してもらった。


(僕とJuju。清水寺にて)


東京、箱根、三重、京都、大阪を連れ回して欲しいなんて依頼はEmmetが初めてだったので、「Jujuが紹介してくれたのだからどこかの社長か何かなのだろう」位に思っていた。僕はクライアントの正体は相手が明かさない限り詮索しないことにしているのだ。クライアントのパーティーに誘われるとなれば断るわけにはいかない。でも、初めましての人のパーティーに1人で参加する勇気も無い。なんせパーティーはEmmetの自宅で行うと言うのだ。ここは、Jujuを僕に紹介してくれて、今回のLA滞在中家に泊めてくれているJordanと一緒に行くのが1番自然でナチュラルな流れなのでは無いかな?


(今回の旅行で大変お世話になったブランドHyplandのオーナーJordan)


Jordanを誘い、パーティー会場兼自宅である住所を見せると「おい。この住所ハンパじゃない高級住宅地だぞ?!誰の家なの?」と言うのだ。いやいや、Jordanさん。あなたの家も相当な豪邸ですが?と心の中でツッコミつつ、Emmetの家だと伝える。「名字は?」とJordan。「Wassermanだってさ。」と僕。「え?!それってまさかあのWasserman?! Shoそれはアメリカ大手のスポーツエイジェンシーだぜ?!」えーーーーーーー?!なる程。だからJujuから紹介されたのか。納得だ。さて、俄然このパーティーに興味が湧いて来た。行くしかない。LAでは踏み入れたことのないヒルのはるか上の方。どんどんJordanの車で上がって行く。辿り着くと辺りは高級車で路駐されつくしている。どうにかこうにかパーキングスポットを見つけ、駐車。Emmetの自宅へと足を運ぶ。



エントランスは超厳戒態勢でイカついセキュリティーが3人程。名乗ると「ShoとJordanオッケーだ」とVipパスを巻かれるでは無いか!裏庭に入ると「Sho!僕だよ!Emmet!」とEmmetが声を掛けてくれた。え?!この子何歳?!まだ子供みたいな顔してるんだけど...すると次から次へとキッズが僕に駆け寄ってくる「Hi Sho!日本ではよろしくね!」「Sho!俺もEmmetと一緒に日本に行くんだ!」みんなどんどん名乗るんだけど、全然名前が覚えられないw 第一暗いから顔も良く分からない!www そうすると、奥からかなりのオーラを身にまとったジェントルマンが「お父さん!Shoだよ!日本の僕らのツアーガイドさ」な、なんと!WassermanのCEOであるCasey Wassermanさんご本人の登場だ。「とにかく息子が牢獄にぶち込まれる様な事だけは避けてくれよ。他は何でもありだ!」お父様はにこやかにそう言って僕の手をぎゅっと握りしめる。なぜ大物の握手ってこんなにも力強いんだろうか。「もちろんです。お任せ下さい!」僕はお辞儀をする。はっはっはっと笑いながらお父様は自宅の中へと歩いて行く。デカい。なんというか、器というものがデカい。規格外だ。



さて、裏庭にドーム? どデカいテント? みたいなものが建てられており、中に入ると"Bootsy Bellows"というLAの高級クラブが出張営業しているではないか!!! Wassermanレベルになると全てのパーティーは自宅に「やって来る」のだ。飲み物はもちろん全てオープンバー。僕は酒をほとんど飲まないので、その良し悪しがサッパリ分からないのだが、Jordan曰く最高級のテキーラやその他とても良いお酒が全てフリーだったそうだ。



途中からFontaineのZachも「参加したい!」というので住所を教えたのだが、僕の名前を出しても当然入れない。Emmetにお願いして、セキュリティーにZachと連れを入れて貰ったが相当厳しく名前とIDをチェックしており、パーティーの名の通り「IYKYK(一見さんお断り)」なわけだ。適当にハングしていると「ハンバーガーはいかがですか?」の声。



ビバリーヒルズの丘の上からLAの街を一望しつつ、フリーのダブルチーズバーガーを食べる人生が待っているとはこの瞬間まで思ってもみなかった。一体自分は何がどうなってここに立っているのか?後から聞いた話、このパーティーはEmmetの20歳のバースデーだったらしく、Black PinkのJennieもお祝いに駆けつけていたとか!どうりで、ガールズが黄色い声をあげまくってたわけだ...「こういうパーティーを見るとさ」とJordan「もっともっと頑張ってブランドをデカくしてこのレベルまで行きたい!って思わされるんだよね」めちゃくちゃインスパイアされてるやん! 僕なんかただ、ただ圧倒されて夢の中にでもいるんじゃないかって状態だったのに!



果たして僕は日本でEmmet一行に満足して貰えるアテンドが出来るんだろうか?いや!しなくてはいけない! 何て事を考えつつ、ほぼ呆然としながらJordanの家へと2人で帰ったのだった。



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